長歌(ちょうか)行 第 19 話 あらすじ/ネタバレ

弥弥はムキンに感謝の気持ちを表すため、羊の骨スープを届けたところ、ムキンが鉄の釘を踏んで昏倒し、足の傷がひどく化膿しているのを発見します。彼女は焦り、ムキンを冷やすために酒で体を拭きます。

翌日、ムキンは目を覚ますと、着衣が乱れていることに気づき、弥弥の「軽率」な行動に不快感を示します。しかし、弥弥は彼の健康を気遣うばかりで、似たような怪我で母親を亡くした経験を思い出し、ムキンが助かったことを喜びます。この気遣いにムキンは心を温められ、弥弥の世話を受け入れます。

傷が癒えた後、ムキンは阿詩勒隼(アシラ・シュン)に弥弥と一緒に雲州へ物資の買い出しに行きたいと申し出、許可を得ます。長歌(ちょうか)はそれを知ると、弥弥のために手製の巾着を縫い、小遣いを渡します。不器用な手仕事でしたが、弥弥はそれを大切に思い、長歌(ちょうか)を家族のように慕います。

一方、楽嫣は刺繍店で働いていますが、布地の返品危機に直面します。彼女は機転を利かせて、布地を市場で売ることを提案します。郜都(こう・と)と叔玉はそれぞれ楽嫣を探す旅に出かけ、偶然出会います。郜都(こう・と)は叔玉に体を気遣うように注意し、李世民が召還したという知らせを伝えます。そして、郜都(こう・と)は楽嫣の刺繍の糸を手掛かりに、彼女がまだ雲州にいることを知り、引き返します。

雲州では、楽嫣は南下する隊列と一緒に洛陽に戻る予定で、出発前に刺繍店の仲間と一緒に布を売ります。弥弥とムキンに偶然出会いますが、家族の話題に触れたことで、弥弥は感情をコントロールできずに立ち去ってしまいます。その後、弥弥は楽嫣が自分の巾着を盗んだと勘違いし、人前で奪い返します。楽嫣は真相がわからず、ひどく傷つきます。

楽嫣は涙ながらに刺繍店に戻ります。柴娘子は彼女が布が売れなかったために泣いていると勘違いしますが、実は楽嫣は得たお金をすべて上納していました。柴娘子は感動し、こっそりお金を渡して送り出します。弥弥は誤解に気づき、楽嫣を探しますが、見つかりません。二人は巾着のことで出城する機会を逃し、雲州に留まって中秋節を一緒に過ごすことになります。その間、ムキンは弥弥に心を開き、奴隷から鷹師の一員になるまでの経験を語り、鷹師に馴染んでほしいと願いますが、弥弥は黙ったままです。

草原では、阿詩勒隼(アシラ・シュン)は長歌(ちょうか)に光る石を贈り、守りや祝福の気持ちを伝えます。しかし、彼は大可汗の急使を受け取り、密かに出征することを決意し、長歌(ちょうか)には何も告げません。

翌日、長歌は弥弥から楽嫣の近況を聞き、不吉な予感がしてすぐに雲州に向かいます。一方、阿詩勒隼(アシラ・シュン)の出征計画は密かに進められ、彼は長歌への想いを胸に秘めたまま出発します。

第 19 話 感想

第 19 話は、様々な人間模様が描かれ、今後の展開が気になる回でした。

弥弥とムキンの関係は、一歩前進しました。弥弥の献身的な看病とムキンの心からの感謝によって、二人は絆を深めたように感じます。しかし、弥弥の過去やムキンの鷹師としての立場など、二人の間にはまだ乗り越えなければならない壁があるようです。

一方、楽嫣は刺繍店での危機を乗り越え、仲間たちとの絆を深めました。しかし、弥弥との誤解や家族への思いなど、彼女の心には様々な葛藤が渦巻いています。

長歌は、弥弥と楽嫣の近況を知り、雲州へと向かいます。阿詩勒隼(アシラ・シュン)もまた、密かに出征することを決意し、長歌との別れが近づいています。

つづく