上陽賦~運命の王妃~ 第10話 あらすじ/ネタバレ

暉州の混乱

暉州では混乱が続いている中、子澹(したん)と蘇錦児(そきんじ)は王儇(おうけん)を探すために駆けつけましたが、彼女はすでに姿を消していました。王儇(おうけん)の行方は謎に包まれ、謝淵(しゃえん)は子澹(したん)が私兵を動員したことを知り、複雑な思いを抱きます。彼は子澹(したん)に王儇(おうけん)との関係を断ち、家族の因縁を忘れないようにと説得しますが、子澹(したん)は王儇(おうけん)の無事を最優先に考え、あらゆる手段を使って彼女を探そうとします。謝淵(しゃえん)は最終手段として、皇帝の密詔を子澹(したん)に見せ、京へ戻るように命じます。子澹(したん)は利害を考慮し、蘇錦児(そきんじ)を連れて京へ戻る決意をします。

暉州刺史の恐怖

一方、暉州刺史の呉謙(ごけん)は王儇(おうけん)誘拐事件の責任を王藺(おうりん)に謝罪しますが、王藺(おうりん)の容赦のない言葉に恐怖を感じ、倒れそうになります。その後、呉謙(ごけん)は長公主(ちょうこうしゅ)に許しを請おうとしますが、王安(おうあん)に長公主(ちょうこうしゅ)の体調不良を理由に断られてしまいます。呉謙(ごけん)は門前で必死に懇願しますが、彼の姿は哀れなものでした。

王府の暗流

王府の中では、暗流が渦巻いています。王夙(おうしゅく)の側室である朱顔の妊娠が、桓宓(かんひつ)の侍女である若秋の神経を逆なでします。若秋は、桓宓(かんひつ)が王家に強制的に嫁がされ、冷遇されているのは不公平だと憤慨します。しかし、桓宓(かんひつ)本人は冷静さを保ち、気にしていない様子です。一方、呉謙(ごけん)の騒ぎで目を覚ました桓宓(かんひつ)は、王儇の事件を知り、事態を収拾するために若秋に徐姑姑(じょこくこ)を連れてくるように命じます。しかし、王儇の失踪は長公主(ちょうこうしゅ)の耳に入り、彼女はショックを受けて気を失ってしまいます。

長公主(ちょうこうしゅ)の病と子律(しりつ)との密会

長公主(ちょうこうしゅ)が倒れたことで、王夙(おうしゅく)は心配して看病します。王藺(おうりん)が戻ると、王夙(おうしゅく)は事件の経過を説明します。その後、王夙(おうしゅく)は桓宓(かんひつ)を探しますが、彼女は王府にいないことがわかり、さらに不満を募らせます。しかし、桓宓は子律(しりつ)と密会しており、2人の関係と陰謀が徐々に明らかになっていきます。

京での呉謙(ごけん)の逃亡

京では、呉謙は王藺(おうりん)に処罰されることを恐れ、妻と逃亡を計画します。荷造りをしている最中に、侍女が現れ、呉謙を救うことができると言います。呉謙は桓公(かんこう)府に連れて行かれ、そこで彼を助けることができる人物である子律(しりつ)と出会います。

寧朔(ねいさく)での王儇の苦境

一方、寧朔(ねいさく)では王儇も苦境に立たされています。賀蘭箴(がらんしん)一行は廠風驛に駐屯し、小葉(しょうよう)は王儇を辱めるために汚れた餅を拾うように命じます。王儇は機転を利かせて察罕(さっかん)が粥を運ぶ隙に脱出を図ります。胡光烈(ここうれつ)と胡瑤兄妹が助けに現れ、王儇を逃がしますが、3人だけでは逃げ切れないと判断した王儇は、追っ手を引きつけるために自分一人で行動し、胡家兄妹に蕭綦(きょうき)に緊急の知らせを伝えるように指示します。

賀蘭箴(がらんしん)の復讐

脱出した王儇は、再び賀蘭箴(がらんしん)の手に落ちてしまいます。賀蘭箴(がらんしん)は自ら王儇を監視し、自分の身世と復讐の意志を語ります。彼の物語は悲劇と憎しみで満ちており、聞く者を悲しませます。一方、皇宮では薛道安(せつどうあん)が皇帝に寧朔(ねいさく)の状況を報告し、皇帝が謝淵(しゃえん)たちを使って蕭綦(きょうき)を排除し、寧朔(ねいさく)軍を掌握しようとしている真意を暴露します。皇帝は皇権を固めるために王儇を犠牲にし、王家勢力を排除しようと決意しています。

複雑に絡み合う運命

寧朔(ねいさく)では暗流が渦巻いており、小葉(しょうよう)は賀蘭箴(がらんしん)への愛情と忠誠心から、王儇の代わりに追っ手を引きつけることに同意します。しかし、彼女の行動は王儇の運命を変えることはできず、事態はさらに複雑になります。賀蘭箴(がらんしん)の復讐心はますます強くなり、彼は王儇を駒として利用し、蕭綦(きょうき)と王家を一気に潰そうと企んでいます。権力と感情がぶつかり合う中で、王儇の運命は誰にも予測できません。

第10話の感想

第10話は、緊迫感と衝撃的な展開が続く回でした。王儇の失踪、呉謙の恐怖、長公主の病、そして桓宓と子律(しりつ)の密会など、様々な事件が同時進行で描かれ、視聴者を釘付けにしました。

特に印象的だったのは、王儇の機転と勇気です。彼女は賀蘭箴(がらんしん)の策略に屈することなく、あらゆる手段を使って脱出を図りました。また、胡光烈(ここうれつ)と胡瑤兄妹の助けもあり、一時的に危機を脱することができました。しかし、彼女の運命は依然として不透明であり、今後の展開が気になります。

また、賀蘭箴(がらんしん)の復讐への執念も恐ろしいものでした。彼は王儇を駒として利用し、蕭綦(きょうき)と王家を潰そうと企んでいます。彼の復讐がどのような結末を迎えるのか、こちらも目が離せません。

つづく