上陽賦~運命の王妃~ 第51話 あらすじ/ネタバレ

郑嬷嬷と謝宛如(しゃえんじょ)の対立

鄭嬷嬷は、謝宛如(しゃえんじょ)が突然王儇(おうけん)を呼び出したことに困惑する。謝宛如(しゃえんじょ)は、王儇(おうけん)が鄭嬷嬷を侮辱したと言い、謝罪を求める。鄭嬷嬷は、身分の低さを理由に謝罪を拒否し、太后が王儇(おうけん)を庇護していることを理由に、争いを避けるよう説得する。しかし、謝宛如(しゃえんじょ)は鄭嬷嬷のために正義を貫こうと決意し、太后的庇護があっても意志を曲げない。鄭嬷嬷は阻止できず、風池宮に報告に向かう。

王儇(おうけん)の対応と謝宛如(しゃえんじょ)の疑い

王儇(おうけん)は知らせを受け、困惑する。徐姑姑(じょこくこ)は、謝宛如(しゃえんじょ)の意図を疑い、太后に助けを求めることを提案する。しかし、王儇は宮廷の生存法則を理解しており、自力で解決すべきだと考える。徐姑姑(じょこくこ)はそれ以上何も言わない。

王儇は昭陽殿に入り、謝宛如(しゃえんじょ)の質問に落ち着いて答える。謝宛如(しゃえんじょ)は王儇を信用できず、王儇が鄭嬷嬷と自分を離間させようとしていると信じる。謝宛如(しゃえんじょ)は、昨夜、王子の世話を一人でして眠れなかったことを訴える。王儇は異変を感じ、王子の様子を診ることを求める。鄭嬷嬷は緊張した表情を見せるが、謝宛如(しゃえんじょ)は許可する。王儇は王子の食事や生活について詳しく聞き、直接身体を検査するが、異常は見つからない。王儇は言葉を失う。謝宛如は、王儇に鄭嬷嬷に謝罪するよう要求する。鄭嬷嬷はそれを拒否し、謝宛如は王儇を追い出す。

王儇の疑惑と鄭嬷嬷の企み

王儇は昭陽殿を出た後も、王子のことが気になり、不安が拭えない。途中、永安宮に呼び出されたとの知らせを受け、向かう途中、手に赤い発疹が現れ、警戒心を抱く。昭陽殿に戻り、鄭嬷嬷が王子を連れて別殿に向かったことを知り、急いで追いかける。鄭嬷嬷が何かを捨てようとした瞬間、王儇は部下を率いて阻止する。謝宛如が駆けつけ、王儇は自分が山桃の毛に触れると発疹が出ること、王子の衣服に山桃の毛が含まれている可能性があり、それが王子の夜泣きを引き起こしていることを指摘する。謝宛如は確認後、激怒し、鄭嬷嬷に黒幕を問いただすが、鄭嬷嬷は黙秘し、厳しく取り調べを受けることになる。

子隆(しろう)の死と謝宛如の最期

王儇は永安宮に向かうが、太后が遅刻したことに怒っている。その直後、子隆(しろう)が狩猟場で襲撃されたとの知らせが入り、太后は急いで式乾殿に向かう。昭陽殿では、謝宛如が知らせを聞いて式乾殿に駆けつける。太后が到着すると、子隆(しろう)はすでに息を引き取っていた。遺言では、皇長子の馬静(ばせい)を太子(たいし)に、謝宛如を殉葬にすることが記されていた。謝宛如は驚き、受け入れることができない。子隆(しろう)は、これは彼女と馬静(ばせい)を将来の不測の事態から守るための措置だと説明する。太后は遺言に従い、謝宛如の帰還を手配する。

謝宛如は昭陽殿に連れ戻され、臨終前に王儇に会い、馬静(ばせい)を託す。王儇はすぐに駆けつけ、謝宛如の遺志を受け継ぎ、馬静(ばせい)を全力で守ると約束する。2人の間には、この瞬間、ある種の和解が生まれたようだ。謝宛如は、息子への未練と未来への不安を抱きながら、静かに息を引き取り、権力と感情が交錯する宮廷の奥深くに、複雑な物語を残した。

第51話の感想

第51話は、上陽賦~運命の王妃~の物語が大きく転換する重要な回でした。王儇と謝宛如の対立が表面化し、鄭嬷嬷の企みが明らかになり、そして子隆(しろう)の死という衝撃的な展開が描かれました。

王儇と謝宛如の対立は、鄭嬷嬷に対する扱いから始まりました。王儇は鄭嬷嬷を信頼していますが、謝宛如は鄭嬷嬷を疑っており、王儇が鄭嬷嬷をそそのかしていると信じています。この対立は、2人の権力闘争の側面も持ち合わせており、緊張感あふれるシーンが続きました。

鄭嬷嬷の企みは、王子の夜泣きに山桃の毛を仕込んだことでした。王儇は山桃の毛に触れると発疹が出る体質であるため、鄭嬷嬷は王儇を陥れるためにこの方法を用いたと考えられます。鄭嬷嬷の動機は、王儇への復讐と謝宛如への忠誠心にあると思われます。

子隆の死は、この物語の大きな転換点となりました。子隆は、王儇と謝宛如の対立を解決するために、そして馬静(ばせい)の未来を守るために、自らの命を犠牲にしました。子隆の死は、この物語の悲劇性を深め、そして王儇と謝宛如の運命を大きく変えることになりました。

つづく