鶴唳華亭<かくれいかてい>〜Legend of Love〜 第16話 あらすじ/ネタバレ

蕭定権(しょうていけん) は父皇の乗る轎の中で眠りに落ちます。夢の中では、3年前の悲惨な記憶が鮮明に蘇ります。一方、御史台では 陸英(りくえい) を中心とした御史たちが、太子が不当に扱われていることに憤慨し、真相を明らかにし、太子に公正な裁きを受けさせようとします。また、権力の座から 蕭定棠(しょうていとう) を遠ざけようと画策します。

陸英(りくえい)は慎重に検討した結果、 李御史(りぎょし) と 陳九言(ちんきゅうげん) を宮門に派遣し、太子が帰還したかどうかを探ります。廷試後に、他の臣下と共に上奏して、太子の釈放を訴えるためです。しかし、陳九言(ちんきゅうげん)は実は 李柏舟(りはくしゅう) のスパイであり、密かに情報を李柏舟(りはくしゅう)に漏らしていました。これにより、李柏舟(りはくしゅう)と礼部尚書の 何尚書(かしょうしょ) は、御史たちに対抗するための時間を稼ぐことができました。

皇帝は轎の中で眠る蕭定権(しょうていけん)を見つめ、複雑な思いに駆られます。蕭定権(しょうていけん)への厳しさや不公、そして息子の一貫した敬意と孝行を思い出し、憐憫の情が湧き起こります。皇帝は蕭定権(しょうていけん)の顔を撫でようとしますが、その瞬間、何尚書(かしょうしょ)が急いで入ってきます。何尚書(かしょうしょ)は、廷試の試験問題がネズミに食い荒らされたため、問題を変更し、試験を延期するよう要請します。皇帝は深く考えずに瞭承しますが、これが李柏舟(りはくしゅう)の陰謀であることに気付いていません。

宮門の外で李御史(りぎょし)と陳九言(ちんきゅうげん)が待っていると、皇帝の行列が近づいてきます。李御史(りぎょし)は廷試の時間が変更されたことに気付き、報告しようとしますが、陳九言(ちんきゅうげん)に襲われて気を失ってしまいます。一方、宮殿内の蕭定権(しょうていけん)は、父皇との関係が改善されたことを喜び、父皇からの良い知らせを期待しています。特に話題が陸家に向かうと、春が訪れたかのように喜びますが、嵐が近づいていることに気付いていません。

陸英(りくえい)たちは廷試の変更を知らずに計画通り宮殿に入り、大騒ぎになります。 陸文昔(りくぶんせき) は、父が諫言を先導している様子を見て、後悔の念に駆られます。昨日の自分の不注意が大きな過ちを犯してしまったことを悟り、止めようとしても時すでに遅しでした。

蕭定権(しょうていけん)は父皇に茶を淹れ、穏やかな雰囲気に包まれますが、李柏舟(りはくしゅう)からの急報によってその雰囲気は一変します。陸英(りくえい)たちが太子のために廷試を妨害したことを知った皇帝は激怒し、蕭定権(しょうていけん)が背後で指示したのではないかと疑います。さらに、 蘆世瑜(ろせいゆ) にも疑いの目を向けます。蕭定権(しょうていけん)は弁解のしようがなく、父皇の怒りを被り、玉帯と頂冠を剝奪され、奉陵に送られることになります。

この危機的状況の中、蘆世瑜(ろせいゆ)は自身の安危を顧みず、先帝の遺命を理由にすべての罪を被り、皇帝の前で自害します。命を代償に、皇帝の寛恕と太子への保護を勝ち取ろうとしたのです。蘆世瑜(ろせいゆ)の死は、蕭定権(しょうていけん)に大きな衝撃を与え、彼は目覚めます。囚籠から抜け出し、髪を振り乱し、復讐の炎を燃やします。

恩師の死を胸に秘め、蕭定権(しょうていけん)は悲しみを押し殺します。仮撃こそが、蘆世瑜(ろせいゆ)の冥福を祈る唯一の方法だと悟ったのです。李柏舟(りはくしゅう)、蕭定棠(しょうていとう)、そして彼らの背後にいる勢力は、すべて心に刻み込まれます。太子位を失うことがない限り、彼らと戦う力は残されています。たとえ過去の事件を暴くことになっても、敵に代償を払わせ、二度と笑みを浮かべさせないことを誓います。

第16話の感想

第16話は、怒涛の展開が続く衝撃的なエピソードでした。前半では、蕭定権(しょうていけん)と皇帝の複雑な親子関係が描かれ、後半では、陸英(りくえい)たちの行動によって事態が急変します。

特に印象的だったのは、蘆世瑜(ろせいゆ)の自害シーンです。恩師である蘆世瑜(ろせいゆ)が、自分の命を犠牲にしてまで蕭定権(しょうていけん)を守ろうとする姿は、涙なしには見られませんでした。蘆世瑜(ろせいゆ)の死は、蕭定権に大きな影響を与え、復讐への決意を固めるきっかけとなりました。

また、陸文昔(りくぶんせき)が父である陸英(りくえい)の行動に後悔するシーンも胸に迫るものがありました。自分の不注意が大きな過ちを犯してしまったことを悟り、止めようとしても時すでに遅しという展開は、見ていて辛かったです。

つづく