始皇帝 天下統一 第61話 あらすじ/ネタバレ

戦国末期、趙国では公子趙佾(ちょういつ)、名将李牧、趙葱(ちょうそう)が中心となり、韓非子(かんぴし)を招いて合従を謀る。韓非子(かんぴし)の才能に感銘を受けた趙佾(ちょういつ)は、燕国との和解も視野に入れる。

一方、姚賈は韓非子(かんぴし)の近侍である寧騰(ねいてい)を利用し、列国の合従に対する真意を探ろうとする。韓非子は姚賈の企みに気づき、寧騰(ねいてい)を新鄭へ帰還させるが、寧騰(ねいてい)は再び姚賈に誘惑され、苦悩する。

咸陽では、李斯(りし)が新旧の書体を交えた書文を完成させる。秦王嬴政(えいせい)はさらなる革新を求め、書家たちを集めて新たな書体の選定を行う。最終的に程邈の新体が選ばれ、「秦篆」と命名される。嬴政(えいせい)は秦篆を商取引に用いることで、合従を阻止しようとする。

秦の命令により、秦篆が交易に必須となる。六国の商人は不満を抱きながらも、秦篆を学ぶ。燕太子丹は秦の策略を見抜き、新鄭に密使を送り阻止を図る。李斯(りし)は韓非子と姬丹(きだん)の関係を警戒する。

姚賈の策略により、寧騰は張讓(ちょうじょう)に取り立てられる。韓非子は秦篆の真意を見抜き、斉の公子田冲(でんちゅう)に書簡を送る。田冲(でんちゅう)は秦に赴き、斉の商人のために抗議するが、斉の商人は秦篆を受け入れる。章台宮の朝会で、田冲(でんちゅう)は秦篆の命令に抗議するが、嬴政(えいせい)は聞き入れない。

嬴政は田冲の窮地を予測し、芈啓を派遣して斉との通商再開を提案する。李斯(りし)は斉に赴き、斉と六国との関係を断ち切ろうとするが、韓非子が介入するのではないかと懸念する。韓非子は燕太子丹に密書を送り、秦の策略を暴露する。そして、稷下学宮の力を借りて秦篆に対抗し、斉王の恥辱心を煽って合従を図るという二つの策を提案する。

韓非子は臨淄に赴き、李斯と稷下学宮で論争を行う予定だったが、丞相張讓(ちょうじょう)から姚賈が鄭国(ていこく)のスパイとして韓国を責めているという知らせが届く。韓非子は仕方なく臨淄への旅を延期し、国内の問題に対処することになる。

臨淄では、李斯が秦篆の優位性を主張し、学宮の祭酒(さいしゅ)も賛同する。韓非子が到着するまで、秦篆と国策に関する議論が繰り広げられる。

第61話の感想

第61話は、合従と秦の策略が激しくぶつかり合う、緊迫感のあるエピソードでした。特に印象に残ったのは、以下の3点です。

  1. 韓非子の活躍: 韓非子は、趙国や燕国との合従を図り、秦の策略を見抜いて対抗策を提案するなど、重要な役割を果たしました。彼の知略と行動力は、今後の展開を大きく左右するでしょう。
  2. 姚賈の策略: 姚賈は、寧騰を利用して列国の真意を探ったり、張讓(ちょうじょう)を使って韓非子を国内問題に巻き込んだりと、巧妙な策略で秦の優位を保とうとしました。彼の存在は、合従にとって大きな脅威となるでしょう。
  3. 秦篆の導入: 秦篆の導入は、合従を阻止するための秦の重要な戦略です。六国の商人が秦篆を受け入れることで、経済的な結びつきが強まり、合従が難しくなるでしょう。

今後の展開としては、韓非子が臨淄で李斯と論争を行い、秦篆に対抗する策を講じることになりそうです。また、姚賈の策略によって韓非子が国内問題に巻き込まれることで、合従の動きが停滞する可能性もあります。

つづく