上陽賦~運命の王妃~ 第42話 あらすじ/ネタバレ

子澹(したん)と賀蘭箴(がらんしん)の密会

子澹(したん)と賀蘭箴(がらんしん)の密会が終わり、忽耶奇(こつや き)は賀蘭箴(がらんしん)に疑問をぶつける。謝宛如(しゃえんじょ)と協力しているのに、なぜ子澹(したん)とも同盟を結ぶのかと。賀蘭箴(がらんしん)は、謝家が支持しているのは皇室の血筋を引く子澹(したん)であり、謝宛如(しゃえんじょ)ではないと説明する。両方に協力し、同時にどちらにも協力しないというのだ。忽耶奇(こつや き)はさらに質問しようとするが、賀蘭箴(がらんしん)は王儇(おうけん)に伝言を頼み、3日後に南郊の鹿苑で会うように伝えるよう命じる。忽耶奇(こつや き)は豫章(よしょう)王(よしょうおう)府に伝言を伝えに行く。

蕭綦(きょうき)の怒り

豫章(よしょう)王(よしょうおう)府では、管家が王儇(おうけん)に伝言を伝える。徐姑姑(じょこくこ)は様子がおかしいと感じ、蕭綦(きょうき)に報告する。王儇(おうけん)は部屋で徐姑姑(じょこくこ)と話をしているところに、怒った様子の蕭綦(きょうき)がやってくる。蕭綦(きょうき)は徐姑姑(じょこくこ)を部屋から出し、王儇(おうけん)に何か隠していることはないかと問う。王儇(おうけん)は、蕭綦(きょうき)が自分を監視しているのではないかと疑う。蕭綦(しょうき)は否定するが、王儇は賀蘭箴(がらんしん)に会う理由を説明しても納得してもらえない。王儇は王倩(おうせん)を救うために何でもするのかと問われ、王(おう)氏一族の一員であることを主張する。蕭綦(しょうき)は幼い頃から孤独だったため、家族の大切さを理解できないと王儇は言う。その言葉に傷ついた蕭綦(しょうき)は、怒って部屋を出て行ってしまう。

王倩(おうせん)の企み

蕭綦(しょうき)と王儇の仲違いを知った王倩(おうせん)は、蕭綦(しょうき)が通る道で彼を誘惑しようとするが、蕭綦は動じない。王倩(おうせん)は怒って帰ってしまい、薛氏(せつし)は王倩(おうせん)を慰める。2年後には王儇は年老いて色あせ、王倩が蕭綦に子供を産めば、きっと喜ぶだろうと言う。蕭綦は王倩を拒否した後、部屋で剣を研ぐ。

謝宛如(しゃえんじょ)の不安

宮中では、謝宛如(しゃえんじょ)が夢で誰かに危害を加えられるのを見て、目を覚ます。彼女はいつも同じような夢に悩まされていた。子隆(しろう)は心配して太医を呼ぶ。太医は、謝宛如(しゃえんじょ)の胎が安定していないと診断する。今は落ち着いているものの、安静にして労心事を避ける必要があるという。謝宛如(しゃえんじょ)の容態は太后の耳にも届き、太后は謝宛如(しゃえんじょ)が腹の子を使って自分を脅迫しようとしているのではないかと疑う。謝宛如(しゃえんじょ)は夢占いをしてもらい、凶兆であることを知る。さらに、夢に出てきた人物が蕭綦だと感じ、蕭綦が自分を害しようとしているのではないかと不安になる。

王夙(おうしゅく)と宋懐恩(そうかいおん)の任命

翌日の朝議で、子隆(しろう)は王夙(おうしゅく)と宋懐恩(そうかいおん)を賞賛し、王夙(おうしゅく)を江夏王に封じ、王(おう)氏一族の家主とすることを宣言する。さらに、2人を江南の水害対策に任命し、国庫から500万両の黄金を拠出することを発表する。朝臣たちは、国庫が空っぽであることや、江南の水害が百年以上続いていることを懸念するが、王夙(おうしゅく)と宋懐恩(そうかいおん)は辞退することなく、この任務を引き受ける。

蘇錦児(そきんじ)の体調不良

蘇錦児(そきんじ)は、あの日から体調を崩し、部屋から出なくなってしまう。王儇に賀蘭箴(がらんしん)に会わないようにするために、わざと薬を飲まない。王儇は徐姑姑(じょこくこ)と阿越を連れて慈安寺を訪れ、王夙(おうしゅく)に会うことにする。道中、徐姑姑(じょこくこ)は賀蘭箴(がらんしん)の件を蕭綦に伝えたのは管家だと明かす。王儇は、蕭綦が自分を監視していたのではないと理解する。徐姑姑は王儇にこの件から手を引くように説得するが、王儇は諦めようとしない。慈安寺に到着した王儇は、王夙に彼が書いた治水策を返す。王夙は感慨深げに、自分はもうかつてのような志を持った若者ではないと言う。王儇は、王夙が子隆(しろう)に任命を撤回してもらいたいのかと尋ねる。

第42話の感想

第42話は、登場人物たちの複雑な思惑が交錯する回だった。

王儇と蕭綦の夫婦関係は、賀蘭箴(がらんしん)との密会をきっかけに亀裂が生じている。蕭綦は王儇を疑い、王儇は蕭綦に理解されないことに傷ついている。お互いの気持ちを理解し合えないまま、すれ違いが続いていくのは悲しい。

一方、王倩は蕭綦に近づこうとするが、失敗に終わる。薛氏(せつし)は王倩を慰めるが、その言葉にはどこか不穏な空気が漂っている。王倩は蕭綦を手に入れるために手段を選ばない人物であり、今後どのような行動に出るのかが気になるところだ。

宮中では、謝宛如(しゃえんじょ)が不安定な日々を送っている。夢に悩まされ、蕭綦から危害を加えられるのではないかと怯えている。また、太后は謝宛如(しゃえんじょ)の腹の子を警戒している。謝宛如は孤立無援の状態で、今後どのような運命を辿るのかが注目される。

つづく