上陽賦~運命の王妃~ 第33話 あらすじ/ネタバレ

太后の刺客

太后は王藺(おうりん)を暗殺するため、刺客を送り込む。しかし、王藺(おうりん)は事前に察知しており、刺客は失敗に終わる。この知らせは宮中に届き、太后だけでなく、謝宛如(しゃえんじょ)も王藺(おうりん)の暗殺を企てていたことが明らかになる。両方の刺客は、互いの意図を誤解し、同士討ちとなって大きな損害を被る。太后は諦めず、再び刺客を送り込み、王藺(おうりん)を1ヶ月以内に殺害しようと決意する。

王藺(おうりん)の策略

王藺(おうりん)は危機を脱するため、自分の身代わりとなる刺客の死体を偽装し、村に放火して証拠を隠滅する。現場を処理した将軍は、焦土と焼け焦げた遺体を見て困惑するが、京城から遠く離れているため、迅速に解決するために、玉佩を朝廷に提出して、村全体が襲撃され、生き残りがいないと報告する。

王儇(おうけん)と宋懷恩(そうかいえん)

王儇(おうけん)は慈安寺で3ヶ月間静養していたが、玉秀(ぎょくしゅう)が家族を恋しがって何度も帰郷しようとする。そこに蘇錦児(そきんじ)が訪れ、宋懷恩(そうかいえん)が子澹(したん)皇陵への旅の途中で、王儇(おうけん)に挨拶に来たことを伝える。王儇(おうけん)は興味を持ち、玉秀(ぎょくしゅう)に宋懷恩(そうかいえん)を寺に招待してもらう。玉秀(ぎょくしゅう)は宋懷恩(そうかいえん)に密かに想いを寄せており、早くから待っていた。蘇錦児(そきんじ)は子澹(したん)も同行するものと思い、精心して着飾って玉秀(ぎょくしゅう)と一緒に待つ。しかし、宋懷恩(そうかいえん)だけが約束の場所に現れ、蘇錦児(そきんじ)は落胆する。

宋懷恩は王儇(おうけん)に贈り物をするだけでなく、蕭綦(きょうき)が王儇をとても恋しがっていて、政務が多いため、王儇の助けが必要だと説得する。王儇は宋懷恩の言葉に心を動かされ、豫章(よしょう)王(よしょうおう)府に戻ることを決意する。

蕭綦(きょうき)の盛大な歓迎

その夜、豫章(よしょう)王(よしょうおう)府は煌々と灯がともされ、まるで新婚式のようだった。蕭綦(きょうき)は王儇に相談することなく、戦で急いで出発した時の心残りを取り戻すために、盛大な宴会を準備していた。朝廷の大臣たちは招待状を受け取り、蕭綦(きょうき)が新しい側室を迎えようとしていると勘違いする。王儇は帰ってきた後、この光景を見て複雑な気持ちになり、一人で王府の中に入る。

蕭綦(きょうき)は喜服を着て王儇を迎え、これは遅れてきた結婚式だと告げる。彼は王儇に自分の手で華やかな服を着せ、鳳冠を戴かせ、皆にこの世で王儇だけが自分の伴侶であると宣言する。

太后的陰謀

この知らせは太后的耳にも届き、彼女は蕭綦(しょうき)が王儇を寵愛しているのは、権力を固め、異分子を排除するための策略だと考える。王儇もまた、自分の結婚は単なる取引に過ぎず、王氏が衰退し、自分が罪人の娘であるため、寄る辺がないと感じている。蕭綦(しょうき)は王儇の気持ちを見抜き、愛しているのは王儇の身分ではなく、王儇自身だと熱烈に告白する。

太后は諦めず、琅琊王氏の中から王儇に似た女性を探し出し、王儇に代わろうと企む。朝廷では、選秀の議が再び持ち上がる。温宗慎(おんしゅうしん)は先帝の喪が明けていないことを理由に反対するが、顧氏の長孫である顧旻汶(こびんぶん)は子孫の重要性を強調し、選秀は大孝の行為であると主張する。蕭綦(しょうき)は家事であることを理由に、コメントを控える。忽蘭(くらん)の使臣が新帝の即位を祝い、お祝いのムードがさらに高まる。子隆(しろう)は喜び、蕭綦(しょうき)の武勇が忽蘭(くらん)を畏怖させたものと勘違いする。

蕭綦(しょうき)は帰宅後、王儇に太后が彼女の親族を京城に呼び寄せたことを告げる。王儇は久しぶりに従姉妹に会いたいと思う。蕭綦は朝食後、王儇を王府に送ると約束する。

朝廷の外では、太后は侍女の朝雲(ちょううん)を通じて事態の推移を注視しており、子隆(しろう)の態度が揺れているのを見て、宮殿に呼び寄せ、密かに策略を練る。謝宛如(しゃえんじょ)は選秀の話を聞いて激怒するが、乳母は時勢に従うように説得する。三宮六院は皇帝の常であり、抗うことはできないという。

第33話の感想

第33話は、王藺(おうりん)と王儇のそれぞれの試練と成長を描いた、見応えのあるエピソードでした。王藺(おうりん)は刺客の襲撃を巧みに切り抜け、太后の陰謀を阻止します。一方、王儇は宋懷恩の説得を受け入れ、豫章(よしょう)王(よしょうおう)府に戻ります。蕭綦は盛大な宴会で王儇を迎えることで、彼女への変わらぬ愛と信頼を示します。

しかし、太后の陰謀は依然として続いており、王儇と蕭綦の幸せを脅かしています。太后は王儇に似た女性を探し出し、王儇に代わろうと企んでいます。また、謝宛如(しゃえんじょ)も王儇への嫉妬から、蕭綦に新しい側室を迎えるよう進言します。

つづく