長歌(ちょうか)行 第36話 あらすじ/ネタバレ
秦老(しん・ろう)は紫草の消息を求めて奔走するも、まるで大海に沈んだ石のように、闇市でさえ手がかりを得られず、事態の深刻さを痛感する。長歌(ちょうか)は紫草を鷹師に連れ戻すため、漠北に留まることを決意する。
一方、客栈では、お金がないために掌櫃に追い出された少女が、阿叔に出会う。しかし、少女は阿叔と一緒に帰ることを拒否し、機転を利かせて逃げ出す。運命のいたずらで、彼女は街で長歌(ちょうか)と弥弥に出会う。少女は、長歌(ちょうか)が官憲に追われていることに気づき、わざと大声で助けを求め、誘拐されたと主張する。長歌(ちょうか)は仕方なく、少女を自分の隠れ家に連れ帰り、目覚めるまで様子を見ることにする。
少女は目を覚ますと、李長歌(りちょうか)が官憲を避けているのは何か理由があるはずだと疑う。長歌は少女の言葉を試すうちに、少女が言葉を濁していることに気づき、安全のためしばらく自分の側に置くことにする。同時に、もし逃げ出したら狼の群れに任せるぞと警告する。その後、長歌は人手を配置して少女を監視するが、少女は狡猾にも拘束を解き、弥弥と長歌の会話を盗み聞きして、自分がどこにいるのかを知る。
少女は、漠南から来た珍珠と名乗り、乞寒節の盛大さを目撃するために家出してきたという。彼女を追いかけてきたのは、父親が雇った家来だった。珍珠の目的と窮状を知った長歌は、漠北の紫草の手がかりを尋ねる。珍珠は、乞寒節の風習として、疫病を避けるために瘟神に紫草を投げることを教えてくれる。これが紫草を入手するための鍵となる。
乞寒節当日、長歌一行は瘟神に巧妙に変装し、人々から敬意と供物を得るだけでなく、大量の紫草を集めることに成功する。しかし、この行動はあまりにも派手だったため、真の瘟神である漠北王の注意を引いてしまう。彼は長歌一行の目的を疑い、徹底的に調べ上げることを決意する。
長歌一行が立ち去ろうとしたまさにその時、漠北王が突然現れ、紫草の件を理由に長歌一行を拘束する。漠北王は珍珠の身元を知ると、これを漠南と漠北の駆け引きとみなし、彼らを駒として利用しようとする。長歌は獄中で両国の因縁を知るや、自ら行動を起こし、漠北王に取引を申し出るが、冷たくあしらわれる。
長歌が捕らえられたという知らせは、奕承公主の耳にも届く。彼女はすぐに密偵を放ち、長歌の一挙手一投足を監視し、漠北王と漠南王の妻女を操って彼らを支配しようと企む。同時に、奕承は漠北と漠南に大規模な徴兵を行い、この2つの勢力を自分の傘下に収めようとする。
奕承の脅威に対抗するため、長歌は自分の正体である鷹師軍師を利用して、漠北王と漠南王に王庭の陰謀を暴露し、外敵に対抗するために鷹師と同盟を結ぶべきだと訴える。漠南王は珍珠を救うために、騎兵との交換に応じ、珍珠は長歌の恩義を忘れず、父王に助けを求める。
長歌が王庭に召し出された時、彼女は王庭の使者の悪意を感じ取る。迫り来る危機に直面した長歌は、毅然と自分の正体を明かし、目的を説明し、使者を放っておけば全員が危険にさらされると両王に警告する。最終的に、長歌の誠実さと知恵は漠北王と漠南王を動かし、彼らは団結しなければ外敵を撃退し、自国の民と領土を守れないことを悟る。
第36話は、長歌の機転と知恵が光る回でした。紫草の入手という目的を達成するために、瘟神に扮して人々の敬意と供物を得るという大胆な作戦を成功させたことは、長歌の行動力と決断力を示しています。また、珍珠の正体を知り、漠北と漠南の因縁を理解したことで、より大きな視点で物事を考えることができるようになりました。
一方、奕承公主の暗躍が明らかになり、事態はさらに複雑化しています。王庭の陰謀を暴露し、漠北と漠南の王に団結を呼びかける長歌の言葉は、説得力がありましたが、果たして両王は長歌の言葉を信じるのでしょうか。
次回の展開が気になるところですが、長歌の知恵と勇気が試されることになるでしょう。また、珍珠の運命も気になります。彼女が長歌の恩に報いることができるのか、注目です。
つづく