始皇帝 天下統一 第17話 あらすじ/ネタバレ

夜が更けていく。宮殿の奥深く、趙姫(ちょうき)は呂不韋(りょふい)に宮廷の孤独と長い時間を嘆きます。呂不韋(りょふい)は彼女の言葉を聞き、趙姫(ちょうき)のために気を紛らわせる人を探すことにします。そして、曲芸の才能を持つ嫪毐(ろうあい)を宮廷に紹介しました。嫪毐(ろうあい)は最初はぎこちなく、技術も未熟でしたが、愛嬌のある態度で趙姫(ちょうき)の心を掴み、宮廷に残ることができました。

一方、朝廷では嵐が吹き荒れていました。王绾(おうかん)は急いで呂不韋(りょふい)に会い、李斯(りし)が秦を離れて楚に帰ろうとしていることを報告します。王绾(おうかん)は李斯(りし)のような人材は貴重であることを知り、呂不韋(りょふい)に引き止めるように強く勧めます。さらに、李斯(りし)と水利の専門家である鄭国(ていこく)が旧知の仲であることを明かし、李斯(りし)の価値を強調します。しかし、呂不韋(りょふい)は最初は李斯(りし)を殺して、他の国に才能を使われないようにしようとさえ考えていました。幸いなことに、王绾(おうかん)の説得により、彼は考えを改めます。

呂不韋は李斯を呼び出し、二人は激しく対立しながらも、互いに尊敬の念を抱きます。呂不韋は鄭国(ていこく)が水路を建設したことで李斯を試しますが、李斯は呂不韋が姚賈を成蟜(せいきょう)の師匠に任命したことを皮肉で返し、呂不韋の懸念を直截的に指摘します。李斯は法家の思想を堅持し、鋭い言葉で呂不韋の賞賛を得ます。二人は政見が合わなかったにもかかわらず、呂不韋は李斯を重用することを決意し、嬴政(えいせい)の下で様子を見るように示唆します。李斯は呂不韋の度量に感銘を受け、この行動が大秦の未来に関わることを理解します。

しかし、鄭貨(ていか)は呂不韋に、李斯は野心があり、将来の禍根になるかもしれないと忠告します。呂不韋は笑って何も言いませんでしたが、彼なりの考えがありました。

一方、嫪毐(ろうあい)と趙姫(ちょうき)の間には恋心が芽生え、ついに一夜を共にすることになります。嫪毐(ろうあい)が宮殿から出ようとしたとき、禁を犯したことが発覚し、宮刑に処せられることになりましたが、奇跡的に逃亡します。王绾(おうかん)と李斯はこの光景を目撃し、心中に疑念を抱きます。

その後、嫪毐(ろうあい)は捕らえられ、髭を剃り落とされ、本来であれば寺人となるはずでしたが、趙姫(ちょうき)の寝宮に送られるという意外な展開となります。この不可解な出来事は、興味深い謎を投げかけます。

王绾(おうかん)は李斯を宮廷に送り込み、大いに活躍することを期待していましたが、李斯は秦王嬴政(えいせい)の護衛に任命され、鎧を着て刀を持ち、名将樊於期(はんおき)から教えを受けることになります。李斯は文人でありながら、しばらくの間、筆を置き、軍隊に加わることになり、複雑な心境になります。

夜が更けていく中、嬴政(えいせい)は眠ることができず、月光の下、邯鄲での旧友や師匠の申越(しんえつ)の教えを懐かしく思い出します。冬児(とうじ)は心配そうに、なぜ父である呂不韋に相談しないのかと尋ねます。嬴政(えいせい)は呂不韋の苦心を理解していますが、自立して操り人形になりたくないと願っています。彼は心の中で、申越(しんえつ)先生がいればきっと道筋を教えてくれるだろうと思いました。

一方、趙国では、趙偃(ちょうえん)は放蕩な生活を送っており、太子が秦に人質として送られたことを気にも留めず、酒場で遊興にふけっていました。趙王の病状が悪化し、朝臣たちは秦がこれを口実に攻めてくるのではないかと心配します。太子は趙国の安寧を守るため、自らの意志で秦に行くことを決意します。朝廷では意見が分かれましたが、毛遂が秦の真の狙いは開戦ではなく和平を求めることにあると指摘し、趙王はついに説得されます。趙偃(ちょうえん)が幻想に浸っている最中、宮廷から急な呼び出しがあり、国の命運をかけた嵐が静かに近づいていました。

第17話の感想

第17話は、宮廷の陰謀と朝廷の混乱が描かれた、見応えのあるエピソードでした。特に、趙姫と嫪毐の禁断の恋、李斯と呂不韋の駆け引き、そして趙国の太子入秦の決断など、見どころ満載でした。

趙姫の孤独と嫪毐との出会いには、切なさを感じました。宮廷のしがらみに縛られ、自由を求める趙姫の姿は、とても同情を誘います。一方、嫪毐は一見すると軽薄な人物に思えますが、趙姫を心から愛しているように感じられました。二人の関係は、今後どのような展開を迎えるのか、気になるところです。

第17話は、見どころ満載のエピソードでした。宮廷の陰謀、朝廷の混乱、そして登場人物たちの葛藤が、見事に描かれています。今後の展開がますます楽しみです。

つづく