秦始皇帝 天下統一 第46話 あらすじ/ネタバレ

時は流れ、秦の歴史に嬴政(えいせい)のような、加冠式で城が危機に瀕した君主はかつていなかった。紀元前238年仲月乙酉、咸陽城内では盛大な加冠式が行われ、秦王政(しんおうせい)は冕服をまとい、佩剣を身に着け、群臣と家族の面前で成人と天命を継承することを宣言した。その後、宗廟に入り、天の加護を祈り、叛乱を鎮圧し、朝綱を粛清し、大秦帝国をより繁栄させることを誓った。

しかし、祝典の静けさの下には暗流が渦巻いていた。呂不韋(りょふい)は詔書を掲げて軍勢を率い、反乱軍の嫪毐(ろうあい)と激戦を繰り広げた。戦鼓が轟き、刀剣が交錯し、やがて反乱軍は敗退し、嫪毐(ろうあい)は章台宮に退却を余儀なくされた。相府の門客は追撃をかけ、咸陽の民衆と嬴姓宗親の協力により、章台宮は反乱軍の絶境となった。普段は臆病な鄭貨(ていか)は、この重要な場面で非凡な勇気を発揮し、兄の鄭義(ていぎ)と共に戦い、呂不韋(りょふい)を致命の一撃から守るために自らを犠牲にした。大勢を悟った董奇(とうき)は嫪毐(ろうあい)に逃亡を勧めたが、嬴傒(えいけい)と贏杰(えいかつ)は反乱の首謀者を捕らえようと追跡し、鄭義(ていぎ)の怒りを買った。

一方、赢虞(えいぐ)と王竭は軍を率いて峡谷関に迫り、王翦(おうせん)らは待ち構えていた。合図とともに伏兵が現れ、魏軍は不意を突かれて命を落とした。捕らえられた嬴傒(えいけい)は忠誠心を示すために虎符を差し出したが、王翦(おうせん)は冷たくあしらった。王翦(おうせん)は直ちに驪山軍の指揮を執り、王賁(おうほん)に精鋭騎兵3万を率いて咸陽に援軍を送り、自身は雍城に赴いて護衛に向かった。

加冠式が終わり、趙姬(ちょうき)は嬴政(えいせい)の説得に応じて監国王璽を返還し、安寧な生活への憧れを口にした。嬴政(えいせい)は王璽を受け取り、今後は王璽のみが秦王の意思を表すことができ、百官はそれに従うべきであると宣言した。同時に、天下に告げ、嫪毐(ろうあい)を捕らえた者には百万の賞金を与え、首を差し出した者には半額の賞金を出すとした。御史の王绾(おうかん)は詔書を携えて咸陽に急行し、韓、趙、魏の三国に国書を送り、撤退しなければ侵略とみなし、必ず討伐すると警告した。趙姬(ちょうき)はこれを聞いて悲痛のあまり気を失いそうになり、華陽太后(かようたいこう)は冷ややかに見下ろした。

幾多の困難を乗り越え、王翦(おうせん)は雍城に到着したが、反乱軍の状況を嬴政(えいせい)に報告した後、疲労のため倒れてしまった。嬴政(えいせい)は感動し、秦に王翦(おうせん)がいることは国の幸いであると感慨にふけった。一方、趙竭(ちょうけつ)は嫪毐(ろうあい)の子を置いて逃亡しようとしたが、隗状(かいじょう)が駆けつけて秦の民衆と共に包囲した。嫪毐は親信と共に夜陰に乗じて脱出し、北地の江辺で一時的に息を潜めたが、今後の運命はわからない。

大鄭宮では、趙姬(ちょうき)と嬴政は母子として再会を果たしたが、温情はなかった。二人の間には、後悔と許しの重荷しかない。趙姬(ちょうき)は嫪毐を甘やかして無辜の人々を苦しめたことを悔やんだが、嬴政の苦しみには同情しなかった。彼女は嫪毐親子を助けるために死を覚悟し、太后の座を放棄して咸陽を去ることを申し出た。嬴政は母が迷いから目覚めて母子関係を再構築することを期待していたが、趙姬(ちょうき)の頑固さと利己心に失望し、ついに「お前はふさわしくない」と冷たく言い放ち、名ばかりの母子関係を完全に断ち切った。

9年の歳月、母子の情から恩断義絶まで、王室の親情は権力と欲望の渦の中で崩壊した。いかなる視点から見ても、この関係の崩壊は取り返しのつかない悲劇である。大秦の空の下、風雲急を告げ、歴史の車輪は前進を続け、尽きることのない思考と感慨を残している。

第46話 感想

第46話は、秦の未来を左右する重要なターニングポイントとなるエピソードでした。加冠式という晴れ舞台で、嫪毐の反乱という危機に直面した嬴政の成長と決断が描かれ、今後の展開への期待が高まります。

特に印象的なのは、嬴政と趙姬の母子関係の決裂です。趙姬は嫪毐への執着から道を踏み外し、多くの犠牲者を生み出してしまいました。嬴政は母を愛していましたが、その行動を許すことができず、ついに縁を切ることを決意します。このシーンは、権力と欲望がいかに人間関係を破壊するのかを痛切に感じさせます。

また、呂不韋(りょふい)や王翦、鄭兄弟など、それぞれの思惑を抱えたキャラクターたちの活躍も見どころです。特に、普段は臆病な鄭貨(ていか)が命を懸けて呂不韋(りょふい)を助けるシーンは、彼の成長と忠誠心を示す感動的な場面でした。

第46話は、秦の未来を左右する重要なターニングポイントとなるエピソードでした。加冠式という晴れ舞台で、嫪毐の反乱という危機に直面した嬴政の成長と決断が描かれ、今後の展開への期待が高まります。

特に印象的なのは、嬴政と趙姬の母子関係の決裂です。趙姬は嫪毐への執着から道を踏み外し、多くの犠牲者を生み出してしまいました。嬴政は母を愛していましたが、その行動を許すことができず、ついに縁を切ることを決意します。このシーンは、権力と欲望がいかに人間関係を破壊するのかを痛切に感じさせます。

また、呂不韋(りょふい)や王翦、鄭兄弟など、それぞれの思惑を抱えたキャラクターたちの活躍も見どころです。特に、普段は臆病な鄭貨(ていか)が命を懸けて呂不韋を助けるシーンは、彼の成長と忠誠心を示す感動的な場面でした。

つづく