始皇帝 天下統一 第31話 あらすじ/ネタバレ

秦軍の快進撃

秦軍は連戦連勝。公子成蟜(せいきょう)は破竹の勢いで五城を奪い、その威名は四方へ轟いた。嬴政(えいせい)は成蟜(せいきょう)の凱旋を祝い、爵位と領地を与えることを検討。さらに、宗室の赢虞(えいぐ)らへの褒賞も検討し、相府と国尉府に詳細な協議を命じた。嬴政(えいせい)は戦況を把握し、戦局を安定させるために、自ら軍営を訪れることを決意した。

呂不韋(りょふい)の懸念

呂不韋(りょふい)は嬴政(えいせい)の軍営訪問を危惧した。大将軍の樊於期(はんおき)が軍から戻っていないため、嬴政(えいせい)の安全が脅かされる可能性がある。呂不韋(りょふい)は嬴政(えいせい)に軍営訪問を延期するよう強く勧めたが、嬴政の決意は固かった。嬴政は蒙恬を郎中令に、李斯(りし)を補佐官に任命し、王翦(おうせん)と蒙恬に精鋭郎官を率いて同行させた。

暗流渦巻く朝野

朝議の後、王绾(おうかん)と李斯(りし)は朝野の暗流を感じ取り、意見を交換した。李斯(りし)は、相邦の呂不韋(りょふい)と秦王嬴政の間には、国政理念と個人的利益の違いから、徐々に亀裂が生じていると指摘した。蒙家と王翦(おうせん)は秦王の剣であり、樊於期(はんおき)は呂不韋(りょふい)の嬴政に対する監視役と障壁である。両者の駆け引きは、謎に包まれている。

成蟜(せいきょう)への想い

赢成蟜(せいきょう)が都を離れて数日、韓霓(かんげい)は彼を気にかけていた。宮中の侍女である叶も成蟜(せいきょう)を憐れんでいた。韓霓(かんげい)は叶を警戒していたが、叶は忠誠心を示し、趙姬(ちょうき)と呂不韋の関係を明かした。韓霓(かんげい)は驚きを隠せなかった。

咸陽の噂

咸陽では、「成蟜が王位を継承する」という噂が飛び交っていた。さらに、城壁に成蟜が王を刺殺する絵が描かれ、君臣関係を悪化させる企てがなされた。嬴政は噂を否定したが、李斯(りし)に真相を究明するよう命じた。

趙姬(ちょうき)の企み

王宮では、権謀術数が繰り広げられていた。李斯(りし)は、このような浅はかな手段は効果がないと考えていた。その頃、嬴政は藍田大営に到着し、成蟜を高く評価した。これは、成蟜に危害を加えないことを朝野に宣言したものだった。

趙姬(ちょうき)は成蟜を軽視していたが、嫪毐(ろうあい)の巧みな言葉に心を動かされ、呂不韋への不満を募らせていた。嬴政の不在を機に、趙姬(ちょうき)は成蟜を排除しようと考えた。韓雲も成蟜の力を借りて朝政に介入しようとした。

成蟜の窮地

成蟜は危険な状況に陥っていることを知らず、領地を与えられなかったため、趙を攻めることを願い出た。しかし、群臣が賛成する前に、嫪毐(ろうあい)は成蟜と韓国との往復書簡を手に、成蟜と母親が敵国に通じていると告発した。これは、趙姬(ちょうき)と嫪毐(ろうあい)が成蟜を陥れるための策略だった。

嬴傒(えいけい)は、成蟜が先王の息子であり、真相が明らかになっていないことから、趙姬に嬴政の帰還を待ってから再考するよう強く求めた。最終的に、趙姬は呂不韋の提案を受け入れ、成蟜を廷尉府に拘束し、咸陽令(かんようれい)に韓雲を逮捕するよう命じた。韓霓(かんげい)は特別な身分であるため、宮中に軟禁された。

呂不韋の対応

呂不韋は、趙姬が突然行動を起こしたことに驚き、嬴政が不義の名を背負うことを恐れた。そこで、李斯と相談し、廷尉府に審問を一時停止するよう急いで命じた。その頃、樊於期(はんおき)と赢虞(えいぐ)は益德居で会い、成蟜の件が自分たちに影響するのではないかと心配していた。

韓霓(かんげい)の危機

韓霓は窮地に陥っていたが、華陽太后(かようたいこう)的庇護を受けた。軍を視察中の嬴政は密報を受け、激怒してすぐに咸陽に戻った。趙姬は驚き、嫪毐(ろうあい)と幼い子を連れて逃げ出し、辛うじて難を逃れた。宮廷の騒動は、さらに緊張と変数を増した。

第31話感想

第31話は、緊張感と陰謀が渦巻く回でした。秦軍の快進撃と成蟜の活躍は目覚ましく、嬴政の権威も高まっています。しかし、呂不韋と嬴政の対立、趙姬と嫪毐(ろうあい)の企みなど、暗流が渦巻いています。

特に、成蟜が陥れられたシーンは衝撃的でした。嫪毐の策略によって、成蟜は敵国に通じていると疑われ、廷尉府に拘束されてしまいました。韓霓の危機や嬴政の怒りなど、今後の展開が気になります。

また、李斯と王绾(おうかん)の会話は興味深かったです。彼らは朝野の暗流を感じ取り、嬴政と呂不韋の対立を指摘しました。権謀術数が渦巻く王宮の中で、彼らの役割にも注目したいです。

つづく