東宮(とうぐう)~永遠(とわ)の記憶に眠る愛~ 第8話 あらすじ/ネタバレ

鉄達爾(てつだる)から小楓の結婚の知らせを受けた曲文成(きょくぶんせい)は激怒する。娘が嫁ぐのに、父親である自分に何も知らせていなかったのだ。そこへ豊朝(れいちょう)の使臣である安国公(あんこくこう)が面会を求め、曲文成(きょくぶんせい)が勝手に娘を嫁がせたことを叱責する。これは豊朝(れいちょう)の皇帝への冒涜だと。理不尽な叱責に曲文成(きょくぶんせい)は謝罪するが、安国公(あんこくこう)は怒って立ち去ってしまう。曲文成(きょくぶんせい)は豊朝(れいちょう)との関係が悪化することを恐れ、西州(せいしゅう)に火の粉が降りかかるのではないかと不安に駆られる。

一方、小楓は李承鄞(りしょうぎん)との甘い愛に酔いしれていた。二人は互いに愛を確かめ合い、小楓は李承鄞(りしょうぎん)を疑うことなく、心を開いていた。張玫娘(ちゃんまいなん)は李承鄞(りしょうぎん)の兄である李承鄴(りしょうぎょう)の勢力が強まることを心配する。もし彼が権力を独占し、軍功を独り占めすれば、李承鄞(りしょうぎん)には皇位継承の望みがなくなってしまうのではないかと。しかし、高於明(こうじょうめい)は李承鄞(りしょうぎん)は権力争いに興味がないだけで、無能ではないと考える。

その頃、西州(せいしゅう)安護(あんご)府では李承鄞(りしょうぎん)が丹蚩(たんし)にいるため、李承鄴(りしょうぎょう)は密かに小楓の結婚式の日に丹蚩(たんし)を攻撃し、鉄達爾(てつだる)の首を父皇に献上することを計画していた。そして、小楓と李承鄞(りしょうぎん)の結婚式の日がやってきた。丹蚩(たんし)の全族人がこの盛大な結婚式に参加し、警戒は緩んでいた。

小楓は幸せそうに李承鄞(りしょうぎん)と長い花道を歩き、鉄達爾(てつだる)や他の丹蚩(たんし)の人々も幸せそうに新郎新婦を見守っていた。しかし、誰もが知らなかった。凄惨な滅族戦争がもうすぐ始まることを。朔博(さくはく)と豊朝(れいちょう)は手を組み、丹蚩(たんし)への攻撃を開始した。朔博(さくはく)は先に丹蚩(たんし)の大営を奇襲し、鉄達爾(てつだる)は赫失に迎撃を命じる。そのとき、李承鄞(りしょうぎん)は群衆の中に自分の部下を見つける。彼は豊朝(れいちょう)がすでに兵を動かしていることに気づき、今日が戦いの日であることを悟る。

李承鄞(りしょうぎん)は鉄達爾(てつだる)に自ら出陣することを申し出る。鉄達爾(てつだる)は疑うことなく、この若い男を信頼していた。しかし、鉄達爾(てつだる)はまさかこの忠義心溢れる若者が丹蚩(たんし)の命運を断ち切ってしまうとは思いもしなかった。小楓は李承鄞(りしょうぎん)の身を案じるが、鉄達爾(てつだる)は朔博(さくはく)の兵力は少なく、心配する必要はない、丹蚩(たんし)の主営は安全だと慰める。

李承鄞(りしょうぎん)は赫失と伊莫延と共に戦場に向かう。朔博(さくはく)と豊朝(れいちょう)の軍勢が目の前に広がっている。李承鄞(りしょうぎん)は裴照(はいしょう)たちを見つけると、馬を加速させ、敵陣に向かって突進する。赫失と伊莫延は李承鄞(りしょうぎん)が罠に陥るのではないかと心配し、追いかけるが、李承鄞(りしょうぎん)は敵軍の中へ一直線に走り込み、何の抵抗も受けなかった。李承鄞(りしょうぎん)の目は冷たく光り、裴照(はいしょう)から兜を受け取り、豊朝(れいちょう)の鎧をまとう。赫失と伊莫延はようやく李承鄞(りしょうぎん)が豊朝(れいちょう)のスパイであることに気づき、驚きと悲しみで言葉を失う。

李承鄞(りしょうぎん)の「功績」により、丹蚩(たんし)の戦馬は毒殺され、大きな被害を受ける。鉄達爾(てつだる)は顔面蒼白になり、丹蚩(たんし)が今日は逃れられないことを悟る。やむを得ず、鉄達爾(てつだる)は全族に鎧を着て戦いに臨むよう命じる。生死を問わず、故郷を守らなければならない。小楓は涙ながらに祖父に鎧を着せる。彼女は丹蚩(たんし)に大きな災いが降りかかっていることを知っていた。一方、赫失と伊莫延は戦場で命を落とし、丹蚩(たんし)の領土は荒れ果てた。すべては李承鄞(りしょうぎん)の仕業だった。

東宮 第8話 感想

第8話は、小楓の幸せな結婚式の裏で、丹蚩(たんし)の悲劇が描かれた衝撃的な回でした。

鉄達爾(てつだる)が豊朝(れいちょう)に娘を嫁がせることを知らず、激怒するシーンは、豊朝(れいちょう)の横暴さを浮き彫りにし、今後の展開を不安にさせます。

一方、小楓と李承鄞(りしょうぎん)は愛を確かめ合い、幸せに満ち溢れています。しかし、その幸せは長くは続かず、李承鄞(りしょうぎん)の正体が豊朝(れいちょう)のスパイであることが明らかになります。

李承鄞(りしょうぎん)の策略により、丹蚩(たんし)は豊朝(れいちょう)と朔博(さくはく)の連合軍に攻撃され、壊滅的な被害を受けます。鉄達爾(てつだる)や赫失、伊莫延など、多くの丹蚩(たんし)の人々が命を落とし、小楓は絶望の淵に立たされます。

この回は、愛と裏切り、戦争と平和が入り混じった複雑な人間模様が描かれており、視聴者に大きな衝撃を与えました。また、李承鄞(りしょうぎん)の冷酷さと小楓の悲劇的な運命は、今後の展開への期待と不安を同時に抱かせます。

つづく