上陽賦~運命の王妃~ 第2話 あらすじ/ネタバレ

幽閉の日々

王儇(おうけん)は100日も屋敷に幽閉され、退屈な日々を送っていた。ある日、侍女たちと庭を散歩していると、謝淵(しゃえん)の娘・謝宛如(しゃえんじょ)が精致な糕点を持って訪ねてきた。子澹(したん)の姉である謝宛如(しゃえんじょ)は、王儇(おうけん)と親しくしており、彼女の来訪は退屈な日々を少しだけ明るくしてくれた。王儇(おうけん)は子澹(したん)が長い間訪ねてきてくれないことを恨みごとを言うと、謝宛如(しゃえんじょ)は子澹(したん)の気持ちを代弁し、王儇(おうけん)との結婚を望んでいるが、京の情勢が複雑で、軽率に行動すると問題が生じるかもしれないと優しく諭した。王儇(おうけん)はそれを聞いて、少しだけ落胆した。

謝宛如(しゃえんじょ)は王儇を慰めるために、上元節の夜に鸢を使って合図をし、密かに城壁を越えて一緒に灯会を見物することを提案し、王儇は快諾した。

一方、王藺(おうりん)は密かに蕭綦(きょうき)に情報を伝え、上元節の夜に密会するよう伝えた。王栩(おう・しゅ)と顧庸は蕭綦(きょうき)の封王に不満を持ち、王藺(おうりん)にその気持ちを伝えた。王藺(おうりん)は王夙(おうしゅく)に、謝家が蕭綦(きょうき)の封王を強く支持していることについて意見を求めた。王夙(おうしゅく)は少し考えた後、「謝家は、蕭綦(きょうき)の兵力を利用しようとしているのかもしれません」と答えた。

上元節の夜

上元節の夜、王儇は空を飛ぶ鸢を見て、謝宛如(しゃえんじょ)の合図だと理解し、城壁を越えて外に出ることにした。しかし、足を滑らせて転落しそうになったところを、子澹(したん)が駆けつけて助けてくれた。2人は再会を喜び、人目を避けるために仮面を買って、賑やかな街を歩き、楽しい時間を過ごした。

一方、王藺(おうりん)は密かに酒場で蕭綦(きょうき)と会い、皇帝が蕭綦(しょうき)を封王したのは、彼の力を削ぐためだと直言した。蕭綦(しょうき)は兵力を握っており、皇帝は不安を感じているため、王藺(おうりん)は同盟を提案した。蕭綦(しょうき)は返事をせず、会談後、宋懐恩(そうかいおん)と一緒に京を散策しようとしたが、偶然王儇と子澹(したん)に出くわした。2人は蕭綦(しょうき)が忽蘭(くらん)王を斬殺する木偶劇を見ており、周りの人々は上陽郡主(じょうようぐんしゅ)と蕭綦(しょうき)が相応しいと噂していた。王儇は少し不快に思い、反論した。そのとき、蕭綦と宋懐恩(そうかいおん)が通りかかり、宋懐恩(そうかいおん)が弁解しようとしたが、王儇は仮面を外して、2人の身分を知らずに、自分の意見を主張した。子澹(したん)は慌てて止め、蕭綦と宋懐恩(そうかいおん)に謝罪したが、蕭綦は寛大に受け流した。

その後、子澹(したん)は王儇を連れて川辺で灯籠を流して願い事をした。2人が楽しんでいると、皇后が王府を訪れ、雰囲気が一変した。そのとき、川から黒衣の刺客が現れ、子澹(したん)を襲った。子澹(したん)は敵わず倒れてしまった。危機一髪、蕭綦が現れて2人を救った。危機が去った後、王儇は恐怖に怯え、子澹(したん)に慰めを求めた。子澹は王儇を屋敷まで送り届け、愛情の証として、自分で磨いた玉簪を贈った。王儇が部屋に入ると、皇后が待っていた。皇后は王儇に太子(たいし)との結婚を承諾させようとした。王儇は頑固に拒否し、皇后は激怒して罰しようとしたが、長公主(ちょうこうしゅ)が駆けつけて事なきを得た。皇后は仕方なく立ち去った。ちょうど王藺(おうりん)が屋敷に戻ってきた。王藺(おうりん)は、皇后が焦りすぎたことを理解していた。王氏は勢力が大きく、王儇が太子(たいし)妃になれば、皇帝から疑われることになる。王藺(おうりん)は各勢力を牽制するために、この事件を利用することを決意した。

事件の真相

子澹が襲われた事件はすぐに広まり、朝野を震撼させた。皇帝と長公主(ちょうこうしゅ)は皇后が犯人だと疑い、皇帝は王栩(おう・しゅ)を厳罰に処し、顧庸に事件の真相を徹底的に調査させた。顧庸は調査を進めるうちに、二皇子の子律(しりつ)が青楼に入り浸り、異民族と繋がっていることを発見した。この情報が明らかになり、事件はさらに複雑になった。

一方、謝宛如(しゃえんじょ)は皇帝が自分を蕭綦に嫁がせようとしていることを知り、苦悩していた。彼女は蕭綦を粗野な武人と考えており、この政略結婚を受け入れることができず、心の中で葛藤していた。

第2話 感想

第2話は、王儇と子澹の切ない恋模様と、複雑な政治情勢が描かれた回でした。幽閉された王儇のもとに謝宛如(しゃえんじょ)が訪れ、上元節の夜に密会する約束をするシーンは、二人の友情と王儇への同情を誘います。一方、王儇と子澹の再会シーンは、喜びと切なさが入り混じった複雑な感情が伝わってきました。

一方、政治情勢はますます複雑化しています。王藺(おうりん)と蕭綦の同盟、皇帝と皇后の確執、子律(しりつ)の暗躍など、様々な思惑が交錯しています。特に、王藺(おうりん)が皇后の焦りを利用して各勢力を牽制しようとするシーンは、彼の狡猾さが垣間見えました。

>

つづく