始皇帝 天下統一 第2話 あらすじ/ネタバレ
第二話では、嬴異人(えいいじん)の帰国と政略結婚を中心に、戦国時代の権力闘争の複雑さと人間の矛盾を描いています。
陽泉君 芈宸の推薦により、呂不韋(りょふい)は華陽太后(かようたいこう)を訪ねます。華陽太后(かようたいこう)は卜筮を握りしめ、神妙な表情をしています。彼女は子宝に恵まれず、それが悩みとなっています。呂不韋(りょふい)はこれを機に、嬴異人(えいいじん)との面会を強く勧めます。秦の法律では、嬴姓の宗室だけが爵位を継承でき、嫡長子が王位を継承することが国の安定につながると説得します。卜筮の結果もこの重要性を示しており、華陽太后(かようたいこう)は不承不承ながら、大局を考慮せざるを得ません。子以母貴、母以子貴、いずれにせよ、子がいれば宮廷の安定につながるからです。
一方、士倉(しそうだ)は呂不韋(りょふい)が嬴異人(えいいじん)を咸陽に連れ戻したことを知り、密かに動き始めます。嬴傒(えいけい)は自ら安国君の屋敷を監視し、呂不韋(りょふい)を捕らえようとします。しかし、呂不韋(りょふい)は二台の異なる車を用意して注意を逸らし、嬴傒(えいけい)は誤った判断をしてしまいます。芈宸の策略にも惑わされ、嬴異人(えいいじん)を逃がしてしまいます。その夜、嵐の中、安国君は邯鄲の戦況と食料不足を心配して落ち着きません。華陽太后(かようたいこう)は嬴異人(えいいじん)が帰国したことを知らせます。
趙の密偵 莫必は嬴異人が咸陽の牢獄にいることを知り、嬴傒(えいけい)に報告します。嬴傒(えいけい)は部下を率いて牢獄に侵入し、嬴異人を発見します。嬴異人は窮地に立たされても、貴族としての気品を失いません。鄭貨(ていか)は嬴傒(えいけい)を足止めしようとしますが、芈宸の介入により、嬴異人は脱出に成功します。嬴傒は士倉(しそうだ)から叱責を受け、今までにない敗北感を味わいます。
趙姬(ちょうき)は子供を連れて逃げようとしますが、城兵に追われ、申越(しんえつ)の助けでなんとか逃れます。しかし、城門に到着すると、魏軍がすでに城外に駐屯していることに気づきます。安全を考慮して、申越(しんえつ)は城内に留まることを勧めます。
楚では、信陵君 魏無忌が趙を支援するために軍を率いて出陣し、孝成王 趙丹(ちょうたん)は安堵します。しかし、韓と斉は呼応しません。秦軍の王龁(おうよう)は魏軍の出現により苦戦し、咸陽に援軍を要請します。秦の臣下 蒙驁は嬴稷(えいしょく)に報告し、嬴稷(えいしょく)は王龁(おうよう)と王陵(おうりょう)に攻城速度を速め、邯鄲を早期に攻略するよう命じます。
その後、華陽太后(かようたいこう)は嬴異人を正式に召見します。彼は楚服を着て「雲中君」を演奏し、華陽太后は感動して涙を流します。華陽太后は嬴異人に韓の公主 韓霓(かんげい)との結婚を提案します。嬴異人はすでに妻がいることを伝えますが、華陽太后は国家の利益のために、個人的な感情は譲歩すべきだと主張します。最終的に、華陽太后と芈宸の立ち会いのもと、嬴異人と韓霓(かんげい)は結婚式を挙げます。
物語の最後、趙は秦軍に戦いを挑み、春申君(しゅんしんくん)が趙に到着し、他の勢力と協力して秦軍に対抗する準備をします。新たな戦争の幕開けを告げる、大規模な戦いが始まります。
第2話の感想
第2話は、戦国時代の権力闘争の複雑さと人間の矛盾を巧みに描いた、見応えのあるエピソードでした。嬴異人の帰国と政略結婚を中心に、各キャラクターの思惑が交錯し、緊迫感のあるストーリー展開が魅力的です。
特に印象的なのは、華陽太后の苦悩です。彼女は子宝に恵まれず、王位継承問題に頭を悩ませていました。呂不韋の説得を受け入れ、嬴異人と政略結婚を決意するシーンは、彼女の葛藤と決断が伝わってくる名場面でした。
また、嬴異人の貴族としての気品や、趙姬(ちょうき)の母としての強さも印象に残りました。それぞれのキャラクターが持つ個性と魅力が、物語に深みを与えています。
つづく