上陽賦~運命の王妃~ 第9話 あらすじ/ネタバレ
蕭綦(きょうき)の冷静な分析
蕭綦(きょうき)は賊人の狙いが自分にあると冷静に分析し、王儇(おうけん)が寧朔(ねいさく)へ向かっている可能性を指摘。胡光烈(ここうれつ)に暉州から寧朔(ねいさく)までの不明な商隊の調査を命じます。一方、宋懷恩(そうかいえん)は京で王儇(おうけん)の失踪が知れ渡っていることを指摘し、徐授(じょじゅ です)の七日閱兵には王儇(おうけん)にとって不利な陰謀が隠されているのではないかと推測。蕭綦(きょうき)は宋懷恩(そうかいえん)に徐授(じょじゅ です)を「適切に扱う」よう密命を下します。
蘇錦児(そきんじ)と子澹(したん)の行動
蘇錦児(そきんじ)は王儇(おうけん)の危機を知り、皇陵に駆け込んで子澹(したん)に助けを求めます。王儇(おうけん)の危機を知った子澹(したん)は、私自離陵の重罪を顧みず、蘇錦児(そきんじ)と共に暉州へ向かう決意をします。
王儇の囚われと賀蘭箴(がらんしん)の企み
王儇を拉致したのは、忽蘭(くらん)王子・賀蘭箴(がらんしん)の手下でした。彼らは王儇を柴房に幽閉し、冷淡な態度で接します。夜になり、小葉(しょうよう)という女賊が王儇を賀蘭箴(がらんしん)のもとへ連れて行きます。病弱な賀蘭箴(がらんしん)は王儇を辱め、蕭綦(きょうき)を精神的に追い詰めることを企みます。王儇は自身の価値を理解し、命の危険はないと判断。賀蘭箴(がらんしん)は王儇の利用価値を認めつつも、蕭綦(きょうき)を辱めるためだけに利用すると言い放ち、蕭綦(しょうき)の戦功は犠牲の上に成り立っているのだと非難します。王儇は蕭綦(しょうき)の行動は全て大成を守るためだと反論しますが、賀蘭箴(がらんしん)は突然倒れてしまいます。王儇は匕首を手に脱出を図りますが、小葉(しょうよう)に阻止されてしまいます。
皇帝の暗躍と謝家らの企み
皇后は皇帝に王儇の失踪と子澹(したん)の逃亡について尋ねますが、皇帝は依然として混乱した様子を見せます。しかし、皇帝は実は既に意識を取り戻しており、薛道安(せつどうあん)に子澹(したん)の捜索を命じていました。王儇の拉致は、謝家と六盤(ろくばん)人、そして二皇子・子律(しりつ)が結託して企てたものでした。桓公(かんこう)は、賀蘭箴(がらんしん)が蕭綦(しょうき)を殺害できれば寧朔(ねいさく)軍は混乱に陥り、脅威ではなくなると分析します。しかし、子律(しりつ)は蕭綦(しょうき)の死後、兵権が徐授(じょじゅ です)の手に渡ることを懸念。桓公(かんこう)は王藺(おうりん)がそれを阻止すると子律(しりつ)を安心させます。
太子(たいし)の苦悩と謝宛如(しゃえんじょ)の励まし
太子(たいし)は王儇の捜索のために全国の兵力を動員し、城門を封鎖するよう命じますが、反対に遭い、落胆して謝宛如(しゃえんじょ)に愚痴をこぼします。謝宛如(しゃえんじょ)は太子(たいし)の情の深さを称賛し、将来必ず名君になると励まします。
小葉(しょうよう)の嫉妬と王儇の反撃
小葉(しょうよう)は賀蘭箴(がらんしん)が王儇を特別扱いしていることに嫉妬し、王儇に暴言を吐きます。王儇は賀蘭箴(がらんしん)の行為に憤慨し、小葉(しょうよう)の盲従を理解できません。怒った小葉は王儇に水をかけ、王儇は再び賀蘭箴(がらんしん)のもとへ連れて行かれます。王儇は不意をついて簪で賀蘭箴を刺そうとしますが失敗し、簪を床に落とします。賀蘭箴は王儇の態度を問い詰め、王儇は真の英雄は戦場で決まると反論。賀蘭箴は王儇に近づきますが、王儇は家族を侮辱されたことに怒り、賀蘭箴に反撃します。賀蘭箴は王儇に一撃を加えますが、その際に王儇は床に落ちた簪を見つけ、賀蘭箴を刺して逃走を図ります。翌日、賀蘭箴は部下と共に寧朔(ねいさく)へ向けて出発します。
蕭綦(しょうき)の疑念と徐授(じょじゅ です)の動向
蕭綦は徐授(じょじゅ です)に接触し、行動について探ります。徐授は半月前に京を離れたと答えますが、京から寧朔(ねいさく)までは10日しかかからないため、蕭綦は疑念を抱きます。蕭綦は宋懷恩(そうかいえん)に徐授の一行を監視するよう命じます。
第9話の感想
第9話は、王儇拉致事件が大きく動きを見せた回でした。蕭綦は冷静に状況を分析し、王儇の救出に向けた行動を開始。一方、王儇は賀蘭箴の策略に巻き込まれ、屈辱的な扱いを受けますが、機転を利かせて反撃し、逃走に成功します。
特に印象的なシーンは、王儇が賀蘭箴に簪で反撃する場面です。絶体絶命の状況に追い込まれた王儇が、わずかな隙をついて反撃する姿は、彼女の強さと気概を感じさせます。また、賀蘭箴の病弱な姿と王儇の反撃が重なることで、二人が対照的な存在であることが強調されています。
つづく