星漢燦爛<せいかんさんらん> 第13話 あらすじ/ネタバレ

不吉な予兆

蕭瑟とした景色は不吉な予兆を告げている。街の端には県衙の輪郭がそびえ立ち、門前の屋根には白旗が掲げられている。程老県令が家族と共に殉国したことを無言で告げている。この突然の災難は、村人たちに大きな打撃を与え、陰鬱な空気が漂い、悲しみが広がっている。知らせを聞いた程止は悲しみに暮れ、客を断って故人を偲んでいる。

程老県令の決意

程老県令は、花甲の齢に達してもなお、身を挺して危険を冒し、家族を危険に晒してまで城の安寧を保つために囮となった。その行動は、程少商に深い悲しみと敬意をもたらした。桑舜華の目には、乱世においてこそ、責任ある者は身を挺して立ち上がるべきであり、蕭元漪(シャオ・ユェンイー)夫婦が孤城に赴いたのもそのためである。彼らの大義と決意が示されている。

凌不疑(しのぶぎ)の負傷

夜が訪れ、別院に滞在していた凌不疑(しのぶぎ)の傷が突然悪化した。文帝(ぶんてい)は知らせを聞いてすぐに御医を呼び寄せ、実の息子のように大切に扱った。この深い情誼は、文帝(ぶんてい)と凌不疑(しのぶぎ)の舅父との幼馴染の関係と、舅父一家が国のために亡くなった後、文帝(ぶんてい)が抱いた自責の念と補償から生まれたものである。文帝(ぶんてい)は霍家の栄光をすべて凌不疑(しのぶぎ)に与え、安穏な生活を送って霍家の血筋と栄誉を継承することを願った。

凌不疑(しのぶぎ)の決意

しかし、凌不疑は武を生き、何度も戦って傷を負い、文帝(ぶんてい)を心配させ、無力にさせた。裕昌郡主(ユチャングンシュ)との縁談を申し出たが、出征を理由に断った。彼は舅父のように、愛する人と結婚し、城陽侯のように生涯に悔いを残さないことを誓った。文帝は彼の性格を理解しており、責めることはなかった。代わりに、大殿で梁氏兄弟(リャンしきょうだい)に程少商と凌不疑の関係を尋ね、大喜びしてその人柄と才能を詳しく尋ねた。

囡囡(ナンナン)の危機

一方、程止は喪服を着て程老県令の霊を守っていたが、囡囡(ナンナン)が見つかったものの命が危ないという知らせが入った。程少商は彼女のそばにいて、様々な思いが頭をよぎる。囡囡(ナンナン)は幼いながらも意志が強く、痛みにも負けずに頑張っている。その姿は、程少商に幼い頃に孤児だった頃を思い出させ、さらに憐れみを誘う。彼女は医者を手伝い、県衙と医廬の間を走り回って、一縷の望みを求めた。

程少商の奮闘

多くの負傷者の絶望に直面した程少商は、程老県令の犠牲精神を呼び起こし、彼らの闘志に火をつけ、希望を取り戻させ、積極的に治療を受けさせた。楼垚(ロウ・ヤオ)はそれを目の当たりにして、程少商への尊敬の念を強くした。その後、程少商は家屋の再建に取りかかり、楼垚(ロウ・ヤオ)は常にそばにいて支援した。資金不足に陥った際、楼垚(ロウ・ヤオ)は私財を投げ打って支援した。その無私の行動は程少商の心を深く打ち、募金活動を提案し、必要な資金を調達することに成功した。

再建への道

再建作業が進む中、囡囡(ナンナン)は寝たきりながらも未来に希望を抱いている。程少商はそれを壊すまいと決意した。梁氏兄弟(リャンしきょうだい)は凌不疑に骅県の進捗状況を報告し、必ず復興すると予言した。凌不疑は低调に振る舞い、匿名で支援を行ったが、程少商には知られていない。楼垚(ロウ・ヤオ)の程少商への深い愛情は誰の目にも明らかだったが、程少商は気づいていない。父に会わせるという何気ない一言に、楼垚(ロウ・ヤオ)は胸を躍らせ、必死にアピールしようとする。程止と桑舜華はそれを聞いて、顔を見合わせてそれぞれの思いを巡らせた。

文帝の思惑

文帝は程止の報告書を読み、凌不疑の前で程少商を褒め称え、彼の興味を引こうとした。凌不疑はこれを機に、程老県令の殉国を理由に、骅県に赴いて嘉賞を授与することを志願した。文帝は彼の真意を見抜いていたが、彼の願いを叶えてあげた。皇甫儀(ホワンフー・イー)は桑舜華の安否を気遣い、骅県に赴くことを決意した。袁慎(ユエン・シェン)も程少商を心配して反対しなくなり、3人はそれぞれの思いを抱いて、この特別な旅に出発した。

第13話の感想

第13話は、悲しみと希望が交錯する、ドラマチックな展開が印象的な回でした。程老県令の殉国は、深い悲しみと共に、彼の責任感と家族への愛を改めて感じさせられました。また、程少商の勇敢さとリーダーシップ、楼垚の無私の支援など、様々な登場人物の成長が描かれており、今後の展開がますます楽しみになりました。

特に印象に残ったのは、程少商が負傷者たちを鼓舞するシーンです。彼女は、程老県令の犠牲精神を呼び起こし、彼らの希望を再燃させました。このシーンは、困難に直面した時でも、希望を諦めずに立ち上がることの大切さを教えてくれました。

また、凌不疑と程少商の関係にも注目が集まります。凌不疑は、程老県令の殉国を理由に、骅県に赴くことを志願しました。これは、彼が程少商に特別な感情を抱いていることを示唆しているのではないでしょうか。今後の2人の関係の進展に期待が高まります。

つづく