唐朝詭事録<とうちょうきじろく> 第15話 あらすじ/ネタバレ

軽紅(けいこう)の夢と疑惑

軽紅(けいこう)は自分の体験を夢だと主張するが、独孤遐叔(どっこかしゅく)は疑念を抱く。妻のわずかな怠惰さえ、他の男に心を奪われたのではないかと疑ってしまう。軽紅(けいこう)も不満を募らせ、独孤遐叔(どっこかしゅく)が文廟に籠りきりにして自分を家に一人きりにしていると訴える。口論の末、独孤遐叔(どっこかしゅく)は軽紅(けいこう)に不貞行為を疑い、軽紅(けいこう)は家を出て行こうとするが、独孤遐叔(どっこかしゅく)に引き止められる。しかし、口論は収まらず、再び激化する。独孤遐叔(どっこかしゅく)は妻の午後の行動を問い詰め、軽紅(けいこう)は当初は文廟で夫に会おうとしたが、激しい雨と夫の不快を恐れて家に引き返したと告白する。

悪夢と悲劇

夜になり、独孤遐叔(どっこかしゅく)は悪夢にうなされる。夢の中で、妻の想像上の裏切りに耐えられず、軽紅(けいこう)を絞め殺してしまう。目を覚ました彼は、妻の問いかけに沈黙し、夢の内容を明かすことができない。しかし、再び眠りに落ちると、文廟に戻り、同窓の劉有求(りゅうゆうきゅう)と軽紅(けいこう)の関係を問い詰める。夢の中で、劉有求(りゅうゆうきゅう)は軽紅(けいこう)への想いを告白し、独孤遐叔(どっこかしゅく)は激怒して劉有求(りゅうゆうきゅう)を刺し殺してしまう。再び目を覚ました彼は、妻の問いかけに、まるで夢に操られているかのように、本当に軽紅(けいこう)に手を下し、悲劇を起こしてしまう。

文廟の殺人事件

翌日、文廟で南州の受験生である劉有求(りゅうゆうきゅう)の遺体が発見される。この事件はすぐに官の注目を集める。盧凌風(ろりょうふう)の調査によると、劉有求(りゅうゆうきゅう)は名門出身で、家族は彼に厚い期待を寄せ、文廟で勉学に励ませていた。一方、独孤遐叔(どっこかしゅく)はすでに3年以上も文廟に幽居していた。蘇無名(そむめい)は捜査を進める中で、文廟近くの乞食である冬郎(とうろう)に話を聞く。冬郎(とうろう)は窃盗の罪で罰を受け、現在療養中だった。彼は劉有求(りゅうゆうきゅう)と仲が悪かったが、怪我をしていることから、犯行能力はないと判断される。

証言と疑惑

文廟の雑役である吉祥(きつしょう)は、事件前日の酉の刻に食事を届けに行った際に劉有求(りゅうゆうきゅう)の遺体を発見したと証言する。盧凌風(ろりょうふう)の調べによると、独孤遐叔(どっこかしゅく)は午後に外出して書籍を購入し、家には妻が残っており、時々衣服を届けに来ていたという。盧凌風(ろりょうふう)が独孤遐叔(どっこかしゅく)を見つけると、彼はちょうど長安の試験を受けるために出発しようとしていた。劉有求(りゅうゆうきゅう)の死を知り、取り調べのために連行される。独孤遐叔(どっこかしゅく)は、書籍を購入した後、劉有求(りゅうゆうきゅう)に別れを告げるために文廟に戻ったが、彼が試験を受けることに反対されたため、家に帰ったと供述する。彼は、妻が試験の準備のために実家に帰っていることを明かし、劉有求(りゅうゆうきゅう)と争ったことも、殺害したこともないと主張する。蘇無名(そむめい)は彼を解放するが、事件解決までは南州を離れないように命じる。

山賊との遭遇

盧凌風(ろりょうふう)は独孤遐叔(どっこかしゅく)の言動に疑いを抱き、老謝(ろうしゃ)に監視を依頼し、軽紅(けいこう)を呼び戻して協力を得ることにする。しかし、軽紅(けいこう)は家に帰っておらず、山道は険しく、山賊が出没することが多い。盧凌風(ろりょうふう)は薛環(せつかん)に女装をさせて山賊をおびき出すことを考えたが、裴喜君(きくん)が薛環(せつかん)と一緒に姉妹を装って同行することを申し出る。盧凌風(ろりょうふう)は説得され、二人は旅に出る。案の定、山賊に遭遇し、山寨に連れ去られてしまう。軽紅(けいこう)は見つからなかったが、薛環(せつかん)は逃げ出して盧凌風(ろりょうふう)を呼び寄せ、全員を救出することに成功する。

夜の訪問と毒

盧凌風(ろりょうふう)は謝捕手(しゃほしゅ)から独孤遐叔(どっこかしゅく)の日常の行動を聞き、夜に独孤府を訪ねることにする。しかし、屋敷に入った途端、黒ずくめの男に遭遇し、激しい戦いの後、盧凌風(ろりょうふう)は毒を盛られて負傷してしまう。幸いなことに、費鶏師(ひけいし)が治療してくれて一命を取り留める。裴喜君(きくん)は徹夜で看病してくれるが、盧凌風(ろりょうふう)は感謝と気まずさを感じる。蘇無名(そむめい)が駆けつけ、現場を詳しく調べ、吉祥(きつしょう)に何か見落としはないかと尋ねる。吉祥(きつしょう)は、独孤遐叔(どっこかしゅく)が劉有求(りゅうゆうきゅう)を殺すと言っていたことを思い出し、冬郎(とうろう)もその話を聞いていたが、どちらも疑いによるもので、確たる証拠はないという。

謎に包まれた真相

事件は混迷を極め、独孤遐叔(どっこかしゅく)の夢と現実が交錯し、真相は謎に包まれたまま。更なる捜査と真相究明が待っている。

第15話の感想

第15話は、夢と現実が交錯する複雑な展開で、視聴者を最後まで引き込むストーリーだった。独孤遐叔(どっこかしゅく)の疑心暗鬼と軽紅(けいこう)の孤独、そして劉有求(りゅうゆうきゅう)の死が絡み合い、真相がどこにあるのか分からなくなる。特に、独孤遐叔(どっこかしゅく)の夢と現実が混ざり合うシーンは、彼の精神状態を巧みに表現しており、ゾッとするような恐怖を感じさせる。

また、盧凌風(ろりょうふう)と裴喜君(きくん)のコンビも活躍し、山賊との戦いなどアクションシーンも充実していた。特に、裴喜君(きくん)が薛環(せつかん)と一緒に山賊に立ち向かうシーンは、彼女の勇敢さと機転の良さを示しており、とても印象に残った。

しかし、事件の真相はまだ明らかになっておらず、謎は深まるばかりである。独孤遐叔(どっこかしゅく)の夢は本当にただの夢なのか、それとも何か意味があるのか。そして、劉有求(りゅうゆうきゅう)を殺したのは本当に独孤遐叔(どっこかしゅく)なのか。今後の展開が気になるところである。

つづく