入宮前夜、秋嫣(しゅうえん)は女紅に励んでいたが、妹の秋珉(しゅうみん)は母が姉ばかりを可愛がることに不満を募らせていた。献上品を郭貴妃(かくきひ)に捧げる日、秋嫣(しゅうえん)が用意した刺繍はすり替えられ、ただの石ころになっていた。しかし、秋嫣(しゅうえん)は機転を利かせ、その石を貴妃の素朴な美しさに例え、賞賛へと変えた。貴妃は秋嫣(しゅうえん)の才知を認め、入宮を一旦見送ることにした。
帰宅途中、秋嫣(しゅうえん)は不安に駆られるが、母は口止めをする。間もなく、梁翊(りょうよく) が貞節の牌匾を届けに来た。これは入宮が葉わなくなったことを意味していた。秋家は名誉と受け止めたが、秋嫣(しゅうえん)にとっては自由を奪われる枷でしかなかった。祖母は祝宴を開こうとするが、秋嫣は絶望に沈んでいた。
秋嫣は梁翊(りょうよく) が贈り物をすり替えた張本人だと気づいていた。梁翊(りょうよく) は母の郭貴妃(かくきひ)との旧縁を盾に好き勝手に振る舞い、秋嫣の行動を軽蔑していた。秋嫣は女の運命の過酷さを訴えるが、梁翊(りょうよく) は強くならなければ運命は変えられないと諭す。
祝宴の席で、秋嫣は一人屋上に上がり、酒を飲んでいたところ、軽薄な男に絡まれる。そこに英国公世子・秦暄(しんけん) が現れ、彼女を助ける。二人は血の繋がらない“いとこ”同士として親しくなり、秋嫣は秦暄(しんけん) に辛い胸の内を明かす。宴の後、秋嫣は見送りに来た青黛(せいたい)に柳姨娘(りゅういろう)から受け取った餞別を渡す。
出立の準備をしていた母に促され、秋嫣は屋敷を出ようとする。秋珉(しゅうみん)は母の気持ちを考えて姉を引き留めようとするが、秋嫣は馬車に乗り、街を去っていく。翌日、秋嫣失踪の噂が広まる。柳姨娘(りゅういろう)は無実を訴えるが、秋嫣は賀府に身を寄せていた。
秋嫣は逃げるつもりだったが、母の恩情を思い、二家の因縁を解くため残ることにした。賀夫人(がふじん)は秋嫣の誠意を受け入れ、息子の喪が明けるまで滞在を許す。母は秋嫣の心変わりを訝り、秋珉(しゅうみん)に尋ねる。秋珉(しゅうみん)は母が姉ばかりを贔屓することに不満を吐露し、姉妹の溝は深まる。
通夜の晩、梁翊(りょうよく) が弔問に訪れ、賀将軍(がしょうぐん)の許可を得て共に夜を明かす。秦暄(しんけん) も同窓として弔問に訪れ、梁翊(りょうよく) と言葉を交わす。深夜、黒猫騒動が起こり、秋嫣と秦暄(しんけん) は協力して対処する。危機を乗り越え、二人は見つめ合い、言葉にできない想いを共有する。
第2話 感想
第2話は、秋嫣の機転と逆境を乗り越えようとする強さが際立つエピソードでした。贈り物がすり替えられた絶体絶命のピンチを、持ち前の機転で切り抜ける姿は痛快でした。しかし、その才能が皮肉にも彼女を窮地に追い込み、自由を奪う結果となってしまったことは、運命の残酷さを物語っています。
特に印象的だったのは、梁翊との対峙です。彼は一見冷酷に見えますが、秋嫣に投げかける言葉には、彼女を強く生き抜いてほしいという願いが込められているようにも感じられました。二人の関係性が今後どのように変化していくのか、注目したいところです。
また、秦暄(しんけん) との出会いは、秋嫣にとって一筋の光となるでしょう。彼の優しさに触れ、心を開く秋嫣の姿は、見ている側も温かい気持ちにさせてくれました。二人の間に芽生えた絆が、今後の物語にどう影響していくのか、期待が高まります。
つづく