始皇帝 天下統一 第19話 あらすじ/ネタバレ

王綰(おうがん)の尽力によって、直言したにも関わらず李斯(りし)は死罪を免れ、郎官の職務を続けることができた。嬴政(えいせい)の寛大さと賢さが描かれ、今後の伏線が張られる。

王綰(おうがん)は感謝の宴を開き、李斯(りし)と酒を酌み交わす。姚賈の帰還と趙佾(ちょういつ)の秦への人質としての入国が伝えられ、王綰(おうがん)は嬴政(えいせい)と趙佾(ちょういつ)との複雑な関係を李斯(りし)に打ち明ける。

趙佾(ちょういつ)の到着に嬴政(えいせい)は動揺するが、呂不韋(りょふい)に大局を優先すべきだと諭される。夜、李斯と語り合い、嬴政は自身の執政における過ちを悟る。李斯は越王勾践の故事を引き合いに出し、趙佾を受け入れることの重要性を説く。

一方、趙国では趙偃(ちょうえん)と郭開(かくかい)が毛遂に協力を求めるが拒否される。郭開(かくかい)は恨みを抱く。趙姬(ちょうき)は冬児(とうじ)の讒言を信じ、趙佾を驪山に送る。これにより趙佾は屈辱を受け、秦と趙の関係は悪化する。

朝議の後、趙姬(ちょうき)は呂不韋(りょふい)の計画を知り、自分の軽率さを悔いる。呂不韋(りょふい)は趙佾を驪山でしばらく耐えるよう説得する。

趙国では、趙佾の窮状を知った李牧が趙王丹に冷静な対応を訴えるが、激怒した趙王丹は親征を決意する。しかし、落馬して重傷を負い、趙国は混乱に陥る。

趙王丹の病床では、文武百官が不安に駆られる。廉頗と李牧は緊急対策を講じる。毛遂は趙佾を迎えに行くが、趙偃(ちょうえん)と郭開(かくかい)の罠に嵌る。激しい戦いが繰り広げられる。郭開は趙偃(ちょうえん)に報告し、趙王丹の側近を排除する計画を立てる。

多様な視点から描かれたこのエピソードは、秦と趙の確執、宮廷内の権力闘争、個人の運命の浮き沈みを見事に表現しており、読者を釘付けにする。

第19話の感想

第19話は、秦と趙の確執、宮廷内の権力闘争、個人の運命の浮き沈みが見事に描かれた、見応えのあるエピソードでした。

特に印象的だったのは、嬴政と李斯の関係です。王绾(おうかん)の尽力により死罪を免れた李斯は、嬴政の寛大さと賢さを目の当たりにします。夜、嬴政と語り合った李斯は、自身の執政における過ちを悟り、嬴政の真意を理解します。このシーンは、嬴政と李斯という二人の君主と臣下の絆を深める重要な場面でした。

また、趙佾の悲劇的な運命にも心を打たれました。趙偃と郭開の陰謀によって驪山に送られた趙佾は、屈辱を受け、秦と趙の関係は悪化します。趙王丹の親征も失敗に終わり、趙国は混乱に陥ります。趙佾の悲劇は、権力闘争の犠牲となる個人の無力さを痛切に感じさせます。

つづく