覆流年 復讐の王妃と絶えざる愛 第16話 あらすじ/ネタバレ

陸軽舟(けいしゅう)は瀚京(かんけい)に到着し、陸安然(りく・あんぜん)に平手打ちを食らわせます。陸軽舟(けいしゅう)は、陸安然(りく・あんぜん)が陸家を守るために卑劣な手段を用いたことを知っていたら、たとえ命を落としても娘にそのような道を歩ませなかったでしょう。商人である陸軽舟(けいしゅう)は、堂々と生き、清廉に稼ぐことを信条としていました。しかし陸安然(りく・あんぜん)は、世間のしがらみで選択肢がなかったと主張します。陸欣然(りく・きんぜん)はすでに狂気に陥っていますが、陸軽舟(けいしゅう)は陸安然(りく・あんぜん)に、陸欣然(りく・きんぜん)を許し、彼女の名誉を傷つけるのではなく、相応の報復をすることを望みます。しかし陸安然(りく・あんぜん)は、陸欣然(りく・きんぜん)を庇うことを拒否します。このままでは陸家全体が犠牲になると考え、彼女は自分の決断を後悔していません。陸軽舟(けいしゅう)は娘の強弁を咎め、陸安然(りく・あんぜん)を庭で罰として跪かせます。

突然の豪雨の中、陸安然(りく・あんぜん)は夜まで跪き続け、ついに力尽きて穆川(ぼく・せん)の腕の中で気を失います。陸夫人は娘を寝かせ、穆川(ぼく・せん)が暴雨の中葡萄の様子を見に来たことを知ります。穆川(ぼく・せん)が娘のために葡萄を植えたことを知り、二人はきっと心を通わせていると推測し、穆川(ぼく・せん)に陸安然(りく・あんぜん)の面倒を任せて部屋を後にします。

陸軽舟(りく·けいしゅう)も娘の体調を心配し、陸安然(りく・あんぜん)は考えすぎと長年の疲労で邪気が体に入ったため、しっかり休めば大丈夫だと聞きます。陸夫人は父娘がなぜ喧嘩をしたのかわかりませんが、娘が常に陸家のために心を砕き、自分のことは顧みなかったことを知っています。

陸安然(りく・あんぜん)は途中で目を覚まし、穆川(ぼく・せん)がそばで守ってくれているのを見て、すべてが終わったら蘇城(そじょう)に戻り、二度と戻ってこないことを告げます。穆川(ぼく・せん)は、大瀚で水利工事が始まったら蘇城(そじょう)に行って陸安然を探すことを約束します。翌日、陸安然は身支度を整え、穆川(ぼく・せん)の春耕の儀に出席します。陸夫人は娘が恋のために積極的に行動することを喜び、かつて夫である陸軽舟(りく·けいしゅう)と交わした定情の簪を娘に渡し、自分の幸せを掴んでほしいと願います。

陸安然は春耕の儀の場に現れ、穆川(ぼく・せん)が用意した「安心稲」を見ます。名前の意味は「温飽無虞、始得安心」だと推測します。穆川(ぼく・せん)は、「安心」の字は陸安然の「安」から取ったもので、山川湖海こそが陸安然の天地だと考えていると説明します。そのため、以前は陸安然が万里の山河を踏破できるように、大瀚各地に稲を植えたいと思っていました。ですから、「安心」の真の意味は彼の私心なのです。穆川(ぼく・せん)は陸家の置かれた状況を知っていますが、彼は権勢や名声には興味がありません。瀚京(かんけい)は彼の居場所ではなく、陸安然こそが彼の居場所なのです。

荷物の受け取りをめぐって埠頭で混乱が発生し、陸軽舟(りく·けいしゅう)は店を処理するために外出します。陸夫人は仕方なく埠頭に向かいます。しかし、埠頭の人々は理性を失っており、全員が我先に荷物を奪い合い、さらにその混乱に乗じて陸夫人が殺されてしまいます。春耕の儀に参加していた陸安然は知らせを受け、陸家に戻ると、陸府に設けられた霊堂を見て、母親が亡くなったことを信じられません。

獄中の蔡望津(さい・ぼうしん)は陸夫人が殺されたことを知り、穆澤(ぼく・たく)から賜った短剣を理由に穆澤(ぼく・たく)との面会を求めます。かつて蔡望津(さい・ぼうしん)は空腹のあまり尊厳を失いかけていましたが、穆澤(ぼく・たく)の言葉によって復讐の勇気を得ることができました。この恩は一生忘れないと蔡望津(さい・ぼうしん)は言い、それ以来、穆澤(ぼく・たく)に従い尽くしてきました。今、蔡望津(さい・ぼうしん)は切断された指と短剣を携えて穆澤(ぼく・たく)を呼び寄せたのは、許しを請うためではなく、陸安然に気をつけるように警告するためです。蔡望津(さい・ぼうしん)は陸安然を糾弾する証拠はありませんが、すべての失敗の背後には陸安然が関わっていることは確かです。蔡望津(さい·ぼうしん)は、陸安然が陸欣然(りく・きんぜん)を慶(けい)王府に嫁がせるように仕向け、その後の一連の出来事はすべて陸家を朝廷の窮地から救い出すための策略だったと推測しています。

陸安然は生まれ変わってからあらゆる手段を尽くしたにもかかわらず、母親の命を救うことができず、なぜ自分がこんなことをしたのかと泣き崩れます。穆川は陸夫人のもとを訪れ、陸安然を慰め、すべては彼女のせいではないと告げます。

第16話の感想

第16話は、衝撃的な展開と複雑な人間模様が描かれた、見応えのある回でした。特に印象に残ったのは、陸安然と穆川の関係の変化です。

陸安然は、母を亡くしたことで大きなショックを受け、絶望の淵に立たされます。しかし、穆川の支えによって立ち直り、復讐への決意を新たにします。二人は互いに支え合い、愛を深めていく様子が描かれており、感動的なシーンでした。

また、蔡望津(さい·ぼうしん)の登場も印象的でした。彼は、陸安然の策略によって復讐の機会を奪われ、怒りに燃えています。しかし、穆澤(ぼく・たく)への恩義から、陸安然を直接攻撃することはできません。蔡望津(さい·ぼうしん)の複雑な心情が描かれており、今後の展開が気になります。

つづく