黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~ 第14話 あらすじ/ネタバレ

真犯人は処刑されたが、顧宇(こう)は朝廷の役人を殺害した罪で法律により全屍を得られず、乱葬崗に捨てられた。白風夕(はくほうせき)は蘭雲楼に招待され、この楼も黒豊息(こくほうしょく)の所有物であり、その名前が豊蘭息(ほうらんしょく)と惜雲の愛を意味していることを知る。黒豊息(こくほうしょく)は風惜雲(ほうせきうん)を忘れられず、六合宴で初めて会った時の少年の姿が脳裏に浮かぶ。夜道を帰る途中、黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)に感謝の言葉を述べ、彼女の江湖(こうこ)の志に感銘を受ける。白風夕(はくほうせき)も黒豊息(こくほうしょく)の心機が深いことを感じ、長く一緒にいることはできないだろうと思う。白琅華(はくろうか)が回復したため、翌日霧山へ出発することを決意し、黒豊息(こくほうしょく)に別れを告げる。

黒豊息(こくほうしょく)は白風夕(はくほうせき)を見送り、表面上は平静を装っているが、心の中では彼女を離したくないと思っている。翌日、白風夕(はくほうせき)は同門と共に霧山への旅に出発する。二人は道が違っていることを悟り、早く別れるべきだと感じている。鍾離は黒豊息が白風夕(はくほうせき)を見送らなかったことを理解できず、黒豊息は苦笑いしながら、道が違えば見送る必要はない、縁を切らないためだと答える。

科挙事件後、黒豊息は軍馬を購入するよう命じられる。これは雍王が王相を牽制するために、黒豊息と王を争わせるための策略だった。黒豊息は深謀遠慮に富み、任家兄弟を東疆に馬を買いに行かせ、鳳栖梧に王明海(おうめいかい)の汚職の証拠を探すよう依頼する。王相は負けじと百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)と共謀し、豊莒(ほうきょ)を利用して黒豊息を牽制し、馬の値段を吊り上げて窮地に追い込もうとする。

一方、皇朝(こうちょう)と玉無縁(ぎょくむえん)は霧山を訪れ、太陰(たいいん)老人の伝承と蘭因璧月を求め、玉家の呪いを解こうとする。二人は偶然出会い、同行することにする。霧山は謎に満ちており、楓の葉は刃のように鋭い。修久容(しゅうきゅうよう)は白琅華(はくろうか)を救うために洞窟に落ち、幸いなことに太陰(たいいん)老人の声が聞こえ、二人は無事だとわかる。

百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)は豊萇(ほうちょう)を宮殿に呼び、表面上は気にかけているように振る舞うが、実際には戚国公の娘との結婚を利用して豊萇(ほうちょう)と豊蘭息(ほうらんしょく)の関係を悪化させ、豊莒(ほうきょ)の権力奪取を助けようとしている。豊萇(ほうちょう)は母親の策略を見抜くが、どうすることもできず、戚澄(せきちょう)との出会いでさらに嫌悪感を抱く。黒豊息はこれを聞いて、百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)が息子までも駒として使うようになったことを知り、その勢力には恐れないが、兄の境遇を痛ましく思う。

軍馬の件で、百里氏は蠢蠢欲動しているが、黒豊息は胸に秘めた計画を持っている。商(しょう)隊を使って馬を買うのは表向きであり、実際には深い策略を立てており、時機を待って反撃する。この権力闘争の中で、彼は自分が大切にしているものを守る決意をしている。

第14話の感想

第14話は、物語が大きく動き出す重要な回だった。真犯人が処刑され、黒豊息と白風夕はそれぞれの道を歩み始める。黒豊息は朝廷の権力闘争に巻き込まれ、白風夕は霧山へと向かう。

黒豊息の複雑な心情が描かれていて印象的だった。彼は真犯人を処罰したものの、顧宇(こう)を救うことはできなかった。また、白風夕との別れを惜しんでいる様子も伝わってきた。

白風夕もまた、黒豊息との別れを寂しく感じている。しかし、彼女は自分の道を進むことを決意している。霧山での冒険が彼女をどう変えていくのか、今後の展開が楽しみだ。

一方、朝廷では権力闘争が激化している。百里氏は黒豊息を陥れようと企み、雍王も黒豊息を利用しようとしている。黒豊息はこれらの策略を乗り越えることができるのか、注目したい。

つづく