星漢燦爛<せいかんさんらん> 第33話 あらすじ/ネタバレ

深夜、太子は眠れぬ夜を過ごしていた。不安な気持ちに駆られ、虎符を狙う影がちらつくような気がしてならない。虎符は無事だったが、太子妃の忠告に従い、万全を期すため孫勝(ソン・ショウ)に託し、紫桂別院に移すことにした。しかし、移動中に虎符が消えてしまった。

凌不疑(しのぶぎ)は激怒し、孫勝(ソン・ショウ)の能力に疑問を持っていたことを告げるが、太子は親友を信じ頑なに聞き入れなかった。

盗まれた虎符と迫る匪賊討伐の二重のプレッシャーに、太子は後悔しつつも凌不疑(しのぶぎ)に助けを求める。凌不疑(しのぶぎ)は王将軍と楼(ロウ)太傅の策を伝えるが、王将軍は病を理由に会わず、楼(ロウ)太傅は皇后に責任を押し付けることを提案する。孝道を重んじる太子は、それを拒否する。

事態を打開するため、太子妃は程少商に連絡を取り、その影響力を借りて凌不疑(しのぶぎ)を説得しようと考える。程少商は凌不疑(しのぶぎ)の冷たさに不満を抱いていたが、蓮房(れんぼう)は凌不疑が程少商を寵愛していることを知っていた。

程少商が到着する前に、太子妃は茶を差し入れながら、凌不疑の功績を称えつつ、自分たちの窮状をそれとなく伝える。凌不疑は彼女の真意を見抜き、太子妃に自ら文帝(ぶんてい)に謝罪することを提案する。太子妃は動揺し、忠誠心を示しつつも、ためらいを隠せない。

そのとき、程少商が東宮に到着し、太子妃が凌不疑に責任を押し付けようとしていると誤解し、激怒する。凌不疑は怒りを抑え、程少商に先に帰るように促す。太子妃は程少商を別室に連れ出し、同情を誘うような言葉で説得を続ける。

凌不疑が去った後、程少商は怒りを抑えきれず程府に戻ろうとするが、凌不疑に引き止められる。彼は謝罪し、事態が複雑であること、彼女を危険に晒したくないこと、自分で解決することを約束する。程少商は疑念を抱きながらも、長秋宮で皇后と老嬷嬷が太子の過去について話すのを聞き、親の子供への深い愛情を感じ、太子を助ける決意をする。彼女は偽の虎符を作成し、急場をしのぐことにした。

出征の日、文帝(ぶんてい)が見送る中、太子は百官の前で虎符を万松柏(ワン・ソンボー)に渡す。小越候は虎符の真偽を疑い、確認を求める。程少商は不安に駆られるが、凌不疑は本物の虎符と偽の虎符を合体させ、危機を回避する。実は凌不疑は程少商が助けに来てくれると予測し、霍家の虎符を用意していたのだ。この大胆な行動は、程少商への深い愛情を示すものであった。

時が経ち、程家には喜ばしいことが続くが、程少商は凌不疑への気持ちにまだはっきりとした答えを出せていなかった。萬萋萋(ワン・チーチー)は、凌不疑が常に程少商を気遣っていることを指摘し、彼の愛情は並大抵のものではないと助言する。程少商はようやく気づき、急いで凌不疑のもとへ行き、自分の気持ちを告白する。二人は結ばれ、幸せな未来へと歩み始める。

凌不疑は程少商を杏花別院に連れて行き、母である霍君華(カク・クンカ)を紹介しようとする。しかし、霍君華(カク・クンカ)は精神錯乱を起こしており、凌不疑をかつての甥と間違え、錯乱状態で程少商に襲いかかる。凌不疑は程少商を守るために怪我をするが、その深い愛情に程少商は心を打たれる。二人は様々な困難を乗り越え、ついに結ばれ、未来へと進んでいく。

第33話感想記事

第33話は、緊迫感と感動が入り混じった、見応えのあるエピソードでした。前半は、虎符の消失と匪賊討伐のプレッシャーに苦悩する太子と、それを救うために奔走する凌不疑の姿が描かれました。特に、凌不疑が程少商の助けを借りずに解決しようとするシーンは、彼のプライドと責任感の強さを感じさせました。

後半は、程少商の成長と凌不疑への想いが描かれました。偽の虎符を作成するシーンは、彼女の機転と勇気を示しており、凌不疑への告白シーンは、彼女の素直さと愛情の深さを表現していました。また、杏花別院での霍君華(カク・クンカ)との出会いは、凌不疑の過去と現在の葛藤を浮き彫りにし、物語に深みを与えていました。

つづく