秋珉(しゅうみん)の婚期が近づき、韓氏は嫁入り道具の準備に追われながらも、秋嫣(しゅうえん)と秋珉(しゅうみん)にそれぞれ大切な首飾を贈り、娘たちの幸せを願う。秋珉(しゅうみん)が権力者の家に嫁ぐため、秋家では盛大な祝宴が開かれ、賑やかな雰囲気に包まれる。秋嫣(しゅうえん)は、秋玫(しゅうばい)と秋璎(しゅうよう)が過去に手ぬぐいに刺繍した文字を巧みに利用し、二人が祝いの衣装を作るように提案する。機転の利いたその言葉に、秋玫(しゅうばい)と秋璎(しゅうよう)は返す言葉もなかった。
一方、秋宜(しゅうぎ)は梁翊(りょうよく) を訪ね、一見何気ない翁婿の会話の中に、互いの立場を探り合う緊張感が漂う。梁翊(りょうよく) は朝廷の情勢を率直に分析し、秋家を味方につけようとする。同じ頃、元阆(げんろう)も密かに計画を進めていた。彼は梁翊(りょうよく) が秋家の娘と結婚する真の目的を見抜き、朝廷を掌握するための策略だと考え、この縁談を阻止しようと決意する。
韓氏は娘たちを連れて邰英寺に参拝に行くが、秦暄(しんけん) が待ち構えていた。秦暄(しんけん) は秋嫣(しゅうえん)に視線を向け、二人は楽しそうに笑い合う。その様子を秋珉(しゅうみん)は複雑な表情で見つめ、韓氏は娘たちの心情を察する。
宋錦(そうきん)は苦労の末、金の腕輪の鍵を手に入れるが、その背後には複雑な思惑が隠されている。梁翊(りょうよく) は、秋嫣(しゅうえん)の言葉を思い出し、邰英寺へ向かう。そこで偶然、秋嫣(しゅうえん)と再会する。秋珉(しゅうみん)は秦暄(しんけん) への想いを抑えきれずにいるが、秋嫣(しゅうえん)に気づかれてしまう。秋嫣(しゅうえん)は咄嗟に梁翊(りょうよく) を連れてその場を離れる。
山の上の東屋で、秋嫣(しゅうえん)は梁翊(りょうよく) を静かな場所へ案内する。本来は腕輪の鍵を返すつもりだったが、二人は思いがけず心を通わせる。秋嫣(しゅうえん)は、6年前に郊外で梁翊(りょうよく) に命を救われたことに感謝する。梁翊(りょうよく) は、その時の少女が秋嫣(しゅうえん)だったことに驚きを隠せない。二人は過去に誤解や争いがあったものの、今はそれが解けたように感じる。
帰り道、秋嫣(しゅうえん)は秋珉(しゅうみん)に、梁翊(りょうよく) の妻になるのだから言動に気を付けるようにと忠告する。秋珉(しゅうみん)は自分の願いは葉ったと言い、秋嫣(しゅうえん)には秦暄(しんけん) を大切にするように勧める。一方、韓氏は真厳大師(しんげんだいし)と密会し、玉のペンダントを交換して心を通わせる。別れの際には、お互いに惜別の思いをにじませる。
秋家では秋珉(しゅうみん)の結婚を祝う喜びに包まれるが、梁翊(りょうよく) は結婚に対して淡泊な態度を見せる。宋錦(そうきん)もその様子に驚く。結婚式の前夜、韓氏は突然体調を崩し、倒れてしまう。秋嫣は昼夜を問わず看病し、母の回復を祈る。しかし、病状は悪化の一途をたどり、大夫人?蒋氏(しょうし)と米氏(べいし)は偽りの心配をしながらも、実際には邪魔をする。秋嫣は怒って二人を追い払う。
韓氏は自分の病が治らないことを悟りながらも、秋嫣に強くならないように、未来の困難に備えるようにと諭す。秋嫣は悲しみに暮れる。血のつながりはないものの、韓氏の愛情は実の母よりも勝っていた。秋嫣は母の命を救うことを諦めない。
李医師が韓氏の診察に呼ばれ、診断結果は衝撃的だった。疫病に感染していたのだ。李医師は皆に部屋から出るように命じ、一人で治療にあたる。柳姨娘(りゅういろう)はこれを機に子供たちを連れて逃げ出そうとするが、その真意は明らかだった。秋嫣はそれを断固として拒否し、母を守ると誓う。同時に、邰英寺にも疫病の危険があるのではないかと警戒する。
秦暄(しんけん) は補薬を持って駆けつけ、秋嫣はそれを母に飲ませる。秋珉(しゅうみん)は経文を書き写して母の回復を祈る。秋嫣は神仏を信じないが、自分の代わりに一生独身でいることを条件に、神に韓氏の健康を祈る。翌日、秋嫣は偶然、秋老夫人(しゅうろうふじん)と一族が韓氏の葬儀の準備をしていることを知り、激怒して非難する。秋嫣は韓氏の命を最後まで守ると決意する。
第13話感想
第13話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。秋珉(しゅうみん)の結婚が近づき、秋家の各々が思惑を巡らせる中で、それぞれのキャラクターの心情が複雑に絡み合います。
特に印象に残ったのが、秋嫣と梁翊(りょうよく) のシーンです。山の上の東屋で二人が心を通わせる場面は、これまで張り詰めていた緊張感がほぐれ、温かい空気が流れていました。秋嫣の感謝の言葉に、梁翊(りょうよく) が驚愕する様子も、二人の関係に新たな展開が期待できる予感を感じさせます。
また、韓氏の病状も気になるところです。突然の倒れ方と李医師の診断結果には衝撃を受けました。秋嫣の必死の看病と、秋珉(しゅうみん)の献身的な祈りが実を結ぶのか、今後の展開が気になります。
つづく