あらすじ
喬四美は突然、戚成鋼と結婚するため青蔵高原へ行くと言い出し、家族を驚かせた。兄妹たちは連絡を取り止めさせようとしたが、四美は既に旅に出ていた。兄の一成は怒っていたものの、彼女の義父からの手紙で住居の問題が解決したことを知り、少し安堵した。
四美は旅の途中で高山病や厳しい寒さなど、様々な困難に直面した。それでも彼女は戚成鋼に会うことを諦めなかった。そしてついに、部隊の指導員の協力を得て、二人は再会を果たす。しかし、戚成鋼は軍人であるため、すぐに結婚することはできなかった。
現実の壁にぶつかり、四美の情熱は次第に冷めていく。戚成鋼もまた、どうすることもできないもどかしさを感じていた。短い再会の後、四美は送り返されることになった。彼女はもう二度とこのような衝動的な行動はしないと約束し、複雑な思いを抱えながら新疆を後にした。
この一連の出来事は、四美の愛情への強い執着と、現実の厳しさを浮き彫りにした。
ネタバレ
新しい電話が家に届き、祖望は一成に自慢げに見せる。二強と三麗も物珍しそうに眺める。三麗が四美の職場に電話すると、なんと休暇中、しかも結婚休暇だと知る。驚き慌てた三兄妹は、やっとのことで四美に連絡がついた。すると、彼女は青蔵高原へ戚成鋼と結婚するため、列車に乗るところだという。一成は止めようとするも時すでに遅く、電話は切れてしまう。
三麗は以前四美が言っていたことを思い出し、あれは冗談ではなかったのだと悟る。二強と三麗は急いで戚成鋼の住所と電話番号を探し出す。一成は冷静になり、追いかけても間に合わないと判断し、直接電話で連絡することにする。
成都で四美から一成に連絡が入る。彼女はさらに長距離バスで2、3日かけてチベットへ入ると言う。怒った一成は話を聞こうとしない。その頃、一成は義父からの手紙を受け取り、家の問題は解決し、もう彼らを困らせることはないと言われる。
部隊へ向かう途中、四美は困難に直面する。新疆に著いた頃には既に夜遅く、指導員に宿を探すよう指示される。喬家の兄妹は四美を心配し、一成も内心気が気でない。四美は少数民族の人々に自分と戚成鋼のラブストーリーを語る。二強は、たとえ大変でも、四美の勇敢さを称賛する。
部隊で結婚式を挙げる予定だった四美だが、現実は甘くない。寒さと高山病に苦しめられる。真夜中、四美は一成に電話をかけ、泣きながら謝り、家に帰りたいと訴える。翌日、部隊に連絡が取れず、歩いて行こうとする四美だったが、戦友に助けられる。
指導員は四美を迎えに行かせ、任務中の戚成鋼を連れて帰るよう指示する。二人は途中で出会い、指導員は彼らに土産を持たせる。部隊に著くと、四美は熱心に挨拶し、結婚について尋ねるが、ここでは婚姻届は出せず、戚成鋼は軍人の晩婚規定に従わなければならないと言われる。四美はあと2年かかることを知り、戚成鋼は2年後も結婚するつもりはないと告げる。任務のため、戚成鋼は四美と会う時間を半日しか取れない。四美は面会用の宿舎に泊まり、教育を受けるが、最終的には認められる。
戚成鋼は四美に対して冷淡で、四美の熱烈な愛情表現にも、ただの友達だと突き放す。翌日、戚成鋼は四美を見送り、もし自分が昇進できればいつでも会いに来てもいいと言う。四美は戚成鋼が次に帰郷した時に結婚すると主張し、戚成鋼はそれを承諾するが、二度とこんなことをするなと釘を刺す。
新疆を離れ、家に帰る四美。ちょうど小年に間に合う。朝、葉小朗が突然嘔吐し、慢性胃炎だと言う。一成は少し心配になる。
第15話の感想
第15話は、四美の猪突猛進な性格と、それによって引き起こされる騒動が描かれた、ハラハラドキドキの展開でした。結婚への憧れが強く、一直線に突き進む四美の姿は、ある意味では純粋で可愛らしくもありますが、同時に周囲を巻き込み、心配させる一面も浮き彫りになっています。
特に印象的なのは、成都からチベットまで、長距離バスで数日かけて移動する彼女の行動力です。結婚という目標のためなら、どんな苦労も厭わないその情熱は、常人には理解しがたいほどです。しかし、現実は厳しく、憧れだけで突き進むことの難しさを痛感させられます。高山病や寒さ、そして何より戚成鋼の冷淡な態度。理想と現実のギャップに打ちのめされる四美の姿は、見ている側も胸が締め付けられるようでした。
つづく