星漢燦爛<せいかんさんらん>第38話 あらすじ/ネタバレ
宮廷の奥深く、複雑な世界の中で、太子妃の言葉は宣皇后に不敬に響いたものの、彼女の心の平和と広さを揺るがすことはできませんでした。彼女は太子妃が程少商に対して表面上は穏便な態度を保っていることを知っていますが、その身分の低さに対しては乗り越えられないわだかまりを抱いていることも理解していました。程少商が宣皇后から曲泠君(チュイ・リンジュン)という名前を聞いたとき、封印されていた過去が明らかになります。
曲泠君(チュイ・リンジュン)は名門望族の出身で、その美貌と才知は人々を魅了しました。未婚の頃から頻繁に宮廷を訪れ、太子と出会い、恋に落ちます。しかし、運命は残酷にも、文帝(ぶんてい)が若かりし頃に太子との婚約を交わしていたため、二人は結ばれることができませんでした。太子は旧約に従い、孫氏、つまり現在の太子妃を娶うことになります。この過去は、程少商に世の中の無常さを痛感させただけでなく、彼女と凌不疑(しのぶぎ)の心に共鳴を生み出します。二人はこの結婚を阻止しようと試みましたが、結局は叶わず、三人の運命が容赦なく交錯していく様子をただ見守ることしかできませんでした。
太子妃の不安定な様子は、程少商には理解しがたいものでしたが、宣皇后は一語でその本質を突きます。彼女は心から愛を捧げたことがないため、その酸いも甘いも苦いも味わうことができないのです。程少商が反論しようとしたその時、文帝(ぶんてい)の怒りが突然爆発し、凌不疑(しのぶぎ)に杖刑を命じます。凌不疑(しのぶぎ)は程少商のために、許可なく御史台に侵入し、左大人の両足を折ったため、八人の大臣が連名で弾劾し、事態は急変します。
程少商は焦り、大殿の外に駆けつけて情けを請いますが、文帝(ぶんてい)は怒りに満ちた表情で、凌不疑(しのぶぎ)は淡々とすべての罪を負うと答えます。彼の決意は、程少商の自立した性格と一致しており、この機会に官職を辞して程少商と隠居するつもりであることを示唆しています。程少商は驚きと感動が入り混じった気持ちになります。
三皇子と五皇子の態度は正反対で、一人は事態を煽り、もう一人は冷ややかに見ています。文帝(ぶんてい)は凌不疑(しのぶぎ)を寵愛していますが、朝臣の意見を無視することもできず、最終的に杖刑を執行することを決めます。程少商は凌不疑が罰を受けるのを見て、心が張り裂けそうになります。文帝(ぶんてい)の厳しい訓戒は、自分の言動が凌不疑に迷惑をかけないように、より慎重になる必要があることを痛感させます。
刑場では、愛と犠牲を巡るドラマが静かに展開されます。文帝の意図は徐々に明らかになります。彼はこの杖刑を通して、程少商に自分の内面を見つめ直し、凌不疑が彼女の人生においていかに重要な存在であるかを気づかせようとしているのです。程少商は凌不疑の苦痛と忍耐を目の当たりにしたとき、彼女の心の感情は潮のように押し寄せ、もはや抑えることができなくなります。
宣皇后と越妃(えつひ)のタイムリーな登場が、この騒動に一筋の光明をもたらします。越妃(えつひ)の知性と理性は文帝の意図を一瞬で見抜き、宣皇後の慈悲はすべてをより円満なものにします。凌不疑は杖刑を受けましたが、実際には大きな怪我はありませんでした。これはすべて、文帝が彼と程少商を成就させるために綿密に計画されたことでした。
その夜、寒波が押し寄せ、凌不疑は長秋宮に泊まります。程少商の献身的な世話により、二人の絆はさらに深まります。静かな夜の中で、二人はついにすべての警戒と不安を捨て、深く愛し合います。このすべての美しさは、彼らが互いに抱く深い愛情と信頼から生まれています。
一方、程家では程少商の帰りが遅いため、心配していました。蕭元漪(シャオ・ユェンイー)は程少商に不満を抱いていますが、彼女の成長と変化を否定することはできません。凌不疑の行動は、彼が程少商に対して深い愛情を持っていることを感じさせてくれます。未来には多くの課題と未知数がありますが、彼らが力を合わせて困難を乗り越え、自分たちの伝説を書き記すことができると信じています。
第38話 感想
第38話は、愛と運命、そして犠牲が交錯する、感動的なエピソードでした。程少商と凌不疑の絆が深まり、文帝の思惑も明らかになり、今後の展開がますます気になります。
特に印象に残ったのは、程少商が凌不疑の杖刑を目の当たりにしたシーンです。彼女の苦悩と決意が伝わってきて、思わず涙してしまいました。また、文帝が凌不疑を罰した真意を知ったときには、彼の深い愛情を感じることができました。
第38話では、他のキャラクターの成長も描かれていました。太子妃は、自分の弱さを認め、程少商に心を開き始めました。三皇子と五皇子の対照的な態度も、今後の物語に大きな影響を与えそうです。
つづく