星漢燦爛<せいかんさんらん>第37話 あらすじ/ネタバレ

宮廷の奥深くで、静かに収束した騒動は、人々の心に深い波紋を広げた。

程少商と五皇子は、宮廷の帰り道で帝后一行に遭遇する。本来は普通の出来事だったが、五皇女が程少商を権力欲が強く、五皇子を誘惑していると非難したことで、事態は緊迫したものとなった。五皇女の侍女、春苕も油を注ぎ、誤解を大きく広げた。五皇子は事実を明らかにしようと反論するが、五皇女の激しい態度に、場は混乱を極めた。

程少商は冷静に、五皇子が落水した経緯を文帝(ぶんてい)に説明し、五皇女が権力を笠に着て、他人を陥れていることを暴露した。宣皇后は頭痛が止まらない様子で、何度か止めようとするが、最終的には先に立ち去る。文帝(ぶんてい)は真相を明らかにするために、事件の徹底的な調査を命じた。

程少商は委屈ながらも、凌不疑(しのぶぎ)の信頼を得て、少し安心する。その後、宣皇后と共に長秋宮に戻り、深夜に一人で珑圆へ向かい、巧妙な仕掛けを施した。

翌日、文帝(ぶんてい)が登朝の準備をしていると、程少商と泥だらけの五皇女が対峙しているのが見えた。程少商は知恵を駆使し、仕掛けを利用して五皇女と他の女官たちを、庭で「天降の甘霖」と「草木の灰の雨」に遭わせるという滑稽な状況を作り出した。五皇女は激怒し、文帝(ぶんてい)に程少商の厳罰を要求するが、越妃(えつひ)が現れ、程少商に正義がなされるどころか、不遜な発言をしたことで越妃(えつひ)に掌掴され、寿宴での陰謀を暴露されてしまう。

凌不疑(しのぶぎ)と五皇子は程少商を庇い、五皇女の横暴さは文帝(ぶんてい)と皇后を激怒させ、最終的には皇陵への禁足と公主府の閉門という処分が下された。この事件の後、洛済通(ルオ・ジーートン)(ルオ・ジーートン)の冷静な対応は越妃(えつひ)に感銘を与え、彼の深い思慮深さと城府の深さを認めさせた。

宮殿の廊下で、程少商と凌不疑(しのぶぎ)は重苦しい雰囲気の中で対峙する。凌不疑(しのぶぎ)は複雑な心境で、程少商は表面上は強いが、内心では孤独で、他人への依存を避けていることに気づく。彼は自分の過去の強引さや束縛が、程少商を圧迫していたのではないかと反省する。一方、程少商は凌不疑(しのぶぎ)の突然の態度変化と、自分の真心に対する疑念に困惑する。二人の間の溝は、一瞬にして大きくなったように感じられた。

凌不疑は行動に出る。五皇子からの情報をもとに、程少商を辱めた者たちに断固たる制裁を加えた。袁慎(ユエン・シェン)たちの傍観は、凌不疑の決意と勇気を際立たせた。五皇女は、屋敷に散らばる死体を見て、自分の行為が皇室の怒りを買い、取り返しのつかない事態に陥ってしまったことを悟る。

一方、太子夫妻は宣皇太后の側で仕えている。太子妃は五皇女への恨みを抱き続け、曲泠君(チュイ・リンジュン)にまで怒りをぶつける。太子は苦々しい思いをするが、太子妃の気持ちも理解しており、なんとか宥めようとする。そして、これ以上問題を起こさないようにと、過去のことは蒸し返さないよう諭す。

この騒動は収まったものの、人々に与えた思考と反省は、まだ終わらない。権力のゲームの中では、誰もが駒であり、同時に指し手でもある。真の知恵とは、複雑多様な状況の中で、冷静さを保ち、自分の心を守ることなのかもしれない。

星漢燦爛<せいかんさんらん>第37話 感想

第37話は、程少商と凌不疑の複雑な関係に焦点を当てた、感情的なジェットコースターのようなエピソードでした。権力闘争と誤解が渦巻く中で、彼らは真実と正義のために立ち上がる姿が描かれています。

程少商は、五皇女の容赦ない攻撃に直面しても、落ち着いて冷静さを保ち、自分の潔白を証明する勇気と知恵を示しました。彼女は、凌不疑の揺るぎないサポートを得て、屈することなく困難に立ち向かう強い女性として描かれています。

一方、凌不疑は、程少商への愛情と保護欲が強すぎて、彼女を束縛してしまうという葛藤を抱えています。彼は、自分の行動が程少商を傷つけていることに気づき、彼女との関係を見直す決意をします。

つづく