清越坊(せいえつぼう)の女たち~当家主母~ 第6話 ストーリー/ネタバレ

時間は刻々と過ぎ、各坊は作品を完成させた。曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)と李照(りしょう)はそれぞれ作品を鑑賞し、曹(そう)夫人文彬(そうぶんひん)は沈翠喜(しんすいき)の作品を大いに称賛した。そのとき、曽宝琴(そほうきん)が清越小坊の作品である杏花図を完成させた。彼女は技法の中で珍しい戗色法を用いていた。李照(りしょう)はもともと彼女を贔屓しており、惜しみなく称賛し、清越小坊を新しい領織に任命した。沈翠喜(しんすいき)はかつて、任雪堂(じんせつどう)と一緒にすべてを緙絲(こくし)で作りたいと思ったことを思い出し、老夫人に尋ねたが、老夫人はそのような技法はないと言っていた。

領織となった曽宝琴(そほうきん)は沈翠喜(しんすいき)に会いたいと言い、沈翠喜(しんすいき)は断る理由がないことを知っていた。

曽宝琴(そほうきん)は湖のほとりで、任雪堂(じんせつどう)からもらった手紙を手に、深い思い出に浸っていた。任雪堂(じんせつどう)は彼女を悪く扱わず、遊郭に落ちて遊女になったとしても、彼女を嫌うことなく、蘇州(そしゅう)に連れ戻してくれた。沈翠喜(しんすいき)が湖のほとりに来ると、曽宝琴(そほうきん)は老夫人が沈翠喜(しんすいき)に隠し事をしていたと率直に言った。老夫人は沈翠喜(しんすいき)には戗色法を教えておらず、任雪堂(じんせつどう)に教えていた。そして任雪堂(じんせつどう)は戗色法を彼女に教えていたのだ。この言葉に沈翠喜(しんすいき)は胸が痛んだが、不快感を押し殺して立ち去ろうとした。曽宝琴(そほうきん)はさらに、老夫人は緙絲(こくし)や刺繡を教えてくれたが、男の恋い方を教えてくれなかったと付け加えた。

彼女は沈翠喜(しんすいき)に任雪堂(じんせつどう)を諦めるように説得した。任雪堂(じんせつどう)は去る前に手紙を残したが、沈翠喜(しんすいき)の手元には何もなかった。任(じん)家の家業を握っていても、領織は結局曽宝琴(そほうきん)の手に渡ってしまった。彼女は沈翠喜(しんすいき)に沈秀山(しゅうざん)を返せと強く言った。

一方、任(じん)家の族老たちは再び任如風(じんじょふう)に当主になってもらいたいと考えており、沈翠喜(しんすいき)はその時に戻ってきた。七叔公は彼女に小さな屋敷に引っ越し、任(じん)家を任如風(じんじょふう)に任せるように言った。沈翠喜(しんすいき)は反論せず、この数日間で everything を処理すると答えた。すぐに、彼女は任(じん)家の当主の令牌を任如風(じんじょふう)に渡し、荷物をまとめて小さな屋敷に引っ越す準備をした。

彼女は巧児(こうじ)に万年如意(にょい)図を贈った。これは彼女が巧児(こうじ)に持たせた嫁入り道具であり、もう一人の長年仕えてくれた側近が娘の任小蘭(じんしょうらん)を連れてきて、沈翠喜(しんすいき)の世話をさせた。こうして、沈翠喜(しんすいき)は小さな屋敷に閉じ込められ、食事を運ぶための小さな窓口だけが残された。

織造(しょくぞう)府はすべての織戸に織機を提出するよう要求し、任如風(じんじょふう)は李照(りしょう)を怒らせるわけにはいかず、任(じん)家をほとんど空にしてしまった。七叔公は彼を叱責したが、任如風(じんじょふう)は気にも留めなかった。

その後、巧児(こうじ)が丁家に嫁ぐことになり、その日はちょうど清越小坊の開店日だった。丁家に来た客はほとんどおらず、丁夫人が沈翠喜(しんすいき)が李照(りしょう)を怒らせたことを知ったら、息子である丁栄(ていえい)に巧児(こうじ)を嫁がせることは絶対に許さないだろう。

その後、その小さな屋敷で、沈翠喜(しんすいき)は昼夜を問わず緙絲(こくし)を続けていた。使用人の説得により、ようやく緙絲(こくし)を置いて食事をするようになった。任(じん)家は高慢な家であり、ここ数日間で運ばれてくる食べ物はますます質素なものになっていた。沈翠喜(しんすいき)は気にしなかったが、任(じん)家が任秀山(しゅうざん)に与える食べ物がもう少し良くなることを願っていた。彼は成長期なのだから。

ある日、李照(りしょう)は曽宝琴(そほうきん)を連れて屋敷を訪れ、任秀山(しゅうざん)を弟子として連れて行きたいと言った。林舒芳(りんじょほう)は任如風(じんじょふう)を引き留め、李照(りしょう)に任秀山(しゅうざん)を連れて行かせないように説得した。任如風(じんじょふう)は李照(りしょう)を怒らせるわけにはいかなかったが、林舒芳(りんじょほう)には妙案があった。

そこで、任如風(じんじょふう)は李照(りしょう)と曽宝琴(そほうきん)に、沈翠喜(しんすいき)は任秀山(しゅうざん)を宝物のように扱い、子供を外に出すことさえしないと告げた。曽宝琴(そほうきん)は彼が何を意味しているのかと尋ねた。

第6話の感想

第6話は、沈翠喜(しんすいき)の苦悩と李照(りしょう)の圧力が描かれた回だった。

沈翠喜(しんすいき)は、曽宝琴(そほうきん)に領織の座を奪われ、任(じん)家の当主の座からも退くことになった。さらに、李照(りしょう)から任秀山(しゅうざん)を弟子に取られそうになり、追い詰められていく。

曽宝琴(そほうきん)は、老夫人から秘伝の技法である戗色法を教わっており、それを武器に沈翠喜(しんすいき)を出し抜いた。沈翠喜(しんすいき)は、老夫人が自分に戗色法を教えてくれなかったことにショックを受け、任雪堂(じんせつどう)への想いを断ち切るよう迫られる。

李照(りしょう)は、沈翠喜(しんすいき)が自分に逆らったことに腹を立て、彼女を陥れようとする。任秀山(しゅうざん)を弟子に取ろうとするのも、沈翠喜(しんすいき)を苦しめるための一環だと思われる。

沈翠喜(しんすいき)は、苦境に立たされながらも、諦めずに立ち向かおうとする。彼女は、任秀山(しゅうざん)を守るために必死で抵抗し、林舒芳(りんじょほう)の助けも借りて李照(りしょう)の企みを阻止しようとする。

つづく