清越坊の女たち～当家主母～感想と評価

清の乾隆(けんりゅう)年間、祖伝の缂絲技術を持つ任雪堂(じんせつどう)が失踪した後、正妻の沈翠喜(しんすいき)と外室の曽宝琴(そほうきん)が協力して任(じん)家を危機から救う物語である。

物語の舞台は清朝。任(じん)家は世襲で蘇州(そしゅう)織造(しょくぞう)行領織の職務を務め、祖伝の缂絲の秘技を所有していた。当主である任雪堂(じんせつどう)は書生であり、詩書画を研究することを好んだが、妻の沈翠喜(しんすいき)は刺繍(ししゅう)と経営に長けていた。任雪堂(じんせつどう)は昔の恋人である曽宝琴(そほうきん)と密会を重ねていた。

沈翠喜(しんすいき)は任(じん)家の大奥様であり、幼い頃から任(じん)家の老夫人のそばで育った。勤勉で粘り強い彼女は、老夫人から可愛がられていた。沈翠喜(しんすいき)は缂絲技術に興味を持ち、老夫人が自ら彼女に教え、彼女は怠ることなく昼夜研究に励んだ。彼女は性格が強く、頭が切れ、経営管理にも長けており、任(じん)家にとって真の当主であり、蘇州(そしゅう)城で有名な人物であった。