鶴唳華亭<かくれいかてい>〜Legend of Love〜第55話 あらすじ/ネタバレ
蕭定権(しょうていけん)は食事を拒み続け、何人とも会おうとしません。弟の蕭定楷(しょうていかい)は兄を心配し、部屋を訪ねますが、蕭定権(しょうていけん)は憔悴しきった様子で、言葉を交わす気力もありません。一方、顧逢恩(こほうおん)は楊盛(ようせい)に捕らわれ、瀕死の状態に陥っていました。李明安(り めいあん)は顧逢恩(こほうおん)を京へ連れ帰るよう命じられますが、顧逢恩(こほうおん)の容態は悪く、出発は不可能でした。
蕭定権(しょうていけん)は数日間、何も口にせず、衰弱しきっていました。蕭定楷(しょうていかい)は父である皇帝に真実を報告します。皇帝は蕭定権(しょうていけん)に橘を下賜し、食べるよう命じます。夜、蕭定権(しょうていけん)は壁際に寄りかかり、誰かが近づいてくる気配を感じます。下僕だと思い、追い払おうとしますが、現れたのは陸文昔(りくぶんせき)でした。
陸文昔(りくぶんせき)は蕭定楷(しょうていかい)に連れられてきたのです。彼女はそっと橘を剝き、蕭定権(しょうていけん)の口元に運びます。蕭定権は姿勢を正し、髪を整えてから、橘を口にします。陸文昔(りくぶんせき)は何も言わず、蕭定権の無事を祈って部屋を後にします。蕭定楷(しょうていかい)は陸文昔(りくぶんせき)を引き止めようとしますが、彼女は蕭定権の現状は自分には関係ないと冷たく言い放ちます。しかし、蕭定楷(しょうていかい)が重陽の日に陸英(りくえい)の冤罪事件を皇帝が裁くことを告げると、陸文昔(りくぶんせき)は足を止めます。
顧逢恩(こほうおん)の容態は回復し、李明安(り めいあん)は薬を飲ませ、重陽までに京へ帰れるよう体を休めるよう促します。陸文昔(りくぶんせき)は蕭定権の側に残り、蕭定権は喜びます。彼は陸文昔(りくぶんせき)がなぜ残ったのかを尋ねると、彼女は城門が閉まっていたからだと答えます。城門が開けば、別れの時が来ると。蕭定権は甘え、陸文昔(りくぶんせき)に食べさせてほしいと頼みますが、陸文昔(りくぶんせき)は拒否します。
重陽の節が訪れ、蕭定権の誕生日でもあります。陸文昔(りくぶんせき)は彼のために水灯を灯します。蕭定権は驚きと喜びを隠せません。彼は陸文昔(りくぶんせき)に、父が自分の誕生日を忘れていることを打ち明けます。父は常に兄を贔屓し、叔父と顧逢恩(こほうおん)が家族の温もりを与えてくれたと。叔父は自分にとってかけがえのない存在であり、彼を守れないことは生き地獄だと語ります。
皇帝は蕭定権を裁き、蕭定権は陸英(りくえい)殺害と童謡事件の首謀を自白します。皇帝は顔を曇らせ、蕭定権は顧逢恩(こほうおん)の不在を問い、なぜ自分を罰するのかと問います。皇帝は怒り、蕭定権を椅子に座らせ、拷問を命じます。
第55話の感想
第55話は、蕭定権の苦悩と陸文昔(りくぶんせき)の決意が描かれた、感動的なエピソードでした。蕭定権は、陸英(りくえい)の死や童謡事件の責任を一身に背負い、拷問を受けようとする姿は、彼の強い意誌と責任感を感じさせます。一方、陸文昔はそんな蕭定権を支えようと決意し、彼の側に残ることを選びます。
二人の切ないやりとりは、見る人の心を打つものでした。蕭定権が陸文昔に橘を食べさせてもらうシーンは、二人の間に流れる愛情と信頼を感じさせる、印象的な場面でした。
また、重陽の日に蕭定権が陸文昔に語った言葉は、彼の心の内を垣間見ることができ、彼の苦悩をより深く理解することができました。
つづく