夕日が西に傾き、競技は終盤を迎えた。女性陣は規則に従い、ペアリングの証としてイヤリングを外し、男性陣は特製の扇子を置き、永明侯(えいめいこう)夫人の手引きによる良縁の成立を静かに待つ。今回のペアリングは、共に挑戦し、勝者が郭貴妃(かくきひ)から特別な栄誉を授与されることを目的としている。

永明侯(えいめいこう)夫人は、秋珉(しゅうみん)と梁翊(りょうよく) の証を意図的に一緻させ、二人の協力を促そうとした。しかし、秋嫣(しゅうえん)は、郭貴妃(かくきひ)が衛遠侯の縁談を望んでいるという噂を聞き、背後に指婚の意図が隠されているのではないかと警戒心を抱いた。彼女は梁翊(りょうよく) の意図を知り、秋珉(しゅうみん)と密かに相談し、イヤリングを交換し、梁翊(りょうよく) に秋珉(しゅうみん)に邪な考えを持たないように厳しく戒めた。

梁翊(りょうよく) は秦家の勢力を見込んでいたが、私心もなくはなく、秋嫣(しゅうえん)に、秦家に頼るよりも、二人で結ばれた方が良いと提案した。秋嫣(しゅうえん)はそれを無視し、競技では秦暄(しんけん) を助けるために様々な策略を駆使した。秦暄(しんけん) は当初、グループ分けのことで落ち込んでいたが、秋嫣(しゅうえん)が常に自分を助けてくれるのを見て、陰鬱な気持ちは薄れ、笑顔が戻ってきた。

競技では、秋珉(しゅうみん)は技術が未熟で、梁翊(りょうよく) は実力を隠していたが、勝負の重要な場面で真価を発揮し、優勝を勝ち取った。秦暄(しんけん) は敗れたものの、気持ちは揺るがず、秋嫣(しゅうえん)との心を通わせることを誓った。梁翊(りょうよく) と秋嫣(しゅうえん)は表面上は仲良くしているが、実際には闇流が渦巻いていた。競技後、一行は永明侯(えいめいこう)邸の観花宴に出席し、秋嫣(しゅうえん)は秋珉(しゅうみん)に、梁翊(りょうよく) は不純な動機を持っているから遠ざかるべきだと忠告した。

秋嫣(しゅうえん)は、梁翊(りょうよく) が秋珉(しゅうみん)を気に入っているのは、秋家の清廉な評判と幅広い人脈を利用して、自分の出世の道を切り開きたいからだと見抜いていた。秋珉(しゅうみん)は秋嫣(しゅうえん)が秦暄(しんけん) に気があることに気づき、心残りながらも、快く祝福した。

屋敷では、夫人たちと寇姨娘(こういよう)が秋嫣(しゅうえん)の優勝を妬んで、噂話をしていた。三夫人钱氏は、秋嫣(しゅうえん)を金持ちの妾にしようという計画を立て、利益を得ようとした。この計画は秋老夫人(しゅうろうふじん)に見破られ、厳しく拒否された。

一方、秋璎(しゅうよう)と秋玫(しゅうばい)は秋嫣(しゅうえん)のことで不満を持ち、共謀して陥れようとした。秋璎(しゅうよう)はハンカチを盗んだと秋嫣を陥れようと企てたが、秦暄(しんけん) と梁翊(りょうよく) が駆けつけて誤解を解き、秋嫣の名誉を守った。

この出来事を知った秋嫣は、梁翊(りょうよく) の警告を無視し、感情は育む必要があると主張し、運命に流されるのは嫌だと語った。彼女は自分が苦境に立たされていることを理解しており、チャンスを掴まなければ運命を変えることはできないと考えている。

秦暄(しんけん) は秋嫣に深い愛情を抱いており、周囲の噂を気にせず、常にそばに寄り添っている。二人は互いに想いを伝え合い、愛は日ごとに深まっている。秦暄(しんけん) は家族からの圧力を避けるため、京郊の禁軍大営に赴任を誌願し、将来堂々と秋嫣を娶ることができるように努力することを決意した。

一方、梁翊(りょうよく) は戸部郎官の夏正機(かせいき)の汚職事件を暴き、朝野に衝撃を与えた。皇帝はこれを機に財産を没収し、抄家を命じ、全城が騒然となった。秋家も影響を受け、秋老夫人(しゅうろうふじん)は質素倹約を厳命し、不当な要求を一切拒否した。

秋嫣と秦暄(しんけん) は手紙のやり取りをしているものの、愛の進展は遅い。秋嫣は自ら行動を起こすことを決意し、変装して屋敷を抜け出し、秦暄(しんけん) と劇場で会う約束をした。しかし、この行動は梁翊(りょうよく) に見つかってしまい、彼は秋嫣の身分を貶めるような挑発的な言葉を投げかけた。秦暄(しんけん) は秋嫣の名誉を守るために、梁翊の言葉を黙って聞いていた。

この出来事は、秋嫣と秦暄(しんけん) が困難を共に乗り越えようという決意をさらに強くさせた。二人は、前途多難であることは承知しているが、心が通じ合っていれば、どんな困難も乗り越えられると信じている。

第6話の感想

第6話は、策略とロマンスが複雑に絡み合い、先が読めない展開が続く、見応えのある内容でした。特に、秋嫣と梁翊の駆け引きは、ハラハラドキドキさせられました。秋嫣は、梁翊の真意を見抜き、巧みにかわしながらも、秦暄(しんけん) への想いを貫こうとする姿が印象的でした。一方、梁翊は、秋嫣への想いと出世への野心が交錯し、複雑な表情を見せるなど、深みのあるキャラクターでした。

また、秦暄の秋嫣への一途な愛も感動的でした。周囲の仮対を押し切ってまで秋嫣を想い続ける姿は、多くの視聴者の共感を呼んだのではないでしょうか。さらに、秋珉(しゅうみん)と秋嫣の姉妹愛も描かれ、家族の絆の大切さを改めて感じさせられました。

つづく