長歌(ちょうか)行 第29話 あらすじ/ネタバレ

酒宴と再会

一戦を終えた後、阿詩勒隼(アシラ・シュン)は酒を飲みながら公孫恒の英雄的な生き方を称え、緒風(しょ・ふう)には命を懸けてくれる仲間がいることを羨ましく思う。一行は共に酒を酌み交わし、この戦いでわだかまりが解けた緒風(しょ・ふう)と阿詩勒隼(アシラ・シュン)は互いを認め合う。

一方、洛陽城では宵禁が過ぎても太子は梓薇宮で灯火を灯し続けていた。叔玉はそれを諫めるが、太子はわがままで聞く耳を持たず、叔玉もその様子に手を焼くばかりだった。

樂嫣は長歌(ちょうか)に会うため坊市へと向かうが、侍女は樂嫣一人での外出を心配し、郜都(こう・と)にそのことを伝える。郜都(こう・と)は樂嫣に付き添い、坊市へと向かう。樂嫣は郜都(こう・と)をうまく理由をつけて遠ざけ、長歌(ちょうか)と再会を果たす。長歌(ちょうか)は樂嫣の変化を喜び、樂嫣は自分がやりたいことを明確にする。樂嫣は真の唐の公主となり、民衆の苦しみを解決したいと願い、長歌(ちょうか)はそれを無条件で支持し、自分の住処を教える。話した後、樂嫣は郜都(こう・と)のことを心配し、長歌と別れる。

郜都(こう・と)の想い

郜都は樂嫣のために糕点を買ったが、樂嫣の姿が見えずに慌てて探し回る。振り返ると、樂嫣は飴細工を持って街角で待っていた。樂嫣は郜都の心配を理解し、謝罪して飴細工を渡そうとする。郜都は我慢できずに樂嫣を抱きしめ、彼女を二度と失いたくないと願う。樂嫣を離した後、郜都は少し気まずそうに飴細工を受け取り、樂嫣を府衙へと連れ帰る。

樂嫣と郜都は府衙の門前で杜如晦と出会う。杜如晦は樂嫣の姿を見て安心し、郜都に樂嫣を長安に連れ帰るように言う。しかし、郜都は樂嫣が洛陽に残ってやりたいことをさせてあげたいと願い、杜如晦は郜都の樂嫣への想いを理解し、樂嫣の洛陽滞在を許可する。

梓薇宮の陰謀

太子は梓薇宮で再び晟辛(せいしん)と出会うが、叔玉が来たため晟辛(せいしん)は慌てて立ち去る。太子は叔玉を責め立てる。一方、晟辛(せいしん)を太子に近づけた女性は、晟辛(せいしん)を駒として動かすことを決意する。洛陽は最近乾燥しており、彼らは梓薇宮の徹夜の灯火を利用して大騒ぎを起こす計画を立てる。

長歌と樂嫣の活動

長歌と樂嫣は南山で流民を救済する。人々は二人を菩薩のように崇め、一方、姿を見せない太子には不満の声が上がっていた。その後、二人は荃娘が水源を確保しているところに出くわす。洛陽では3日以内に大火が起こると噂されており、人々は警戒していた。ちょうどその時、叔玉が樂嫣を探しにやってきて、長歌と出会う。叔玉は長歌と二人だけで話したいと願うが、長歌はそれを拒否する。かつての李長歌(りちょうか)は死んでおり、今は阿離という名だと告げる。

太子の堕落

太子は梓薇宮で享楽にふけり、晟辛(せいしん)とその仲間たちを留め置く。太子は毎日彼らと過ごし、叔玉はそれを杜如晦に報告する。杜如晦は太子に自重するように忠告するが、太子は目的を持って近づいてきた晟辛を側に置いてしまう。

阿詩勒隼(アシラ・シュン)の捜索

阿詩勒隼(アシラ・シュン)は長歌を探し求め、流雲観で長歌の姿を見かける。しかし、長歌は別の女性と一緒に外出しており、その女性が長歌を阿離と呼んだため、阿詩勒隼(アシラ・シュン)は何も考えずにその場を去る。何も得られずに客栈に戻った後、阿詩勒隼は緒風(しょ・ふう)から孫思邈が洛陽に女性を連れてきたこと、最近孫思邈が流民を救っていること、流雲観が流民の避難場所になっていることを知る。彼は再び流雲観へと向かい、長歌を探し続ける。

長歌行 第29話 感想

第29話は、長歌と樂嫣の再会、郜都の樂嫣への想い、太子と晟辛の絡み合い、そして阿詩勒隼の執念深い捜索など、様々な要素が絡み合い、見応えのある回だった。

特に印象的だったのは、長歌と樂嫣の再会シーンだ。樂嫣は以前とは比べ物にならないほど成長し、自分のやりたいことを明確にしていた。長歌はそんな樂嫣を心から喜び、無条件で応援する姿が感動的だった。

また、郜都の樂嫣への想いが切ない。樂嫣を一人にすることを心配し、彼女を必死に探す姿は、彼の樂嫣への深い愛情を感じさせた。

一方、太子は相変わらずわがままで、叔玉の諫めにも耳を貸さない。そんな太子に近づいた晟辛は、何か企んでいる様子だ。梓薇宮で起こるであろう騒動が気になるところである。

阿詩勒隼は長歌への想いを胸に、彼女を必死に捜し続ける。流雲観でのすれ違いは、二人の運命をさらに複雑なものにしてしまった。

つづく