秋嫣(しゅうえん)は男装して梁翊(りょうよく) の弟となり、万艳楼に潜入し、老乞丐の恋人の謎を解き明かそうとします。彼女は梁翊(りょうよく) の財布を奪い、老鴇に突きつけて芍薬(しゃくやく)姑娘に会わせろと要求します。老鴇は驚きながらも、金に目がくらみ、二人を奥の部屋に案内します。

部屋の中では、老け顔ながらも風韻が残る芍薬(しゃくやく)が、観察力に優れていることから青楼で一目置かれていました。芍薬(しゃくやく)が突然服を脱ぎ始めたため、秋嫣(しゅうえん)は驚き、慌てて背を向けます。梁翊(りょうよく) は落ち著いて対応し、巧みに質問を重ね、ついに真実を聞き出します。実は、芍薬(しゃくやく)は老乞丐に愛されておらず、むしろ度々ツケで酒を飲んでいたため嫌われていました。芍薬(しゃくやく)の刻印が入った牌は、老乞丐が盗んだもので、贈られたものではありませんでした。

さらに話を進めると、梁翊(りょうよく) と秋嫣(しゅうえん)は、万艳楼の主人が謎の人物?陶朱公(とうしゅこう)であることを知ります。彼は滅多に姿を現さず、現れても陳媽媽(ちんまま)と密会するだけで、その正体は誰も知りません。

その頃、陳媽媽(ちんまま)は異変に気づき、小廝に様子を探らせます。芍薬(しゃくやく)は秋嫣(しゅうえん)が女であることを暴露し、梁翊(りょうよく) はすぐに小廝を製圧します。小廝は催情剤入りのスープを持ってきますが、梁翊(りょうよく) は隙を見て外から部屋の中を覗き、秋嫣(しゅうえん)の変装を見抜いて安心します。

部屋の中では、催情剤が効き始めていました。梁翊(りょうよく) はすぐに火を消し、秋嫣(しゅうえん)に水を飲ませて意識を取り戻させます。梁翊(りょうよく) が影響を受けなかったのは、長年武術を習っていたため体質が常人と違っていたからです。

万艳楼を詳しく調べた秋嫣(しゅうえん)は、ここは偽札の製造と取引が行われている場所だと疑いますが、決定的な証拠がありません。梁翊(りょうよく) は秋嫣(しゅうえん)に指示に従うように厳命し、余計な行動を起こさないように注意します。

廊下を歩いていると、小廝と姚知事(ようちじ)が怪しい行動をしているのが目に入ります。姚知事(ようちじ)は家宝と偽札を交換し、満足げに去っていきます。陳媽媽(ちんまま)は密道に入っていきます。梁翊(りょうよく) と秋嫣(しゅうえん)は後を追います。密道は迷宮のように複雑で、陶朱公(とうしゅこう)が天然の洞窟を利用して作ったものと思われます。

奥に進むと、老乞丐の死体が転がっていました。梁翊(りょうよく) は彼が殺されたと確信し、肖鉄(しょうてつ)の死と同じ手口だと判断します。さらに奥に進むと、広々とした洞窟に到著します。陳媽媽(ちんまま)が陶朱公(とうしゅこう)に報告している様子が見え、周りには山のように財宝が積まれ、3人の武者が守っています。

秋嫣(しゅうえん)が誤って音を立ててしまい、居場所がバレます。陶朱公(とうしゅこう)は部下に攻撃を命じます。梁翊(りょうよく) は秋嫣(しゅうえん)を守りながら、敵を撃退します。陳媽媽(ちんまま)は逃げようとしますが、秋嫣(しゅうえん)に阻止され、毒を飲んで自殺します。陶朱公(とうしゅこう)は負傷して密道に逃げ込みます。梁翊は追いかけますが、何度も行き止まりに遭遇します。洞窟の奥で、茶屋の娘?萍児(へいあーる)を見つけます。

萍児(へいあーる)は、父親と万艳楼で働いており、洞窟の秘密を知って病気の父親のために偽札を盗んでいたことを告白します。秋嫣は偽札から香の匂いがすることに気づき、梁翊に分析を依頼します。すると、弘真門の敬神香であることが判明します。

萍児(へいあーる)は洞窟の道を知っているため、二人を案内することに同意します。一行は曲がりくねった道を進み、弘真門の禁苑に到著します。出口はなんと仏像のお腹の中にありました。ここは皇帝が弘真上人に弘真聖宮を建てるために与えた場所で、皇帝と弘真門の高層部以外の人は立ち入り禁止です。

梁翊は、陶朱公(とうしゅこう)の背後に弘真国師(こうしんこくし)がいるのではないかと推測します。この事件は国を揺るがす大事件です。立ち去ろうとしたその時、道士が現れます。梁翊は自分の身分を明かし、国師(こくし)に会いたいと申し出ます。国師(こくし)は最初は劈柴処の罠だと思いましたが、掌教?霊正(れいせい)が玄静(げんせい)を連れてきて、万艳楼とのつながりを認めさせます。国師(こくし)は落胆します。

梁翊は身を守るために、国師(こくし)に真実を明かすつもりはないと説明し、玄静(げんせい)を連れて行って取り調べをしたいと申し出ます。国師(こくし)は承諾しますが、霊正(れいせい)が突然襲いかかります。実は、霊正(れいせい)こそが万艳楼の真の黒幕でした。霊正(れいせい)は秋嫣を人質にして、梁翊に国師(こくし)を殺すように脅迫します。梁翊は知恵を絞り、一晩考える時間を要求します。真実と権力を巡る戦いが静かに始まります。

第9話 感想

第9話は、謎が謎を呼ぶ展開で、ハラハラドキドキさせられました。特に、秋嫣が男装して万艳楼に潜入するシーンは、緊張感があって良かったです。また、芍薬(しゃくやく)の意外な真実や、陶朱公(とうしゅこう)の正体など、気になるポイントがたくさんありました。

後半は、アクションシーンも多く、梁翊の活躍が見どころでした。特に、陶朱公(とうしゅこう)との戦いでは、梁翊の武術の腕前が存分に発揮されていました。また、萍児(へいあーる)の登場は意外でしたが、今後重要な役割を果たしそうですね。

つづく