恋心は玉の如き 第10話 あらすじ/ネタバレ

1. 十一娘の悩み

十一娘は二夫人の刺繍を鑑賞しながら、心の奥底に秘めた悩みを打ち明けます。二夫人は十一娘の気持ちを察し、慈安寺での出来事について尋ねます。しかし、二夫人はその日徐太夫人の側にいたため、詳しい事情は分かりません。十一娘は過去に囚われず、今を大切に生きるべきだと二夫人の言葉に励まされます。

2. 徐令宜の助け

ある日、十一娘と冬青は庭で咲く花を摘もうとしますが、背が足りず届きません。そこに通りかかった徐令宜が、すかさず花を摘んで十一娘に渡します。彼は当家主母として、家事や財政管理を学ぶべきだと十一娘に助言します。

3. 蜀錦の不正

十一娘は徐太夫人に挨拶に行き、各院の刺繍を確認したものの、手がかりは見つかりませんでした。そこで、刺繍の仕事を辞退することを決意します。この決定に喬蓮房は得意になり、十一娘を軽視するようになります。

倉庫管理を担当する周媽媽は、喬蓮房の指示で不正を行います。蜀錦を分配する際に、十一娘の分を喬蓮房に渡してしまったのです。十一娘の元に届いた蜀錦を見た陶媽媽は激怒し、周媽媽に詰め寄ります。口論はエスカレートし、ついには手が出てしまいます。

騒ぎは喬蓮房の耳に入り、彼女は当家主母の権限を利用して、陶媽媽に30回の杖刑を命じます。十一娘は駆けつけ、論理的な説明と冷静な態度で喬蓮房を言い負かし、陶媽媽を守ります。

4. 徐太夫人の裁き

蜀錦の件は喬蓮房の不手際でしたが、徐太夫人は彼女をかばいます。花廳で蜀錦は自分が分配したものであり、十一娘は自分の配下を管理すべきだと暗に示します。十一娘は怒ることなく、笑顔で受け入れます。丹陽は周媽媽の横暴さを叱責します。最終的に、徐太夫人は周媽媽に2ヶ月分の給与を罰として科します。

5. それぞれの思い

部屋に戻った十一娘に、陶媽媽は憤慨しますが、十一娘は気にしません。彼女は徐家に嫁いだ目的を忘れないようにと陶媽媽に諭します。

喬蓮房は蜀錦で作られた新しい華やかな衣装を着て徐令宜に会いに行きますが、彼はすでに蜀錦の件を知っていました。彼は喬蓮房にその衣装を着ることを禁じます。喬蓮房は部屋に戻って悲しみに暮れ、衣装を切り裂いてしまいます。周媽媽は十一娘のせいだと慰め、喬蓮房が正室の座を奪えば徐令宜に軽視されなくなるだろうと告げます。

夜、徐令宜は十一娘の部屋を訪れ、当家主母としての品格を保つように諭します。彼は聖上と共に狩猟に出かけると告げ、十一娘にはトラブルを起こさないように釘を刺します。十一娘は徐令宜が陶媽媽の件で自分を誤解していると知り、言い争いになります。徐令宜は十一娘の口の達者さと理不尽さに腹を立て、西跨院を出ていきます。

6. 十一娘の決意

十一娘は喬蓮房の敵意を察し、徐令宜への興味がないことを伝え、彼女に自分のものを守るように忠告します。しかし、喬蓮房は正室の座に固執し、十一娘の言葉を聞き入れません。

徐令宜が狩猟に出かけている間、区大人から胡進が乱臣賊子であり、衛国公任坤が胡進を擁護していることを聞きます。二人は胡進の死を惜しみ、朝廷の情勢について話し合います。徐令宜は海禁を開くことでしか現状を変えられないと考えていますが、任坤は海禁は祖制であり、変えることはできないと主張します。

十一娘は刺繍から犯人の手がかりは見つからず、布地に目を向けます。陶媽媽から1年前の余った布地は城郊の別院に保管されていることを聞き出します。

一方、丹陽は悪阻のため慈安寺で祈願しますが、住職から丑年生まれの十一娘と相性が悪いと告げられます。徐太夫人は十一娘を別院に一時的に移すことを決意します。

第10話の感想

第10話は、十一娘と徐令宜のすれ違いが描かれた回でした。十一娘は徐令宜の誤解を解こうとしますが、うまくいかず、さらに溝が深まってしまいます。

十一娘は当家主母として成長しようとする一方で、徐令宜は彼女の行動を理解できずにいます。また、喬蓮房の策略によって、十一娘は孤立無援の状況に追い込まれてしまいます。

しかし、十一娘は諦めずに真実を追い求め、徐令宜の誤解を解こうと努力します。彼女の粘り強さと芯の強さが印象的な回でした。

また、この回では朝廷の情勢も描かれており、胡進の死と海禁の問題が浮き彫りになりました。徐令宜と任坤の意見の対立は、今後の展開を予感させるものでした。

第11話では、十一娘が別院に移り住み、新たな事件に巻き込まれることになります。徐令宜は十一娘を助けることができるのでしょうか? そして、朝廷の情勢はどのように変化していくのでしょうか?

つづく