始皇帝 天下統一 第35話 あらすじ/ネタバレ
夜に潜む陰謀と野望
静寂に包まれた夜、趙姫(ちょうき)は嫪毐(ろうあい)の屋敷を訪れます。彼女の穏やかながらも力強い言葉は、嫪毐(ろうあい)と嬴傒(えいけい)の緊張を解きほぐし、宮女?紫を介して二人の間に理解の橋を架けようとします。しかし、趙姫(ちょうき)の深い思いやりは嬴傒(えいけい)の心を複雑に揺さぶり、彼は酒に溺れ、趙姫(ちょうき)への想いを胸に秘めたまま夜を過ごします。
一方、嫪毐(ろうあい)の権勢は日増しに強大となり、配下の吏員や内侍は太后の名を借りて権力の網を張り巡らせます。嫪毐(ろうあい)の野心は膨張し、過去の屈辱を忘れず、なんと相邦と同等の地位を要求するまでに至ります。咸陽の官僚たちは為す術なく、王绾(おうかん)は憂慮に沈みます。李斯(りし)は、複雑な政治の渦中で生き残るには、大王・嬴政(えいせい)への忠誠を貫くしかないことを王绾(おうかん)に諭します。
それぞれの思惑と駆け引き
自らの保身と出路を求める魏の公子?魏宏(ぎこう)は、嫪毐(ろうあい)に接近することを決意します。しかし、彼は李斯(りし)が仕掛けた罠に嵌ってしまいます。嫪毐の屋敷では、董奇(とうき)と宣肆(せんし)が魏宏(ぎこう)を晋咸居(しんかんきょ)で助けた人物だと気付き、歓迎します。しかし、嬴昇(えいしょう)からの密報を受けた嬴傒(えいけい)は、魏宏(ぎこう)の出現に警戒心を抱き、宗室の恥となることを懸念します。
樊於期(はんおき)と李斯(りし)は辞行の宴を開きます。樊於期(はんおき)は相邦暗殺犯について推測しますが、李斯(りし)は冷静な分析で彼の疑念を払拭し、巧みに赢虞(えいぐ)を監視網に組み込み、嫪毐に近づけるよう仕向けます。
咸陽の情勢が刻々と変化する中、嬴政(えいせい)は民心を鼓舞し、軍器庫の実態を調査するため、自ら修渠工事の現場に向かうことを決意します。出発の前夜、嬴政(えいせい)は細雨を見つめながら、未来への希望と未知の挑戦への不安が入り混じった複雑な心境に陥ります。離秋の温かい励ましは、冬の日差しのように彼の心を温め、前進する力を与えます。
陰謀渦巻く魏国
一方、魏国では樊於期(はんおき)が三川郡で兵を訓練しているとの知らせに、人々は不安に陥ります。魏王增(ぎおうぞう)は国尉を召集し、対策を協議します。龍陽君は、魏宏(ぎこう)を橋渡しとして秦の太后に働きかけ、戦を回避することを提案しますが、この提案は魏国内部に大きな波紋を投げかけます。
嫪毐の屋敷では、魏宏(ぎこう)は機転と巧みな媚びへつらいで嫪毐の信頼を得ます。そこに赢虞(えいぐ)が現れ、場は一気に盛り上がります。しかし、鄭貨(ていか)の酔った勢いで放った嘲りが不協和音を奏で、嫪毐と鄭貨(ていか)の間に確執が生じます。
一方、嬴傒(えいけい)は校場で呂不韋(りょふい)への不満と嬴政(えいせい)への権力奪還への想いを激しく語ります。嬴政(えいせい)は嬴傒(えいけい)を鄭国(ていこく)の修渠視察に同行させ、権力、忠誠、知恵を巡る戦いが静かに幕を開けます。
第35話の感想
第35話は、陰謀と野望が渦巻く展開で、目が離せない内容でした。趙姫(ちょうき)の登場は、嫪毐と嬴傒の緊張を解きほぐすだけでなく、二人の間に理解の橋を架けようとするなど、深い思いやりを感じさせられました。しかし、嬴傒の複雑な心境や嫪毐の膨張する野心など、今後の展開が気になります。
また、魏国の動向も注目です。魏宏の嫪毐への接近や、樊於期(はんおき)が三川郡で兵を訓練しているとの知らせなど、戦雲が漂い始めています。魏国内部の意見の対立など、今後の展開が気になります。
嬴政は、民心を鼓舞し、軍器庫の実態を調査するため、自ら修渠工事の現場に向かうことを決意しました。離秋の温かい励ましは、彼の心を温め、前進する力を与えたことでしょう。
つづく