上陽賦~運命の王妃~ 第28話 あらすじ/ネタバレ

厳粛な雰囲気の中、子律(しりつ)と桓宓(かんひつ)の婚礼が始まろうとしていました。しかし、誰もが知らない真実がありました。子律(しりつ)の隣に立っている桓宓(かんひつ)は、実は替え玉だったのです。

王夙(おうしゅく)は怒りを抑えきれず、偽者を暴き罰しようと前に進もうとしますが、忠誠な兵士たちに制止されてしまいます。子律(しりつ)は冷静に偽の桓宓(かんひつ)を連れて大典を進め、皇帝を呼び出して譲位詔書の朗読を準備します。

その瞬間、王儇(おうけん)は決断し、行動を起こします。偽者は抵抗しようとしますが、失敗に終わり、兵士たちに斬り殺されてしまいました。子律(しりつ)と王夙(おうしゅく)は驚き、子律(しりつ)はすぐに偽者の顔を覆っていた布を取り除きます。本物の桓宓(かんひつ)ではないことを確認し、ようやく一安心します。

子律は王儇(おうけん)に、桓宓(かんひつ)と江山を手に入れると宣言します。怒りに燃えた子律は剣を抜き、王儇(おうけん)に襲いかかります。しかし、子澹(したん)が身を挺して剣を受け止め、重傷を負ってしまいます。子律が再び剣を振るおうとした瞬間、蕭綦(きょうき)が兵を率いて駆けつけ、一矢で子律の剣を弾き飛ばします。戦況は一転しました。

形勢不利と悟った子律は、皇帝を連れて後宮に逃げ込みます。蕭綦(きょうき)と王儇(おうけん)は互いを気遣いながらも、王儇(おうけん)は蕭綦(きょうき)に皇帝の救出を急ぐよう促します。太子(たいし)は焦り、同行しようとするものの、謝宛如(しゃえんじょ)に止められます。

蕭綦(きょうき)は軍を率いて追撃し、ついに叛軍を壊滅させます。子律は皇帝を連れて一人取り残されます。子律は最後の抵抗を試み、謇寧(けんねい)王が援軍を送ると主張しますが、蕭綦(きょうき)は謇寧(けんねい)王はすでに亡くなっていることを告げ、子律の希望を打ち砕きます。

膠着状態が続く中、王儇は本物の桓宓を連れて現れます。桓宓の命を盾に、子律を揺さぶろうとします。しかし、そこに王夙(おうしゅく)が現れ、状況は再び変わります。子律は皇帝の命を盾に、桓宓は自らの意思で子律に従っていると主張します。この言葉に王夙(おうしゅく)は激怒します。

子律が動揺した隙に、蕭綦(しょうき)の部下が攻撃を仕掛けます。乱れ飛ぶ矢に、子律は命を落とします。桓宓は愛する人の死を目の当たりにし、絶望に陥ります。王夙(おうしゅく)の剣に倒れ、子律を追って自害します。

反乱が鎮圧されると、朝臣たちは蕭綦(しょうき)の功績を称え、皇后と王藺(おうりん)は褒賞について話し合います。皇后は蕭綦(しょうき)に武衛将軍の職を与えようとしますが、王藺(おうりん)は反対します。

太子(たいし)は生死の危機を経験し、恐怖と後悔の念に駆られます。皇后は太子(たいし)の言葉を厳しく戒め、謝宛如(しゃえんじょ)が助けようとすると、皇后の怒りを買ってしまいます。太子(たいし)は謝宛如(しゃえんじょ)を助けようとしますが、謝宛如(しゃえんじょ)の心は失望に満ちています。桓宓とは違う自分の境遇を嘆きます。

皇后は太子(たいし)に、宮中の隠れた危険を排除したのかと尋ねます。太子は王藺(おうりん)が処理したと答えますが、皇后は太子に自立し、他人を簡単に信用しないよう忠告します。

王儇と蕭綦(しょうき)はようやくゆっくりと過ごすことができ、過去の思い出を語り合います。蕭綦(しょうき)は戦場では恐れないが、王儇を失うことだけは恐れていたと打ち明けます。王儇は優しく慰め、なぜたった一万の兵で都に来たのかと尋ねます。蕭綦は、王儇の知恵と勇気があれば、どんな危険も乗り越えられると信じていたからだと笑います。

二人は王儇の過去の行動について話し、蕭綦は魏老夫人の誘拐事件を知っていました。王儇の胆力を称賛し、誤解が解けたことで二人の関係はさらに深まります。

その後、豫章(よしょう)王(よしょうおう)府では、玉秀(ぎょくしゅう)と王儇が再会します。蕭綦は玉秀(ぎょくしゅう)の命の恩に感謝し、厚く報いることを約束します。長公主(ちょうこうしゅ)も訪れ、過去の出来事について話します。不満はあるものの、蕭綦に何度も助けられたことに感謝しています。

子澹(したん)が目を覚ますと、最初に謝家の支援について尋ねます。謝宛如(しゃえんじょ)は複雑な気持ちになります。

ある日、蕭綦と王儇が王府の庭を歩いていると、蘇錦児(そきんじ)が子澹(したん)を見舞うために補品を持って現れます。蕭綦は不快感を示し、蘇錦児(そきんじ)が去った後、王儇が子澹(したん)を見舞うことに不満を表明します。二人は互いに愛情を感じ、より深い理解と信頼を築いていきます。

第28話 感想

第28話は、衝撃的な展開が続く怒涛の回でした。偽物の桓宓が登場し、子律の企みが明らかになったかと思いきや、王儇の機転で形勢逆転。しかし、子律と桓宓の悲劇的な最期には心が痛みました。

王儇と蕭綦の絆がさらに深まったのも印象的でした。蕭綦が王儇への愛を告白し、王儇もまた蕭綦を信頼している様子が伝わってきました。

一方で、太子と謝宛如(しゃえんじょ)の関係は複雑さを増しています。太子は謝宛如(しゃえんじょ)を気遣うものの、謝宛如(しゃえんじょ)は自分の境遇に不満を抱いています。今後、二人の関係がどのように変化していくのか気になります。

つづく