鶴唳華亭<かくれいかてい>〜Legend of Love〜 第30話あらすじ/ネタバレ

蕭定権(しょうていけん)は突然の事態に宮中の太医を召集するが、太子妃の胎児は救えなかった。悲劇は避けられず、太子妃は失意のどん底に突き落とされる。彼女の悲しみは、子を亡くしたことだけでなく、最愛の人である蕭定権(しょうていけん)に欺かれたことによるものだった。

一方、張陸正(ちょうりくせい)は娘の悲しみを目の当たりにし、心を痛める。大赦は絶望的となり、張紹筠(ちょうしょういん)の命も危うくなる。太医の検査により、薬に異物が混入していたことが発覚。昨日薬を煎じたのは、目立たない雑役と陸文昔(りくぶんせき)だった。蕭定権(しょうていけん)は陸文昔(りくぶんせき)とその関係者を逮捕し、取り調べを命じる。

蕭定権(しょうていけん)と張陸正(ちょうりくせい)は趙(ちょう)貴妃壅を訪ねる。趙(ちょう)貴妃壅は目覚めたものの、蕭定権(しょうていけん)の問いかけに最初は答えない。しかし、拷問を受けるとついに口を開く。蕭定権(しょうていけん)は、趙(ちょう)貴妃壅は誰かの駒に過ぎず、秘密を守っても蕭定棠(しょうていとう)は救えないと説得する。蕭定棠(しょうていとう)の生死は自分にあるのだと。この言葉に趙(ちょう)貴妃壅は驚き、軍馬の数や隠し場所までは知らないものの、次回の廷臣で李柏舟(りはくしゅう)を指名することを承諾する。

張陸正(ちょうりくせい)は、無実の張紹筠(ちょうしょういん)を助けてほしいと懇願するが、蕭定権は拒否する。一方、王翁(おうおう)は陸文昔(りくぶんせき)が拷問を受けても何も話していないと報告する。蕭定権は陸文昔(りくぶんせき)のもとを訪れ、真相を明かそうとする。陸文昔(りくぶんせき)は一度は手を下そうとしたことを認めるが、結局実行には移さず、薬草を処理する際に誤って火傷を負ったと主張する。しかし、蔻珠(こうしゅ)が提出した証拠により、陸文昔(りくぶんせき)は言い逃れができなくなる。彼女は罠にはめられたことを悟るが、沈黙を選ぶ。

夜が更け、太子妃は陸文昔(りくぶんせき)の助命を懇願するも、蕭定権は聞き入れない。張陸正(ちょうりくせい)は息子の命を救うため、李柏舟(りはくしゅう)と取引をし、趙(ちょう)貴妃壅の自白書を漏洩する。李柏舟(りはくしゅう)はこれを機に杜蘅(とこう)と謀り、趙(ちょう)貴妃壅を消して蕭定権を失脚させようと企む。杜蘅(とこう)は後悔に苛まれるが、もう後戻りはできない。

翌日、趙壅(ちょうよう)は法廷で突然態度を豹変させ、全ての罪を被る。激怒した蕭定権は重罰を下すも、趙壅(ちょうよう)は法廷で息絶えてしまう。一方、獄中で苦しめられる陸文昔(りくぶんせき)は、蕭定楷(しょうていかい)から助けられるが、逃亡を拒否する。彼女は逃亡すれば、汚名を返上できなくなると理解していた。

蕭定権は一人酒を飲み、苦悩に沈む。彼は陸文昔(りくぶんせき)に近づいた真意を問うが、答えは得られない。父皇に罪を謝罪するため行宮に向かう前に、彼はこれが最後の旅になるかもしれないと悟る。帰ってきた時には、陸文昔(りくぶんせき)を含む全てが変わっているかもしれない。

第30話の感想

第30話は、衝撃的な展開が続く緊迫感あふれる回でした。皇孫の流産、陸文昔(りくぶんせき)への濡れ衣、趙壅(ちょうよう)の死など、登場人物たちの苦悩と絶望が描かれていました。

特に印象的だったのは、陸文昔(りくぶんせき)が拷問を受けながらも真実を隠そうとするシーンです。彼女の潔白を信じる蕭定権との対比が、物語の悲劇性を際立たせていました。

また、張陸正(ちょうりくせい)の苦悩にも心を打たれました。息子を救うために李柏舟(りはくしゅう)と取引をした彼は、罪悪感に苛まれながらも決断を貫きます。このシーンは、親としての愛と葛藤を巧みに表現していました。

つづく