唐朝詭事録<とうちょうきじろく> 第25話 あらすじ/ネタバレ
桜桃(おうとう)が神像の下で発見した天竺香を焚くと、巨トカゲが眠りに落ち、一行は仁善館の裏門から脱出します。この事件で、蘇無名(そむめい)はトカゲ神社が自分を殺そうとしていることに気づき、盧凌風(ろりょうふう)は裴喜君(きくん)の安否を心配して、寧湖城内の司馬府に戻ります。案の定、トカゲ神社は刺客を送り込み裴喜君(きくん)を襲撃しますが、薛環(せつかん)が一時的に抵抗し、危機的瞬間に盧凌風(ろりょうふう)と桜桃(おうとう)が駆けつけて刺客を斬り殺し、裴喜君(きくん)と彼女の侍女を救出します。
裴喜君(きくん)は桜桃(おうとう)を見て、彼女が李鹬(りいく)の娘ではないと断言します。3年前に李鹬(りいく)に会ったとき、彼は30歳そこそこだったため、桜桃(おうとう)のような大きな娘がいるはずがないからです。李鹬(りいく)は金銭で斜封官を買収して寧湖刺史に就任し、その際に裴堅(はいけん)に挨拶に行った際に裴喜君(きくん)は彼に会っています。蘇無名(そむめい)は喜君(きくん)に、会った李鹬(りいく)の肖像画を描かせます。一方、桜桃(おうとう)は費鶏師(ひけいし)と賀犀(がさい)を眠らせて逃走します。
夜、蘇無名(そむめい)は喜君(きくん)が描いた肖像画を持って賀犀(がさい)のもとを訪れますが、賀犀(がさい)は肖像画の李鹬(りいく)を知りません。一行は李鹬(りいく)の告身と敕牒を調べると、籍貫と出身は変更されていないものの、年齢が改ざんされていることがわかります。裴喜君(きくん)は、本物の李鹬(りいく)はすでに殺されていると推測し、蘇無名(そむめい)は事件解決の鍵はトカゲ神島に潜入することだと述べます。
蘇無名(そむめい)は桜桃(おうとう)に、彼女の父親がどのようにして李鹬(りいく)の刺史の地位を奪ったのかを尋ねますが、桜桃(おうとう)は答えようとしません。蘇無名(そむめい)は桜桃(おうとう)を李四(りし)の墓前に連れて行きます。彼は、李四(りし)は桜桃(おうとう)の父親のために死んだと考えており、主従の情が深いため、桜桃(おうとう)の父親は必ず弔いに来るだろうと推測しています。案の定、桜桃(おうとう)は父親の褚蕭声と出会います。褚蕭声は蘇無名(そむめい)に、棺の中の女性は李鹬(りいく)が長安で出会った歌女であり、次女が千里を逃げてきたため、身元がバレないように殺害したと明かします。そして、彼女を新しく発見した密道に隠したと述べます。褚蕭声はトカゲ神島を兵力で制圧する計画を立てていましたが、トカゲ神社の記録が盗まれたため、トカゲ神社に狙われていると推測しています。その後、陸詠(りくえい)が刺客を送り込みましたが、トカゲ神社が差し向けた巨トカゲに殺されてしまいました。そこで、褚蕭声は刺客に自分の官服を着せて偽装し、難を逃れました。褚蕭声は桜桃(おうとう)に託していた記録をトカゲ神社に奪われましたが、最後の記録を蘇無名(そむめい)に託します。そして、娘の桜桃(おうとう)を蘇無名(そむめい)に託し、自害します。それは、刺史の名誉を守るためであり、トカゲ神社の記録を罪を証明する有力な証拠とするためでした。
老費はトカゲ神酒を飲みたがり、盧凌風(ろりょうふう)を誘って邀月楼に盗みに行きます。2人はトカゲ神社のメンバーを拉致し、彼らに扮してトカゲ神酒を盗みます。翌日、蘇無名(そむめい)は司馬府に戻り、盧凌風(ろりょうふう)たちに桜桃(おうとう)の父親が自殺したことを伝えます。蘇無名(そむめい)はテーブルの上の酒がトカゲ神酒であることに気づき、自分が費鶏師(ひけいし)に盧凌風(ろりょうふう)を連れて盗みに行かせたことを悟ります。蘇無名(そむめい)は、賀犀(がさい)を使ってトカゲ神社の内通者に盧凌風(ろりょうふう)が盗酒したことを密告します。その後、沈冲(しんちゅう)がトカゲ神社のメンバーを連れて司馬府に現れ、トカゲ神酒を盗んだのは盧凌風(ろりょうふう)だと主張し、蘇無名(そむめい)に盧凌風(ろりょうふう)を引き渡すよう要求します。
蘇無名(そむめい)は、盗酒は重罪であり、トカゲ神島に連れて行かれるだろうと推測します。上巳節に島に上陸する前に、道を切り開く必要があり、そのためには盧凌風(ろりょうふう)が最適だと考えます。その後、盧凌風(ろりょうふう)は自発的に府から出て盗酒の罪を認め、トカゲ神社の人間にトカゲ神島に連れて行かれます。盧凌風(ろりょうふう)は道中、蘇無名(そむめい)が話していた血残樹を探し続け、内通者の助けを借りて湖に飛び込み、拘束を逃れます。
蘇無名(そむめい)は、退役した軍人を慰労する宴に赴きます。沈冲(しんちゅう)はトカゲ神の命令で2つのトカゲ神酒を贈り、顧長史(こちょうし)に命じて翌日、寧湖の役人を連れて島に上巳祭に参加するように伝えます。
第25話の感想
第25話は、衝撃的な展開が続く緊迫感のある回でした。特に、褚蕭声の自白と最期は胸を打つものがありました。彼は娘の桜桃(おうとう)を守るために、真実を明かし、自らの命を絶ちました。彼の行動は、親としての深い愛情と責任感を感じさせます。
また、盧凌風(ろりょうふう)がトカゲ神島に潜入するために、自らを犠牲にする決断をしたのも印象的でした。彼は蘇無名(そむめい)たちを信じており、事件解決のために危険を顧みない覚悟を示しました。
一方、老費と盧凌風(ろりょうふう)がトカゲ神酒を盗むシーンはコミカルな要素もあり、緊張を和らげてくれました。彼らの軽妙なやりとりは、シリアスな展開の中で一息つくことができる場面でした。
次回はいよいよトカゲ神島での決戦が描かれます。蘇無名(そむめい)たちは、無事に盧凌風(ろりょうふう)を救出することができるのでしょうか。そして、トカゲ神社の真実を暴くことができるのでしょうか。目が離せない展開が続きます。
つづく