始皇帝 天下統一 第47話 あらすじ/ネタバレ
嫪毐(ろうあい)の決断と秦の勝利
通缉令が出され、趙竭(ちょうけつ)が捕らえられたことを知った嫪毐(ろうあい)は、複雑な心境に陥る。咸陽に取り残された幼い息子を思い、決死の覚悟で救出に向かう。董奇(とうき)は必死に引き留めるが、嫪毐(ろうあい)の怒りと嘲笑に遭う。二人の争いが頂点に達したその時、嬴傒(えいけい)率いる精鋭部隊が神出鬼没に現れ、反乱軍を包囲する。追い詰められた嫪毐(ろうあい)は、降伏を拒否し、部下の裏切りに憤慨して董奇(とうき)を刺殺する。
秦の民衆と軍隊は一致団結し、ついに反乱軍を鎮圧する。嫪毐(ろうあい)とその残党は重く頑丈な鎖で縛られ、天牢へ送られる。幾多の戦火を潜り抜けてきた咸陽の街は、人々の努力によって復興し、秦王嬴政(えいせい)の凱旋を迎える。民衆の熱烈な歓迎に、嬴政(えいせい)は前例のない感動と責任を感じ、秦の民衆への感謝の言葉を述べ、天下に太平をもたらし、民衆が安らかに暮らせるようにすることを誓う。
冬児(とうじ)的死と嫪毐の自白
咸陽の街に「無衣」の歌声が響き渡る中、秦の権力は正式に嬴政(えいせい)の手に渡る。群臣と民衆は涙を流し、過去の苦労を振り返り、秦の未来に無限の希望を抱く。しかし、王宮に戻った嬴政(えいせい)は、冬児(とうじ)的死という大きな打撃を受ける。彼は悲しみに暮れ、蒙恬に樊於期(はんおき)を捕らえて復讐することを命じる。
一方、李斯(りし)は嫪毐を尋問する。頑固な嫪毐を自白させるため、李斯(りし)は彼の二人の幼い息子を人質にするという極端な手段に出る。生死の瀬戸際に立たされた嫪毐はついに崩れ落ち、呂不韋(りょふい)が彼を宮殿に送り込んだ経緯を告白するだけでなく、他の者にも罪をなすりつけようとする。李斯(りし)は迅速に関係者のリストを作成し、嬴政(えいせい)に報告する。
処刑と呂不韋(りょふい)の決断
芒種の日に、処刑のときが訪れる。渭水草灘には多くの人が集まり、公子魏宏(ぎこう)、趙臣郭旦(かくたん)などはそれぞれ思惑を抱いて潜伏していた。嬴虞(えい ぐ)は処刑前に李斯(りし)を呪い、嬴傒(えいけい)は同情するものの、どうすることもできない。最終的に、嬴虞(えい ぐ)と趙竭(ちょうけつ)は相次いで処刑され、嫪毐は5頭の斑点のある水牛に引き裂かれ、罪深い人生を終える。
嬴政は呂不韋(りょふい)をすぐに処罰することはなかったが、呂不韋(りょふい)は自分の責任を自覚し、咸陽を去る。夜の大雨の中、二人は東門の城壁で再会し、呂不韋(りょふい)は事態を重く受け止めて静かに立ち去り、嬴政に孤独な背中を見せる。
秦の未来への野望と新たな陰謀
章台宮の朝議で、嬴政は六国を制圧する壮大な計画を発表し、功績のあった臣下たちに褒賞を与え、楚の役人を重用する一方で、嬴姓の宗室の勢力を意図的に抑圧する。蒙武は反乱の鎮圧に失敗したため、謹慎を命じられるが、嬴政は旧恩を忘れず、蒙恬に蒙武を呼び戻して再起させる。趙高(ちょうこう)という目立たない人物が、嬴政の寵愛を受けて権力の核心に近づいていく。
作戦会議では、六国の滅亡について激論が交わされ、王賁(おうほん)と李斯(りし)はそれぞれ意見を述べる。嬴政が迷っている間に、東郡の郡守から六国が再び合従する兆しがあるという急報が届く。この突然の事態に、李斯は楚に潜入することを提案し、より壮大な歴史劇が静かに幕を開ける。嬴姓の宗室の不満と抗議は、秦の未来の道が挑戦と変数に満ちていることを示唆している。
第47話の感想
第47話は、秦の天下統一に向けた大きな転換点となる重要な回でした。嫪毐の反乱が鎮圧され、秦の権力は完全に嬴政の手に渡ります。しかし、勝利の喜びは束の間、冬児(とうじ)的の死や呂不韋の決断など、嬴政の心に深い傷を残す出来事もありました。
特に印象に残ったのは、嫪毐の最期です。彼は最後まで自分の信念を曲げず、自らの命と引き換えに嬴政への復讐を果たそうとしました。その姿は悲壮感に満ちており、見る者の心を揺さぶります。
また、呂不韋の決断も興味深いものでした。彼は自らの責任を認め、嬴政のために身を引くことを選びました。この決断は、呂不韋の嬴政への愛情と、秦の未来への思いが感じられるものでした。
つづく