始皇帝 天下統一 第40話 あらすじ/ネタバレ

夜の咸陽

暗闇に包まれた咸陽。無実の罪で投獄された関内侯(かんないこう)は、嫪毐(ろうあい)の策略によって苦しめられている。卑劣な言動で関内侯(かんないこう)を侮辱する赢虞(えいぐ)の姿に、朝臣たちは嫌悪感を露わにする。

怒りに震える嬴傒(えいけい)は、呂不韋(りょふい)と共に相府を訪れ、救出作戦を練る。一方、趙竭(ちょうけつ)は長信侯府に向かい、蟄居中の嫪毐(ろうあい)を呼び出す。咸陽に嵐が近づいている。

長信侯府の宴

長信侯府では、酒池肉林の宴が開かれている。呂不韋(りょふい)と嬴傒(えいけい)が現れるが、客たちは無礼な態度で迎える。嫪毐(ろうあい)は傲慢にも、六国を併合する野望を公言し、その野心を露にする。

激昂した嬴傒(えいけい)は剣を抜いて嫪毐(ろうあい)に迫る。両者の家臣が対峙し、緊張が高まる。呂不韋(りょふい)は事態を収拾し、関内侯(かんないこう)の行方を問う。酒に酔った嫪毐(ろうあい)は、関内侯(かんないこう)を咸陽獄に案内する。

咸陽獄の悲劇

咸陽獄では、赢虞(えいぐ)によって重傷を負った関内侯(かんないこう)が息を引き取っていた。怒りと悲しみに打ちひしがれる嬴傒(えいけい)は、嫪毐への復讐を誓う。赢虞(えいぐ)は混乱に乗じて逃亡し、無残な光景を残していく。

王宮の陰謀

李斯(りし)は王宮に急ぎ、関内侯の死を嬴政(えいせい)に報告する。嬴政(えいせい)は赢虞(えいぐ)の蛮行に驚き、李斯(りし)に彼の動向を探るよう命じる。

一方、恨みに駆られた嫪毐は、渭陽君(いようくん)の妻である小紫(しょうし)に暴行を加える。屈辱を受けた小紫(しょうし)は、嫪毐と趙姬(ちょうき)の秘密を嬴傒(えいけい)に打ち明け、井戸に身を投げる。

嬴傒は愛する妻を失い、さらに子の死を知る。悲しみに暮れる嬴傒は、宗室を率いて嫪毐と決戦することを決意する。嬴昇(えいしょう)は秦一族の未来を考え、嬴傒を諫める。

趙姬(ちょうき)は自らの保身のため、嫪毐に赢虞(えいぐ)を引き渡すよう説得するが、嫪毐は兄弟の情を重んじて拒否する。宮女の緑は姉の死を知り、趙姬(ちょうき)に真相を明かそうとするが、嫪毐に殺されてしまう。宮廷は暗雲に包まれる。

嬴政(えいせい)の決断

嬴政(えいせい)は李斯(りし)、王绾(おうかん)らと協議し、嫪毐一派を捕縛する計画を立てる。李斯(りし)は赢虞に生路を与え、嫪毐の勢力を一網打尽にしようと考える。

夜、赢虞は王宮に現れ、嬴政(えいせい)に真実を告白する。呂不韋(りょふい)と嫪毐の取引、嫪毐が趙姬(ちょうき)と関係を持ち、甘泉宮に子を隠していることなど、すべてを明かす。嬴政は怒りと屈辱に震えるが、今は冷静に事態を収拾する必要があると考える。

朝堂の対決

翌日、朝堂では、喪服を着た嬴傒が嫪毐の罪を糾弾する。嫪毐は偽の証言で関内侯を陥れようとする。朝堂は騒然となり、秦の運命を左右する権力闘争が幕を開ける。

第40話の感想

第40話は、権謀術数が渦巻く緊迫したストーリー展開と、各キャラクターの複雑な心情が描かれた見応えのある回でした。

特に印象的だったのは、嫪毐の野心と残虐さです。彼は権力を掌握するために手段を選ばず、関内侯を陥れたり、小紫(しょうし)に暴行を加えたりと、非道な行為を繰り返します。彼の傲慢な態度と野心は、見ていて非常に不快なものでした。

一方、嬴傒の悲しみと怒りも胸を打つものでした。彼は愛する妻と子を同時に失い、復讐に燃えます。しかし、嬴昇(えいしょう)の諫めによって冷静さを取り戻し、秦一族の未来を優先する決断をします。彼の葛藤と成長は、この物語の見どころの一つと言えるでしょう。

また、嬴政の苦悩も描かれていました。彼は嫪毐の罪を憎む一方で、趙姬(ちょうき)との関係を考慮して行動を起こすことができません。彼の葛藤と決断は、今後の展開を左右する重要な要素となるでしょう。

つづく