上陽賦~運命の王妃~ 第43話 あらすじ/ネタバレ

王儇(おうけん)と賀蘭箴(がらんしん)の出会い

王儇(おうけん)は、賀蘭箴(がらんしん)との会合場所を、かつての王夙(おうしゅく)の邸宅である江夏王府に設定した。王儇(おうけん)が去った後、薛氏(せつし)は機が熟したと感じ、王倩(おうせん)に急いで準備をするように命じた。宮中の勅命が下れば、すべてが決定してしまうため、蕭綦(きょうき)の心を掴む絶好の機会を逃すまいと考えたのだ。

会合の際、王儇と王夙(おうしゅく)は賀蘭箴(がらんしん)を一緒に迎えた。しかし、賀蘭箴(がらんしん)は王儇に単独で庭園を案内してほしいと、図々しい要求をしてきた。賀蘭箴(がらんしん)の問いかけに対し、王儇は蕭綦(きょうき)の妻としての自信に満ちた態度で、蕭綦(きょうき)の過去について語った。しかし、賀蘭箴(がらんしん)が江夏王府と王儇の幼い頃の記憶に触れ、親しみを込めて「阿嫵(あぶ)」と呼んだ時、王儇は不快感を露わにした。賀蘭箴は動じることなく、たとえ半日であっても王儇と知己になりたいと主張した。王儇は賀蘭箴の真意が分からず、怒りをあらわにしようとしたが、その場に王安(おうあん)が現れ、宴席の準備が整ったことを告げたため、二人は席に着くことになった。

宴席での出来事

宴席で、王夙(おうしゅく)は王倩(おうせん)を助けるため、賀蘭箴に京の女性の中から和親相手を選んでほしいと懇願し、候補者も用意していた。しかし、賀蘭箴は意外にも、王儇に舞を披露してほしいと頼んだ。王夙は怒り、無礼だと非難したが、王儇は場を収めるために承諾した。王儇が踊ったのは、忽蘭(くらん)の伝統的な舞いであり、その優雅な舞姿に魅了された賀蘭箴は、王儇と共 に踊りながら、彼女への想いを告白した。舞が終わると、賀蘭箴は去っていったが、王儇への想いは消えておらず、和親相手を変更することを密かに考えていた。

一方、王倩(おうせん)とその母は、蕭綦(しょうき)が不在の間に彼の住居に忍び込み、王倩は謝宛如(しゃえんじょ)からもらった薬を茶壺に入れた。夜が訪れ、蕭綦(しょうき)が戻ってきた。彼は申太医(しんたいい)と共に王儇の病状について話し合い、王儇は身体を壊して妊娠が難しくなっており、蕭綦(しょうき)はそれを理由に避妊薬を飲んでいることを知った。薬の効果が出始めた蕭綦は異変に気づかず、王倩が背後から抱きついてきた。蕭綦は王儇だと勘違いし、真相を知った後も不快感を我慢して王倩にすぐに去るように命じ、追及しないと約束した。絶望した王倩は、蕭綦に軽薄な態度を取られたと偽り、湖に飛び込んで自殺を図った。

王儇は邸に戻り、知らせを受けて湖畔に駆けつけた。薛氏(せつし)の非難に対して、彼女は冷静さを保ち、王倩の救助を迅速に手配し、蕭綦にも知らせた。執事が蕭綦を探しに書斎に行くと、彼は自傷行為をしているところだった。まるで言葉にできないほどの苦しみを味わっているかのようだった。この騒動は王府内外に波紋を広げ、事件の真相は徐々に明らかになっていく。

第43話の感想

第43話は、王儇と賀蘭箴の出会い、王倩の自殺未遂、蕭綦の苦悩など、様々な事件が展開され、緊迫感のある回となりました。

特に印象的だったのは、王儇と賀蘭箴の舞のシーンです。王儇の優雅な舞姿と賀蘭箴の熱い想いが伝わってきて、とても美しいシーンでした。また、王倩の自殺未遂は衝撃的で、彼女の追い詰められた心情が伝わってきました。蕭綦の苦悩も描かれており、彼の複雑な心情が垣間見えました。

つづく