上陽賦~運命の王妃~ 第59話 あらすじ/ネタバレ
昨夜の激しい雨で皇陵が崩落し、不吉な前兆だと朝廷は騒然となる。しかし子澹(したん)は忽蘭(くらん)への出兵を諦めようとせず、王夙(おうしゅく)は王(おう)氏一族が反対の姿勢を表明。さらに太祖皇帝の遺詔を持ち出し、昏庸な君主には士族が罪己詔を請願できると主張する。温宗慎(おんしゅうしん)は王夙(おうしゅく)の意見に賛同し、遺詔を用いて子澹(したん)の出兵を阻止する。
王夙(おうしゅく)は宋懐恩(そうかいおん)を慈安寺に招き、将来は朝廷で重要な役割を果たすだろうと持ち上げる。しかし宋懐恩(そうかいおん)は寒門出身であることを気にしており、王藺(おうりん)が現れて宋懐恩(そうかいおん)を王氏の養子にすることを提案する。これにより宋懐恩は寒門の出自を捨て、真の士族のリーダーとなることができる。
翌日、出征を控えた子澹(したん)のもとに蘇錦児(そきんじ)が現れ、一緒に忽蘭(くらん)へ行きたいと訴える。子澹(したん)は蘇錦児(そきんじ)の強い意志を受け入れ、同行を許可する。しかし、出陣当日に温宗慎(おんしゅうしん)は太祖の位牌を掲げて子澹(したん)を阻止。太祖の遺詔に従い、子澹(したん)は式乾殿に謹慎することとなり、朝政は臣下によって決定されることになる。
王儇(おうけん)は龐癸(ほうけい)に、数日後に釈放され、阿麗瑪(あ りーま)が小禾(しょう か)と沁之(しん ち)を寧朔(ねいさく)へ連れて行くことを伝える。しかし、王儇(おうけん)自身は彼らとは別行動を取る。
王儇(おうけん)と賀蘭箴(がらんしん)の結婚式当日、賀蘭箴(がらんしん)は約束通り大臣たちの民衆を解放する。龐癸(ほうけい)は王儇の安全を心配し、阿麗瑪(あ りーま)に沁之(しん ち)和小禾(しょう か)を先に逃がして王儇のもとへ向かう。しかし、王儇は王倩(おうせん)に捕らえられており、結婚式の相手はミア公主にすり替えられていた。蓋頭を上げた賀蘭箴(がらんしん)は王儇ではなくミア公主の姿を見て驚き、忽蘭(くらん)王のもとへ駆けつける。そこで、忽蘭王が殺害されているのを発見し、賀蘭拓(がらんたく)が駆けつけて賀蘭箴(がらんしん)を犯人だと告発する。罠にはめられたことを悟った賀蘭箴(がらんしん)は、賀蘭拓(がらんたく)の命令で王儇と共に火刑台へと連行される。
王倩(おうせん)は王儇を殺そうとするが、王儇は一日だけ猶予を乞う。王倩(おうせん)は得意げに、王儇に土下座して懇願するよう要求する。そこに龐癸(ほうけい)が現れて王儇を救出するが、賀蘭拓(がらんたく)の兵に見つかり、再び捕らえられてしまう。
賀蘭拓は賀蘭箴(がらんしん)を火刑台に縛り付け、王儇を連れてくる。賀蘭箴は王儇を解放するよう懇願するが、賀蘭拓は六盤(ろくばん)の滅亡や賀蘭箴の母と妹の死が自分の仕業だったことを明かす。衝撃を受けた賀蘭箴は絶望する。賀蘭拓は王儇に刀を渡し、賀蘭箴を殺せば生き延びられると告げる。しかし、王儇は刀を賀蘭拓に向ける。賀蘭拓は王儇を制止し、今度は賀蘭箴を殺すよう命じる。賀蘭箴は王儇に蕭綦(きょうき)を殺したのは自分だと告白し、蕭綦(きょうき)の仇を討つよう訴える。王儇は躊躇するが、最終的に賀蘭拓ではなく賀蘭箴の縄を斬りつける。激怒した賀蘭拓は二人を殺そうとするが、その瞬間、蕭綦(きょうき)が兵を率いて駆けつけ、王儇を救出して賀蘭拓を生け捕りとする。
第59話感想
第59話は、上陽賦のストーリーが大きく動く重要な回でした。子澹の出兵阻止、王儇の危機、賀蘭箴の真実、蕭綦(しょうき)の復活など、見どころ満載の内容でした。
特に印象に残ったのは、賀蘭箴の真実が明らかになったシーンです。賀蘭拓の策略により、六盤(ろくばん)の滅亡や賀蘭箴の家族の死が自分の仕業だと明かされた賀蘭箴は、絶望の表情を浮かべていました。また、王儇が賀蘭拓を殺そうとするシーンも緊迫感があり、ハラハラしながら見守りました。
そして、何と言ってもクライマックスは蕭綦(しょうき)の登場です。絶体絶命の状況に陥った王儇を救い出し、賀蘭拓を生け捕りにする姿はまさにヒーローそのものでした。
つづく