覆流年 復讐の王妃と絶えざる愛 第14話 あらすじ/ネタバレ
陸安然(りく・あんぜん)は慶(けい)王府での経験を駆使し、陸欣然(りく・きんぜん)に圧力をかけ、徐清策(じょ・せいさく)の遺体を先に処理して穆澤(ぼく・たく)への真相の暴露を阻止しようとする彼女の企みを見抜きます。朝廷では、穆澤(ぼく・たく)は徐清策(じょ・せいさく)の無念を晴らそうと憤慨し、その正義感は清流派の多くの官僚から支持を得ます。厳(げん)尚書の支持を失ったとしても、彼は少しも後悔していません。
陸安然(りく・あんぜん)は穆澤(ぼく・たく)のこの行動を静かに考え、前世の徐清策(じょ・せいさく)の悲惨な運命を思い出し、この若き才能の喪失は、穆澤(ぼく・たく)が権力を固めるために綿密に計画された一部分であり、翊王(よくおう)に罪を着せ、清流派の支持を得るためだったのではないかと悟ります。この発見は、彼女に穆澤(ぼく・たく)の偽善と冷酷さをより深く認識させ、失望と寒さを感じさせます。
貢院の火災によって、徐清策(じょ・せいさく)の状元への道は絶たれたかに見えましたが、傅与南の知恵によって春試の試験卷は残されました。穆川(ぼく・せん)は反対を押し切って順位を再評価し、ついに徐清策(じょ・せいさく)を状元に輝かせました。この行為は、徐清策の在天の霊を慰めただけでなく、受験生たちを穆川(ぼく・せん)に感謝させ、陸安然(りく・あんぜん)も安堵します。
穆澤(ぼく・たく)は穆川(ぼく・せん)を連れて幼い頃の住居に戻り、共に過ごした苦難の時代を思い出し、穆川(ぼく・せん)が分け与えた餅の光景が目に浮かび、穆澤(ぼく・たく)は彼を絶対に守ると誓います。翊王(よくおう)からの圧力に直面した穆澤(ぼく・たく)は、徐清策の件は処理に誤りがあったと認めながらも、これ以上軽率に殺戮を行わないことを誓い、穆川(ぼく・せん)に慎重に行動することを約束します。穆川(ぼく・せん)は穆澤(ぼく・たく)の置かれた立場が厳しいことを理解し、直接助けることはできませんが、黙って支持することを選びます。
陸安然(りく・あんぜん)は陸欣然(りく・きんぜん)が一人で外出していることを知り、丹青(たんせい)と一緒に尾行します。すると、彼女は山に登って神様にお願いをしていることがわかりましたが、求めたことが血縁関係に関わることで拒否されてしまいます。帰り道、陸欣然(りく・きんぜん)は強盗に襲われますが、蔡望津(さい・ぼうしん)が駆けつけて助けてくれ、二人は協力して強盗を撃退します。しかし、陸欣然(りく・きんぜん)は怪我をしてしまいます。蔡望津(さい・ぼうしん)は丁寧に彼女の傷を包帯で巻いてあげます。この様子を目にした陸安然(りく・あんぜん)は、二人の縁が再び結ばれたことで、陸家救出の転機になるのではないかと密かに推測します。
穆川(ぼく・せん)は陸家の庭に葡萄を植えて、穆澤(ぼく・たく)の境遇を心配して憂鬱な表情を浮かべています。彼は陸安然(りく・あんぜん)に、傍観者にはなれないが、陸安然(りく・あんぜん)には自分をあまり縛らずに一緒に戦って欲しいと心境を吐露します。陸安然(りく・あんぜん)は、ブレスレットの秘密を見破ったことを認め、穆川(ぼく・せん)の深い愛情を理解していますが、もう少し時間をかけて欲しいと頼みます。
陸昀(りく·いん)は手紙を残して家出をし、自分の道を追求すると宣言します。手紙の中で、陸欣然(りく・きんぜん)を擁護し、彼女が暗殺を密告したのは実は陸安然(りく・あんぜん)を守るためだったと説明しています。穆川(ぼく・せん)と陸安然(りく・あんぜん)は、どちらもその企みに気づいています。一人は異分子を排除しようとしており、もう一人は人を利用して殺そうとしているのです。
蕭映(しょう·えい)は妹の蕭驚雀(しょう・きょうじゃく)を連れて慶(けい)王府を訪れ、婚約の日取りを決めます。陸安然は、穆澤(ぼく・たく)が蕭驚雀(しょう・きょうじゃく)を側室に迎える予定であり、しかも3年も早まっていることを知って驚きます。正室の座を提案された陸安然は、寵妾滅妻の倫理的な問題を理由に断り、蕭驚雀(しょう・きょうじゃく)の名で宴会を開いて蕭家への敬意を表すことを提案します。そこには、深い意味が込められています。
陸欣然(りく・きんぜん)は、穆澤(ぼく・たく)が側室を迎えること、しかも相手が身分の高い女性であることを知り、憤慨します。運命を変えたいと願う彼女ですが、より深い渦に足を踏み入れていくことになります。一方、穆川(ぼく・せん)は瀚京(かんけい)の太平倉を引き継ぎ、陸安然と一緒に視察に向かいます。各地に官倉が設置され、国家の穀物倉の体系が整いつつあるのを見て、安心する一方で、不安も感じています。
第14話の感想
第14話は、陸安然が真相を暴くための策略を張り巡らし、穆澤(ぼく・たく)の真意を理解していく重要なエピソードでした。陸欣然(きんぜん)の企みを阻止し、徐清策の無念を晴らすために奮闘する陸安然の姿は、彼女の知性と勇気を改めて感じさせます。
また、穆澤(ぼく・たく)の複雑な内面が描かれたことも印象的でした。彼は正義感に溢れる人物である一方で、権力闘争に巻き込まれ、時には冷酷な決断を下さざるを得ない立場にあります。陸安然はそんな彼の本質を見抜き、失望と同時に理解を示すことで、二人の関係が新たな段階に入ったことを暗示しています。
つづく