黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~ 第29話 あらすじ/ネタバレ

黒豊息(こくほうしょく)は敗退したものの、世子之位は依然決まっていません。百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)は息子である豊莒(ほうきょ)のために、雍王の誕生日に機会を伺うよう提案します。一方、黒豊息(こくほうしょく)と白風夕(はくほうせき)は幽州へ向かう途中、雍王の監視下に置かれていることに気づきます。これは雍王が黒豊息(こくほうしょく)の動向を把握し、反撃を阻止するためでした。

選親の日が近づき、黒豊息(こくほうしょく)は隠泉水榭(いんせんすいしゃ)を通じて選親の詳細とルールを知ります。これは雍王が黒豊息(こくほうしょく)の忠誠心と能力を試すためのものだと理解します。

幽州の公主である華純然(かじゅんぜん)は才知に優れ、警戒心が強い人物です。黒豊息(こくほうしょく)は江湖(こうこ)の人間として近づき、女性である白風夕(はくほうせき)の助けを借りて信頼を得ようとします。白風夕(はくほうせき)は快諾し、二人は宮廷に入ります。

華純然(かじゅんぜん)は豐蘭息(黒豊息)に興味を持ち、黒豊息はかつて彼女が事件解決に協力したことを示す証拠を提示し、関係を深めます。

華純然(かじゅんぜん)は宮廷で高い手腕を発揮し、世子を指名しながらも自身を守ります。黒豊息と白風夕(はくほうせき)は彼女の能力を高く評価します。白風夕(はくほうせき)は侍女を通じて華純然の孤独な内面を知り、理解者を求めていることを感じます。一方、黒豊息も華純然に近づき、二人が囲碁を打っている間に白風夕(はくほうせき)が巧みに介入し、黒豊息への深い理解を示します。

幽王は娘が江湖(こうこ)の人間を宮廷に留めていることを知り、最初は不快感を示しますが、華純然は人材確保のためだと説得します。幽王は各州の世子、特に冀州の皇朝(こうちょう)と雍州の豐蘭息に注目し始めます。

華純然は黒豊息に惹かれますが、父王は身分の違いを理由に反対します。華純然は黒豊息の肖像画を描き、白風夕はさらに優れた画技で賞賛されます。華純然は黒豊息を駙馬(ふば)に迎えたいという考えを明かしますが、それぞれが思惑を抱いています。

白風夕は華純然の意思を黒豊息に伝えます。二人はどちらも、華純然の求めるものは愛情ではなく、黒豊息の江湖(こうこ)の力を利用して幽州を助けることであり、同時に自分の独立を保つことだと理解します。一方、華純然も白風夕が自分の目的を達成するのに役立つことを知っており、白風夕が朝廷の背景を持たず、黒豊息に影響を与えることができることを理由に、白風夕を利用しようとします。

選婿の日が近づき、黒豊息は豐蘭息として登場する計画を立てます。これは人々の目を欺くための策略であり、華純然にとっては嬉しい驚きとなります。

この頃、雍王は二つの情報を受け取ります。一つは幽州の如玉軒(じょぎょくけん)から送られたもので、参加者の詳細が記されています。もう一つは永平(えいへい)候から送られたもので、内容は似ていますが、如玉軒(じょぎょくけん)の情報の方がより詳細です。これは隠泉水榭(いんせんすいしゃ)の力の強さを示しています。雍王と幽王はどちらも豐蘭息に警戒し、彼が何か裏の手を持っていることを知っています。

第29話の感想

第29話は、黒豊息と白風夕の策略と、華純然の思惑が交錯する、緊迫感溢れる展開でした。黒豊息は雍王の監視を掻い潜り、幽州で華純然に接近します。華純然は黒豊息に惹かれ、黒豊息を利用して幽州を助けることを考えます。白風夕は黒豊息をサポートし、華純然の真意を探ります。

つづく