黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~ 第19話 あらすじ/ネタバレ
白風夕(はくほうせき)は黒豊息(こくほうしょく)が幽閉されていることを知り、夜中に永平(えいへい)君の屋敷に忍び込みます。黒豊息(こくほうしょく)は愁容を浮かべていました。王室の争い、兄弟間の不和はもはや笑い話のようですが、黒豊息(こくほうしょく)は自責の念に駆られています。戚澄(せきちょう)娘を誤って傷つけ、兄の豊苌を巻き込んでしまったことを悔やんでいるのです。白風夕(はくほうせき)は、黒豊息(こくほうしょく)は口下手で誤解されやすい性格であることを理解しており、豊苌と和解して外敵に備えるべきだと説得します。
一方、豊苌は黒豊息(こくほうしょく)を守るために、百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)の魔の手から逃れるため、わざと障害者になり記憶喪失を装っていました。しかし、百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)は容赦なく侍女を使って毒を盛らせ、豊苌は狂気に陥ってしまいます。黒豊息(こくほうしょく)は毒を発見し、この問題を解決することを決意し、白風夕(はくほうせき)に秘密にするよう頼みます。
豊苌は意識を取り戻しますが、弟の真情に触れても、心は冷め切っており、兄弟の溝はなかなか埋まりません。
年越しの前夜、黒豊息と白風夕(はくほうせき)は街で偶然出会います。白風夕(はくほうせき)は黒豊息が泥人形に興味を持っていることに気づき、彼の姿を模して泥人形を作ります。黒豊息は温かい気持ちになります。
同じ頃、玉無縁(ぎょくむえん)は血の呪いが悪化し、蘭因璧月を手に入れる必要に迫られます。黒豊息の正体を知った玉無縁(ぎょくむえん)は、大東(たいとう)を打倒する決意を固めます。
百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)は豊莒(ほうきょ)に国庫を充填するために家宅捜索を行うように唆し、雍王の寵愛を得ようとします。黒豊息は玉無縁(ぎょくむえん)が背後にいることに気づき、鍾離に監視を命じます。雍王は玉無縁を側近に留めようとしますが、玉無縁は天下を望んでおり、一地方にとどまるつもりはありません。
玉無縁に憧れる豊莒(ほうきょ)は、年始に玉無縁を訪ねますが、冷たくあしらわれてしまいます。玉無縁は豊莒(ほうきょ)を利用して黒豊息を倒し、雍州の内乱を誘発するつもりであることを豊莒は知りません。
玉無縁はさらに深い策略を練り、豊莒の再訪に備えます。断魂門(だんこんもん)の門主に先手を打たせます。
雍州では暗流が渦巻き、各勢力が暗闘を繰り広げています。黒豊息と白風夕(はくほうせき)は愛と責任の間で苦悩し、玉無縁の陰謀は静かに広がっています。権力と運命をかけた戦いが幕を開けようとしています。
第19話は、黒豊息と白風夕の絆、豊苌の苦悩、玉無縁の野望など、様々な要素が複雑に絡み合った、見応えのあるエピソードでした。
特に印象に残ったのは、黒豊息と豊苌の兄弟関係です。豊苌は黒豊息を守るために自分を犠牲にしましたが、その結果、心は冷え切ってしまいました。黒豊息は兄を救いたいと願っていますが、溝はなかなか埋まりません。兄弟の葛藤が切なく描かれていました。
また、玉無縁の陰謀も着々と進行しています。彼は黒豊息を倒し、大東(たいとう)を手に入れるために、豊莒を利用しようと企んでいます。玉無縁の冷酷さと野心は、見ていてゾッとするほどです。
黒豊息と白風夕は、愛と責任の間で苦悩しています。黒豊息は国を守るために戦わなければなりませんが、白風夕との幸せも諦めきれません。2人の選択が今後の展開を大きく左右するでしょう。
つづく