黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~ 第34話 あらすじ

黒豊息(こくほうしょく)は確かな証拠を握り、それを公表すれば、百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)は寵愛を受けていても罰を免れることはできないでしょう。雍王の意向を探るため、百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)はあえて豊莒(ほうきょ)の匪賊討伐の功績を挙げましたが、雍王は世子への推薦を拒否しました。

先王后の死因が明らかになったことを知った豊莒(ほうきょ)は、王相の陰謀に協力し、宮廷クーデターを起こすことを決意します。百里(ひゃくり)氏(ひゃくりし)は利害を比較検討した結果、王相の陰謀に同意しました。

黒豊息(こくほうしょく)は調査の結果、梁国公も事件に関与していることを知り、白風夕(はくほうせき)を連れて直接尋問します。梁国公は証拠を前に、先王后は大東(たいとう)帝室の末裔であり、雍州が皇室の束縛から逃れ、天下を手に入れるための犠牲者であったことを認めました。刑部はすぐに介入し、梁国公を逮捕しました。

雍王の50歳の誕生日に、大東(たいとう)帝が崩御したため、祝賀行事は簡素に行われました。百里氏はこれを利用して雍王を煽動し、黒豊息(こくほうしょく)に対する不信感を抱かせました。そのとき、宮廷クーデターの知らせが入り、反乱軍が城下に迫り、先鋒は豊蘭息(ほうらんしょく)の旗を掲げていました。事態は急を要します。

鳳栖梧が駆けつけ、禁軍と城防営は王相の支配下にあることを明らかにし、郾城の鳳家軍だけがこの包囲を解くことができると言います。黒豊息(こくほうしょく)は鳳栖梧に郾城に急行して兵を調達するよう命じ、白風夕(はくほうせき)は同行を請願します。

祝宴の最中、反乱軍が迫り、豊莒(ほうきょ)は兵符を騙し取るために出兵を請願します。黒豊息(こくほうしょく)と張仲革(ちょうちゅうかく)は協力して、豊莒と王相の陰謀を暴きます。王相は窮地に陥り、雍王に禅譲を迫りますが、鳳栖梧が反乱を鎮圧して戻ってきたことを知らずにいました。

雍王は激怒し、豊莒と王相を捕らえるよう命じ、杜纖娘と梁国公などの証人を連れてくるよう命じました。百里氏はあらゆる弁明を尽くしますが、法の網を逃れることはできず、先王后を毒殺し、反乱に加担した罪が次々と明らかになりました。

豊苌は百里氏に先王后に対する罪悪感を問い詰め、豊莒は雍王の冷酷無情さを非難し、父子関係は彼にとって権力の犠牲に過ぎないと糾弾しました。雍王は激怒し、王相らを入牢させ、百里氏には白綾を賜り、豊莒は庶民に落とされ、二度と都に戻ることは許されませんでした。

別れ際、豊莒は百里氏に最後の面会を許されますが、彼女の遺体を見るだけで、心を痛め、落胆して去りました。

第34話 感想

第34話は、黒豊息(こくほうしょく)と白風夕(はくほうせき)の活躍、そして雍州の権力闘争が激化する重要なエピソードでした。

黒豊息は確かな証拠を握り、百里氏と梁国公の罪を暴こうとしますが、百里氏の策略によって雍王との間に亀裂が生じます。さらに、豊莒は宮廷クーデターを起こし、雍州は混乱に陥ります。

このエピソードでは、黒豊息と白風夕(はくほうせき)の絆の強さが描かれています。黒豊息は白風夕(はくほうせき)を信頼し、白風夕(はくほうせき)も黒豊息を支えようとします。また、鳳栖梧の活躍も印象的でした。鳳栖梧は郾城の鳳家軍を率いて反乱を鎮圧し、雍州を救います。

しかし、このエピソードのラストは悲劇的なものでした。百里氏は罪を暴かれ、豊莒は庶民に落とされます。そして、豊莒は百里氏に最後の面会を許されますが、彼女の遺体を見るだけで、心を痛め、落胆して去ります。

つづく