唐朝詭事録<とうちょうきじろく>-The Mystery of Kingdom- 第10話 あらすじ/ネタバレ
蘇無名(そむめい)は裴喜君(きくん)を呼び出し、長安に帰すことを相談する。しかし、裴喜君(きくん)は名声のことを気にして、どうしても長安に戻ることを拒否する。そこで蘇無名(そむめい)は策略を変更し、盧凌風(ろりょうふう)の意向に単純に従うのではなく、一計を案じる。それは、裴喜君(きくん)に少し高すぎるかもしれないが、解決策としては悪くないものだった。
一方、盧凌風(ろりょうふう)は薛環(せつかん)に未開刃の佩刀を贈り、自ら武術を指導する。師弟の情は深まっていく。翌日、熊刺史(ゆうしし)が盧凌風(ろりょうふう)の家に訪れる。盧凌風(ろりょうふう)が家に帰ってきたとき、屋敷で祝宴が行われているのを見て、裴喜君(きくん)を送別するためのものだと勘違いする。宴席で、蘇無名(そむめい)と裴喜君(きくん)が義兄妹になったことを知る。盧凌風(ろりょうふう)は、蘇無名(そむめい)が裴堅(はいけん)に取り入ろうとしているのではないかと疑うが、蘇無名(そむめい)は多くを語らない。さらに、盧凌風(ろりょうふう)が薛環(せつかん)を弟子にしたことで、喜びは倍増し、皆が喜ぶ。しかし、盧凌風(ろりょうふう)の心には少しだけ不満が残っていた。
宴会の後、熊刺史(ゆうしし)と蘇無名(そむめい)らが茶を飲んでいると、刺史府から急報が届く。琴聖?路公復(ろこうふく)が亡くなったという知らせだった。一行は弔問に駆けつけるが、途中、欧阳泉にも出会う。钟伯期によると、路公復(ろこうふく)は顏元夫(がんげんぶ)の死後、悲しみのあまり心筋梗塞で亡くなったという。盧凌風(ろりょうふう)は疑念を抱き、真相を確かめるために検死をしようとするが、冷籍(れいせき)は亡霊を驚かせないために拒否し、場は一時的に気まずい雰囲気になる。
蘇無名(そむめい)は盧凌風(ろりょうふう)の動機は純粋なものだと理解しつつも、人々を納得させるためには策略が必要だと指摘する。また、路公復(ろこうふく)の古琴が失踪した謎も気になると話す。一方、商人である陸離(りくり)は、半分の古琴を手に入れ、『石橋図』を手に入れることに執着している。その背後には、何か別の目的があるようだ。
盧凌風(ろりょうふう)は欧阳泉の商人の身分を疑い、南州四子に加わったことに疑問を抱く。そこで、欧阳泉を牢屋に連れて行き、取り調べを行う。しかし、欧阳泉には犯行時のアリバイがあり、釈放される。しかし、盧凌風(ろりょうふう)は依然として密かに監視を続ける。
夜が更け、蘇無名(そむめい)は費鶏師(ひけいし)と裴喜君(きくん)に協力を依頼する。3人は路公復(ろこうふく)の灵堂に向かう。蘇無名(そむめい)は、裴喜君(きくん)と費鶏師(ひけいし)に黑白無常に扮してもらい、守灵をしている冷籍(れいせき)を連れ去らせ、自分は灵堂に潜入して検死を行う。すると、路公復(ろこうふく)の胸には致命傷があることが判明し、単なる心痛による死ではないことが確認される。
盧凌風(ろりょうふう)は捜査の結果、林宝(りんばお)を容疑者として特定する。林宝(りんばお)は、路公復(ろこうふく)に弟子入りを断られたことで恨みを抱いていた。盧凌風(ろりょうふう)は薛環(せつかん)を青楼に派遣して林宝(りんばお)を逮捕するよう命じる。追跡の末、林宝(りんばお)は逃げ出すが、黑衣人に追われることになる。しかし、盧凌風(ろりょうふう)が駆けつけたことで事なきを得る。薛環(せつかん)は师父の指導のもと、ついに林宝(りんばお)を捕らえる。
取り調べの結果、林宝(りんばお)は復讐のために路公復(ろこうふく)を殺害したことを認めるが、古琴を盗んだことは否定する。その後、捕らえられた黑衣人も、鐘伯期と冷籍(れいせき)に雇われて、路公復(ろこうふく)の葬儀後に林宝(りんばお)を始末する予定だったと供述する。
盧凌風(ろりょうふう)が夜通し帰ってこなかったため、裴喜君(きくん)は心配する。蘇無名(そむめい)は兄として、裴喜君(きくん)の気持ちをからかう。翌日、蘇無名(そむめい)は裴喜君(きくん)を連れて欧阳泉を訪ね、『石橋図』を見せてもらうことにする。しかし、絵はすでに別の人の手に渡っており、ペルシアの商人が洛陽に運ぶ途中だった。このことで、事件はさらに謎を深めることになる。
第10話の感想
第10話は、物語が大きく動き出した回でした。蘇無名(そむめい)と裴喜君(きくん)の義兄妹の関係が明らかになったり、路公復(ろこうふく)の死の真相が判明したり、そして『石橋図』の行方がわからなくなったりと、気になる要素が盛りだくさんです。
特に印象的だったのは、蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)の関係です。蘇無名(そむめい)は裴喜君(きくん)を長安に帰すことを提案しますが、盧凌風(ろりょうふう)はそれを快く思っていません。しかし、蘇無名(そむめい)は盧凌風(ろりょうふう)の意向に単純に従うのではなく、自分の考えを貫こうとします。この2人の対立は、今後どのように展開していくのでしょうか。
また、路公復(ろこうふく)の死の真相も気になるところです。蘇無名(そむめい)は検死の結果、路公復(ろこうふく)は単なる心痛による死ではなく、他殺であることを突き止めます。しかし、誰が路公復(ろこうふく)を殺したのか、そしてその動機は何だったのかは依然として謎に包まれています。
そして、何よりも気になるのが『石橋図』の行方です。『石橋図』は、物語の重要な鍵を握るアイテムです。それがペルシアの商人の手に渡ったということは、今後さらに大きな事件が起きる可能性があります。
つづく