上陽賦~運命の王妃~ 第13話 あらすじ/ネタバレ
皇宮
太子(たいし)と皇后は王藺(おうりん)を呼び寄せ、謇寧(けんねい)王を退けるための策を尋ねます。しかし王藺(おうりん)は、最も心配なのは謇寧(けんねい)王ではなく、皇帝が病に倒れてから次々と起こる厄介事だと答えます。王藺(おうりん)は、これらの出来事はすべて同一人物の仕業だと疑い、太子(たいし)は慌てふためきます。王藺(おうりん)は、そんな太子(たいし)の様子を最も嫌っており、「情けない」と叱責します。そして、蕭綦(きょうき)に十万の寧朔(ねいさく)軍を率いて江南へ向かわせるよう命じ、六鎮で反乱軍を食い止めることを期待していると告げます。また、王栩(おう・しゅ)に禁軍を率いて都を守るよう命じたと付け加えますが、勝利を確信しているわけではありません。王藺(おうりん)は、自分の計画を二人に伝えると、その場を去ります。
寧朔(ねいさく)
王儇(おうけん)は、寧朔(ねいさく)での生活に慣れていきます。しかし、蕭綦(きょうき)から真実を告げられてから、どう接すればいいのかわからなくなっていました。
ある晩、王儇(おうけん)は玉秀(ぎょくしゅう)と一緒に夕食を食べながら酒を飲みます。玉秀(ぎょくしゅう)は自分の父親のことを語り、王儇(おうけん)も王藺(おうりん)のことを思い出します。王儇(おうけん)は、王藺(おうりん)が自分を騙すのではなく、ただ厳しく接してくれればいいのにと願います。玉秀(ぎょくしゅう)が酔いつぶれた後、王儇(おうけん)は酒壺を持って外で一人酒を飲みます。半酔半醒の中で、王儇は子澹(したん)のことを思い出し、彼の名前を口にします。それを聞いた蕭綦(きょうき)は、少し嫉妬心を抱き、気分を害します。蕭綦(きょうき)は、王儇を横抱きにして部屋へ連れ戻します。蕭綦(きょうき)は、王儇の服を脱がせようとしますが、王儇は酔いから覚めて抵抗します。そして、蕭綦(しょうき)が初夜の日に来なかったのに、なぜ今来たのかと問い、自分にとって蕭綦(しょうき)は一体何者なのかと問います。蕭綦(しょうき)は、王儇を一人にしたことを詫び、王儇はいつまでも上元灯会の日に出会ったような活発で可愛らしい女性であり、吊り橋の上で死を恐れずにいた貞淑な女性であると答えます。蕭綦(しょうき)は、王儇の服が酒で濡れているのを見て、脱がせて休ませようとしますが、王儇は拒否します。そして、改めて蕭綦(しょうき)は自分にとって何者なのかと問います。蕭綦は、自分が王儇の夫であり、王儇が認めようと認めまいと、王儇を認めたと答えます。
子律(しりつ)と桓公(かんこう)の密会
子律(しりつ)は、桓公(かんこう)から王藺(おうりん)が蕭綦を江南へ派遣したことを聞きます。そして、蕭綦と謇寧(けんねい)王のどちらが勝つのかと尋ねます。桓公(かんこう)は自信満々に、自分と謇寧(けんねい)王が内通して蕭綦を倒すことができると答えます。そして、謇寧(けんねい)王が都に入って子律(しりつ)の即位を支持すれば、天下は子律(しりつ)のものになると付け加えます。しかし、子律(しりつ)は謇寧(けんねい)王が自ら帝位に就くのではないかと心配します。桓公(かんこう)は、時が来れば子律は謇寧(けんねい)王がなぜ自分を支持するのか理解できると安心させます。
蕭綦と王儇の逃避行
蕭綦は、王儇を馬小屋に連れて行き、馬を選びます。そして、王儇を連れ出して草原を駆け巡ります。王儇は、蕭綦と騎術の勝負を提案します。二人は草原を駆け回り、楽しい時間を過ごします。夜になると、蕭綦は王儇を連れて忽蘭(くらん)の月升節の集会に参加します。王儇は、このような光景を初めて見て、新鮮に感じます。蕭綦は、ここにいるのはすべて忽蘭(くらん)人ではなく、いくつかの民族が混在し、通婚して仲良く暮らしていると説明します。そのとき、草原の女性が蕭綦をダンスに誘います。蕭綦は王儇に視線を向けますが、王儇は蕭綦は自分の夫であると答えて、その女性を断ります。女性が去った後、蕭綦は草原では男性が女性の誘いを受けるとその愛人になる必要があると説明します。王儇は、自分も男性をダンスに誘うことができると言い、蕭綦の手を引いて人群の中に入っていきます。二人は手をつないで、楽しく遊びます。
翌日、蕭綦が王儇を連れ帰る途中、刺客が襲ってきます。蕭綦は、馬から降りて刺客と戦います。刺客を倒した後、蕭綦は馬を逃がし、残りの刺客を空馬を追わせるように仕向けます。そして、王儇を連れてかつて寧朔(ねいさく)軍が秣場として使っていた守衛所へ逃げ込みます。日が沈みかけてきたため、蕭綦はすぐに火を起こします。王儇が薪をくべていると、蕭綦は突然王儇の手を握ります。王儇は少し緊張しますが、蕭綦のキスを受け入れます。二人は、固く抱き合います。
第13話 感想
第13話は、王儇と蕭綦の関係に大きな進展が見られた回でした。王儇は、蕭綦から真実を告げられた後、戸惑いながらも蕭綦を受け入れ始めます。二人は草原で馬を走らせたり、月升節の集会に参加したりと、楽しい時間を過ごします。しかし、刺客に襲われ、守衛所に逃げ込むというハラハラドキドキの展開もあり、最後まで目が離せない内容でした。
特に印象的だったのは、蕭綦が王儇に「お前はいつまでも上元灯会の日に出会ったような活発で可愛らしい女性であり、吊り橋の上で死を恐れずにいた貞淑な女性である」と語るシーンです。蕭綦は、王儇の強さと美しさを認めていることが伝わってきました。また、王儇が蕭綦に「あなたは私にとって何者ですか?」と問いかけるシーンも、二人の関係が変化していく様子が感じられて良かったです。
一方、子律と桓公(かんこう)の密会も気になるところです。二人は蕭綦を倒し、子律を皇帝に擁立しようと企んでいます。果たして彼らの計画は成功するのでしょうか?今後の展開が楽しみです。
つづく