清越坊(せいえつぼう)の女たち~当家主母~ 第22話 あらすじ/ネタバレ

任(じん)家の危機

任(じん)家は林舒芳(りんじょほう)と任如風(じんじょふう)の結婚の準備に追われていた。彼らの結婚船は蘇州(そしゅう)の湖を何周も回り、蘇州(そしゅう)の人々は皆彼らの結婚を祝福した。しかし、結婚行列が任府に戻る途中、予期せぬ事態が発生した。知府の官兵が結婚行列を阻止し、でっち上げの罪で任如風(じんじょふう)を逮捕したのだ。林舒芳(りんじょほう)は婚礼衣装のまま任府に戻り、この悪い知らせを皆に伝えた。沈翠喜(しんすいき)はすぐさま曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)に会いに行くことを提案したが、曽宝琴(そほうきん)はそれが曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)の罠かもしれないと忠告した。任如風(じんじょふう)と林舒芳(りんじょほう)の結婚式の招待状は3日前に発送されており、蘇州(そしゅう)の人々は皆彼らの結婚を知っている。なぜ曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)はわざわざ今日、任如風(じんじょふう)を逮捕したのだろうか。

獄中の任如風(じんじょふう)と奔走する沈翠喜(しんすいき)

獄中の任如風(じんじょふう)は曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)から拷問を受け、曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)が自分を沈翠喜(しんすいき)との不倫と任雪堂(じんせつどう)殺害の罪で陥れようとしていることを知る。怒りに震えた任如風(じんじょふう)は罪を認めようとしない。一方、沈翠喜(しんすいき)は助けを求めて奔走するが、任(じん)家が没落した今、誰も助けてくれない。沈翠喜(しんすいき)は清越坊(せいえつぼう)の掌柜たちを集め、任(じん)家の家業をすべて処分することを決意する。長年任(じん)家に尽くしてきた掌柜は悲しむが、沈翠喜(しんすいき)はもし任(じん)家が危機を乗り越えられたら、真っ先に彼を呼び戻すことを約束する。

林舒芳(りんじょほう)の成長と李照(りしょう)の思惑

林舒芳(りんじょほう)は二当家となり、噂話をしていた使用人たちに喝を入れ、当主としての威厳を見せる。李照(りしょう)は任如風(じんじょふう)が沈翠喜(しんすいき)と共謀して任雪堂(じんせつどう)を殺害したという濡れ衣を着せられたことを知り、曹文彬(そうぶんひん)のもとを訪れる。曹文彬(そうぶんひん)は罪の真偽など気にしていない。彼は沈翠喜(しんすいき)を法廷に立たせ、辱め殺すつもりだった。李照(りしょう)は沈翠喜(しんすいき)が自殺に追い込まれるのではないかと心配するが、曹文彬(そうぶんひん)は任(じん)家が沈翠喜(しんすいき)を大切にしており、自殺に追い込むことはないだろうと考える。しかし、李照(りしょう)は依然として不安を抱き、丁栄(ていえい)に沈翠喜に伝言を託す。李照(りしょう)は任如風(じんじょふう)の命を救い、沈翠喜が法廷に立たなくても済む方法があると伝え、その条件として双面緙絲(こくし)技法を要求する。沈翠喜は丁栄(ていえい)に、李照(りしょう)が方法を持っていれば、12種類の双面緙絲(こくし)技法をすべて渡すと言わせる。

沈翠喜の決意と陳暁紅の涙

沈翠喜と丁栄(ていえい)の会話を聞いていた陳暁紅は、沈翠喜の義侠心に感銘を受ける。その後、陳暁紅は沈翠喜に任(じん)家と任如風(じんじょふう)を捨てて逃げるように懇願する。しかし、沈翠喜は任(じん)家と任如風との関係を否定し、決意を曲げない。その夜、曽宝琴(そほうきん)は沈翠喜に薬を盛って連れ去ろうとするが、陳暁紅と林舒芳(じょほう)は曹文彬(そうぶんひん)が送り込んだ邵師爺に対処する。沈翠喜は目覚めると船頭に引き返しを命じるが、船頭が拒否したため、湖に飛び込んで泳いで戻る。びしょ濡れになった沈翠喜は邵師爺の要求を受け入れ、翌日法廷に出廷することを約束する。林舒芳(じょほう)は沈翠喜の危険を心配して泣きじゃくるが、沈翠喜は当主として冷静になるよう諭す。

任秀山(しゅうざん)の信頼と沈翠喜の覚悟

任秀山(しゅうざん)は眠っている沈翠喜を起こす。彼は最近の出来事を聞いていたが、魏良弓(ぎりょうきゅう)の言葉を引用し、自分の判断を持つべきだと主張する。世の中は任如風が任雪堂(じんせつどう)を殺したと噂しているが、任秀山(しゅうざん)はそれを信じていない。沈翠喜は任秀山(しゅうざん)の信頼に安堵する。沈翠喜が法廷に出廷する日、任秀山(しゅうざん)はまるで予知するかのように夢から泣きながら目覚め、沈翠喜を探そうとする。林舒芳(じょほう)は任秀山(じんしゅうざん)を慰め、沈翠喜が必ず戻ってくると励ます。

第22話の感想

第22話は、任(じん)家の危機がピークに達し、沈翠喜の決意と覚悟が描かれた重要なエピソードでした。曹文彬(そうぶんひん)の陰謀によって任如風は濡れ衣を着せられ、沈翠喜は窮地に立たされます。しかし、彼女は諦めず、任(じん)家を守るために奔走します。

特に印象的だったのは、沈翠喜が双面緙絲(こくし)技法を李照(りしょう)に渡す決意をしたシーンです。彼女は任(じん)家と任如風の命を守るために、自分の大切な技術を犠牲にする覚悟を示しました。また、陳暁紅が沈翠喜を逃がそうとするシーンも感動的でした。彼女は沈翠喜の身を案じ、自分勝手な行動をとってしまいますが、その裏には沈翠喜への深い愛情が感じられます。

つづく