始皇帝 天下統一 第28話 あらすじ/ネタバレ

戦国時代の激動の中、楚、韓、魏、趙、燕の五国連合軍は曲沃の地で血を盟約し、秦国への抵抗を誓います。一方、藍田の大営では嬴政(えいせい)、呂不韋(りょふい)、嬴傒(えいけい)などの秦の重臣たちが対応策を練っていました。呂不韋(りょふい)は函谷関の外に伏兵を置くべきと主張し、王翦(おうせん)の誘敵深入の妙計を却下します。そして、自らが兵を率いて出陣し、国門を守ることを決意します。

嬴政(えいせい)は、今は匹夫の勇をふるう時ではないと悟り、咸陽に戻って中軍帳に座り、天下の動きを見守ります。前線からの報告が相次ぎ、連合軍が曲沃に到着したことを知った呂不韋(りょふい)は、70万の大軍を3つに分けます。40万の軍勢を関外の密林に隠し、10万の精兵を函谷関の隘路に厳重に守らせ、残りの20万は桓齮(かんき)率いる機動部隊として陰晋に駐屯させます。

しかし、天は秦軍に味方しませんでした。龐煖率いる軍が蒲阪を急襲し、黄河を渡って秦軍に襲いかかります。蒙驁と呂不韋(りょふい)は緊急に策を練り、龐煖は河南を下って咸陽を目指すだろうと推測します。呂不韋(りょふい)は桓齮(かんき)に陰晋で龐煖を阻止するよう命じますが、連合軍は二手に分かれていました。春申君(しゅんしんくん)黄歇(こうけつ)が正面から函谷関を攻撃し、秦軍の主力部隊を牽制します。一方、龐煖は精鋭部隊を率いて函谷関を迂回し、秦国の中枢を直撃し、秦国を崩壊させようとします。

咸陽城内では人々が不安になり、噂が飛び交います。華陽太后(かようたいこう)は非凡な知恵で民心を落ち着かせ、秦人の不屈の精神を信じ、外敵に抵抗できると確信します。しかし、蕞城は危機に瀕し、矢が尽きかけていました。李斯(りし)は六国の商人たちの質子を拘束して民心を安定させる策を提案します。嬴政(えいせい)は宗室の百官と民衆が共に城を守り抜くことを決意し、嬴昇(えいしょう)に太后と宗室を雍城に避難させます。百官と民衆は皆、死を覚悟し、咸陽と共に運命を共にすることを誓います。

この危機的な状況の中、王翦(おうせん)が嬴政(えいせい)に策を献上します。隠居した老秦人の中から勇士を募り、王翦(おうせん)の指揮下にある食料を運ぶ5千の精兵を加え、総勢2万5千の鉄騎を編成し、陰晋に援軍を送ろうというのです。嬴政(えいせい)は大喜びし、さらに3千の郎官を王翦(おうせん)に指揮させます。王翦(おうせん)は夜通し進軍し、敵軍の中枢に突入し、桓齮(かんき)と共に内外から挟撃して蕞城の包囲を解きます。

蕞城では、秦軍と連合軍が死闘を繰り広げます。矢が尽き、刀が交わり、血肉が飛び散り、壮絶な戦いとなります。連合軍が勝利を確信したその時、王翦率いる鉄騎が黒雲のように押し寄せ、突然襲いかかります。蕞城の包囲を解くだけでなく、龐煖を窮地に追い込み、連合軍は慌てて撤退します。この戦いで秦軍は少数の兵力で勝利し、形勢を逆転させ、六国連合軍を敗走させ、秦国の基盤を維持することに成功します。

連合軍の敗走は困難を極め、秦軍の伏兵が続々と現れ、丸太や石、矢の雨が降り注ぎ、連合軍は混乱し、多くの犠牲者が出ます。韓の相、張平(ちょうへい)と黄歇(こうけつ)は混乱の中を逃げ惑いますが、秦軍の追跡を逃れることができず、兵士たちの掩護を受けながら遠くへ逃亡します。

この戦いで、六国連合軍は大きな打撃を受け、秦国はこれを機に領土を固め、後の統一大業の基礎を築きます。そして、王翦と桓齮(かんき)の勇猛な活躍は後世に語り継がれ、無数の秦人を勇気づけ、共に栄光を築き上げる原動力となりました。

第28話感想

第28話は、秦国と六国連合軍との戦いを描いた壮大なエピソードでした。秦軍の苦戦と逆転劇、そして王翦の活躍が印象的でした。

まず、秦軍の苦戦が描かれました。龐煖の奇襲により、蕞城は危機に陥り、咸陽も混乱に陥ります。秦軍は劣勢に立たされ、絶体絶命の状況に追い込まれました。

しかし、秦軍は諦めませんでした。王翦の献策により、2万5千の鉄騎が編成され、蕞城の救援に向かいます。王翦の活躍により、秦軍は形勢を逆転させ、六国連合軍を撃退することに成功しました。

つづく