あらすじ

チャオ家の食卓に客人が来ることを祖望ズーワンが告げ、子供たちの振る舞いについて特に念押しした。間もなく、沈おじさんと傅おばさんが訪ねてきた。二人は四美スーメイを気に入り、養子にしたいと申し出た。一成イーチョンは自分が養子に行きたかったため、不満を抱いた。一成イーチョンは沈おじさんと傅おばさんに頼み込み、自分を養子にしてほしいと懇願したが、結局断られてしまった。四美スーメイが連れて行かれた後、二強アルチャンはひどく悲しんだ。自強は祖望ズーワンを非難し、娘を金代わりに差し出すなんて男らしくないと責めた。祖望ズーワンも投資に失敗し、機嫌が悪かった。

魏淑芳ウェイ・シューファンは七七を連れて現れ、治療を受けさせると言った。唯民ウェイミンは七七を気に入っていた。七七がポリオではなかったと分かると、淑芳は七七を連れ帰ることに決めた。四美スーメイは家族が恋しくなり、こっそり南京へ戻ってきた。家に連れ戻された後、家族は再会を喜び合った。しかし、祖望ズーワンは家計の苦しさを嘆いた。

最後に、祖望ズーワンは食堂の仕入れ係の仕事を得たが、彼はその仕事に満足していなかった。

ネタバレ

祖望ズーワンは家に客が来ると子供たちに告げ、呼ばれるまで絶対に出て来るなと厳命します。間もなく夫婦が訪れ、祖望ズーワン三麗サンリー四美スーメイだけを客の前に出します。二強アルチャンは不思議がりますが、一成イーチョンは何となく事情を察します。

数日後、沈さんと傅さんが再び訪れ、子供たちに絵本とお菓子をプレゼントし、四美スーメイには髪を編んであげようと優しく声をかけます。四美スーメイは二人の温かい態度とプレゼントに大喜び。すると祖望ズーワンは、家計が苦しく全員を育てられないと言い出し、子供のない沈さん夫妻に四美スーメイを託したいと告げます。一成イーチョンは驚き、二強アルチャンは悲しみますが、四美スーメイは新しい生活に胸を膨らませます。

納得のいかない一成イーチョンは、沈さん夫妻の宿を訪ね、自分は共産党員としてどんな仕事でもできると訴え、自分を養子にしてほしいと頼みます。しかし、亡くなった娘に四美スーメイが価ているという理由で断られてしまいます。落胆した一成イーチョンは、ケーキ一切れだけもらって家に戻り、不満を募らせます。

四美スーメイはすぐに新しい両親に引き取られていきます。祖望ズーワンは簡単な挨拶だけで四美スーメイを送り出し、良い暮らしをするようにと告げます。二強アルチャンは外で泣き叫び、妹との別れを惜しみ、自分の食べ物を分け与えるから置いてほしいと懇願します。

斉自強チー・ズチャンは、娘を金で売るような祖望ズーワンの行動を男らしくないと非難します。投資に失敗し借金を抱えた祖望ズーワンは、帰宅途中に人とトラブルを起こします。家に帰ると、魏淑芳ウェイ・シューファンが怪我をした七七を連れて戻ってきます。淑芳は七七の怪我は長引くと言い残し、去っていきます。下校した唯民ウェイミンは七七がいなくなったことに気づき、事情を知って病院に見舞いに行きます。一成イーチョンの皮肉にも動じず、唯民ウェイミンは七七をおぶって病院へ向かいます。一成イーチョンも最後は心を痛め、貯めていたお金を唯民ウェイミンに渡します。

医者の診断で、七七はポリオではなく健康体だと分かります。淑芳はこの知らせを聞いて七七を再び引き取ります。祖望ズーワンも安堵します。

蘇州で暮らす四美スーメイは、家族が恋しくなり、無賃乗車して南京へ戻ろうとします。親切な車掌に見つかり、助けられます。最終的に派出所が四美スーメイを見つけ、家に送り届けます。戻ってきた四美スーメイに、一成イーチョン二強アルチャン三麗サンリーは大喜び。淑芳は祖望ズーワンに振り回されたと文句を言いますが、知識人である沈さん夫妻は事を荒立てません。

祖望ズーワンは工場長から食堂の買い出し係の仕事をもらいますが、重労働に不満を抱きます。二強アルチャン牛野ニウイエ家の新しい冷蔵庫を羨ましがり、家に帰って父親に話します。祖望ズーワンは機嫌を悪くし、縄を持って工場長に文句を言いに行きます。

第3話の感想

第3話は、貧困と家族愛、そして時代の波に翻弄される人々の姿を鮮烈に描いたエピソードでした。特に印象的なのは、四美スーメイの養子縁組をめぐる家族それぞれの仮応です。幼い四美スーメイは新しい生活への期待に胸を膨らませる一方、一成イーチョンは家族がバラバラになることへの不安と、自分が選ばれなかった悔しさで複雑な感情を抱きます。二強アルチャンの泣き叫ぶ姿は、幼いながらも妹への深い愛情を表現しており、胸を締め付けられました。

祖望ズーワンの身勝手な行動には憤りを感じますが、同時に時代の犠牲者でもあるという側面も垣間見えます。投資の失敗、生活苦、そして七七の病気など、次々と降りかかる困難に、彼は必死にもがいているようにも見えます。しかし、娘を養子に出すという選択は、現代の倫理観では到底受け入れられるものではありません。

対照的に、一成イーチョンの責任感と家族への愛情は際立っています。彼は自ら養子縁組を申し出ることで、家族を守ろうとする強い意誌を示しました。また、皮肉を言いながらも七七のために貯金を差し出す姿からは、彼の優しさが感じられます。

つづく